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『俺たちスーパーマジシャン』

2014年09月11日 | 映画(あ行)
『俺たちスーパーマジシャン』(原題:The Incredible Burt Wonderstone)
監督:ドン・スカーディノ
出演:スティーヴ・カレル,スティーヴ・ブシェミ,ジム・キャリー,オリヴィア・ワイルド,
   アラン・アーキン,ジェームズ・ガンドルフィーニ,デヴィッド・カッパーフィールド他

これも1カ月ほど前にDVDレンタルが開始された2013年のアメリカ作品。
マニア受けしそうな顔ぶれながら、日本では未公開。
「俺たち○○」はたいていが未公開の憂き目に遭うようです。

ついでながら、5月末にレンタル開始となった、
『俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク』(2013)は、
ウィル・フェレルを信じて借りたのに、ぜ~んぜん駄目。
駄目さも頭抜けていれば逆に書く気になるものの、
相当つまらないけど中途半端につまらなくて、紹介する気も失せた作品でした。
ただ、カメオ出演やらクレジットなしで出演している俳優陣が凄くて、
ちょっと顔を見せるのは、グレッグ・キニアハリソン・フォード
サシャ・バロン・コーエンマリオン・コティヤールウィル・スミス
キルスティン・ダンストジム・キャリーティナ・フェイリーアム・ニーソン
ジョン・C・ライリーヴィンス・ヴォーンカニエ・ウェストなどなど。
嗚呼、全然書く気はなかったのに、こんなに字数を割いてしまった。(T_T)

こんなふうに、『俺たちニュースキャスター』が酷い出来だったので、
本作もまったく期待せずに観はじめたのですが、これはまずまず○。

いじめられっ子のバートは、誕生日に母親からマジックセットをもらう。
ランス・ホロウェイというマジシャンのDVD付きセットに魅せられ、
日々、手品の練習を重ねるように。
いじめっ子たちはそんなバートを嘲笑うが、唯一近づいてきたのがひ弱なアントン。
ふたりはコンビを組み、手品のアイデアを出し合う。

大人になったバート(スティーヴ・カレル)とアントン(スティーヴ・ブシェミ)は
ラスベガスの花形イリュージョニストとなった。
しかしここのところ人気に翳りが見えはじめ、ふたりの間で喧嘩が絶えない。
15年も同じネタを続けていれば、当人たちも飽きようというもの。

そこへ新しいタイプのストリートマジシャン、スティーブ(ジム・キャリー)が現れる。
肉体を痛めつける彼のパフォーマンスは、バートから見れば手品とは言えない。
だが、観客が望んでいるのはそういったショーらしく、
ラスベガスのホテルのオーナー、ダグ(ジェームズ・ガンドルフィーニ)からは
いいアイデアを出さなければ解雇すると言われる。

アントンの画期的なアイデアで人気再沸騰となるはずだったのに、バートがぶちこわし。
予告どおり解雇され、バートとアントンは喧嘩別れ。
貯金もないバートはショーの助手を務めていたジェーン(オリヴィア・ワイルド)を頼るが、
バートのあまりにも傲慢な態度にジェーンが怒り、追い出されてしまう。

強がってはみたものの、行き場なし。
バートはエンターテイナーを募集していた老人介護施設を訪ねるのだが……。

この介護施設には元エンターテイナーばかりが入居していました。
入居者を前に手品を披露するバートにイチャモンを付けた老人がいて、
なんとこれがあのランス・ホロウェイ。彼を演じるアラン・アーキンがものすごくいい。
マジシャンにとっては何度もやって飽き飽きしている手品でも、観客にとっては初めての体験。
マジシャン自身が楽しんでいない手品なんてつまらないと、ランスはバートンに言います。

中盤まではバートの見た目も態度も暑苦しすぎて、
これまたハズレかなぁと思っていましたが、
介護施設を訪れてからは心温まる話になっています。
それでも悪乗りしすぎの部分はありますけれども。

ブラジャーを知らぬ間に外したり、耳の後ろからコンドームを出したりと、
ベッドで見せる手品には笑いました。
正真正銘ホンモノのマジシャン、デヴィッド・カッパーフィールドもゲスト出演。

「えげつないほど笑えるコメディ!」という触れ込みには無理がありますが、
手品をきっちり見せてくれる作品はありそうでなかったかも。

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