夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

シェリーと、ベイリーズと、カプチーノマシン。

2011年06月16日 | 映画(番外編:映画と食べ物・飲み物)
最近観た映画に出てきた飲み物いろいろ。

『メアリー&マックス』(2008)には、ふたつのお酒。

ひとつは、アル中の母親が片時も離さないシェリー酒。
彼女はとにかくシェリーしか飲まず、味見が必要な大人の飲み物と称し、
「COOKING SHERRY」と書かれた瓶ごと、ぐびぐび行きます。

もうひとつは、趣味の剥製づくりに精を出す父親が、
小屋にこもるときに持ち込むクリーム系のリキュール、ベイリーズ。
ベイリーズと薬剤を誤飲して最期を迎えます。

先週レンタル開始になった『グリーン・ホーネット』(2010)には、
すごい自家製カプチーノマシンが登場します。

大手新聞社の創業者である父親が蜂に刺されて急逝し、
社長に就任したボンクラ息子のブリット。
屋敷の使用人をばっさり解雇したところ、
翌朝、目覚めのカプチーノのあまりの不味さに仰天。

昨日までは、ラテアートまでほどこされた完璧なカプチーノだったのに、
今日のカプチーノを淹れたのは誰だと怒鳴りちらします。
昨日までは、自動車の整備工が淹れていたと知り、
なぜ整備工がコーヒーを淹れるのかと訝りつつ、呼び戻すことに。

アジア人のカトーというその整備工は、改造マニア。
ハイテクなネタ満載の車はもちろん、カプチーノマシンまでつくりあげていたのでした。
彼がカプチーノを淹れてみせてくれるのは一瞬ですが、鮮烈。

カトーは凄腕の運転手でもあり、武道の達人。
このコンビに、キャメロン・ディアス演じる秘書も絡んで、
楽しいドタバタ、アクション・コメディです。

オマケですが、先日読み終えた海堂尊の『螺鈿迷宮』。
怠惰な医学生の天満は、幼なじみの新聞記者ハコの策略にはめられ、
黒い噂の絶えない終末医療専門病院にボランティアを装って潜入。
入院患者が次々と死亡していく様子に疑念を抱くようになります。

これに出てくるのが、「飲み物いろいろ」にも書いた、
ラプサン・スーチョンという紅茶。
入院患者で紅茶好きの千花の部屋を訪れた天満に、
彼女が「奮発しちゃおうかな」と選んだのがこれ。
「馥郁(ふくいく)とした香りが漂う」となっていますが、
正露丸の香り以外の何ものでもないと、私は思うのですけれど。(^^;

未読の方は『チーム・バチスタの栄光』と『ナイチンゲールの沈黙』を読んでからどうぞ。
本作のあとは『ジェネラル・ルージュの凱旋』へとお進みください。

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