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『前田建設ファンタジー営業部』

2020年02月08日 | 映画(ま行)
『前田建設ファンタジー営業部』
監督:英勉
出演:高杉真宙,上地雄輔,岸井ゆきの,本多力,町田啓太,山田純大,鈴木拓,
   水上剣星,高橋努,濱田マリ,鶴見辰吾,六角精児,小木博明他
 
これより前に観た映画が20本近くあり、UPすべく待機中なのですが、
20日後にこれをUPしたらもうどこも上映していない、
なんてことになると寂しいので、こっちを先にUPします。
 
イオンシネマ茨木にて。
 
2003年のこと。
大手ゼネコン、前田建設工業の広報グループに所属する若手社員ドイ(高杉真宙)は、
グループリーダーのアサガワ(小木博明)からいきなりマジンガーZについて聞かれる。
知っているっちゃ知っているけれどその程度。
返答に困っていると、先輩社員ベッショ(上地雄輔)が通りかかり、話に割り込む。
ドイの向かいの席に座る女性社員エモト(岸井ゆきの)も興味津々。
 
アサガワは、マジンガーZそのものではなくて地下格納庫を示し、
我が社でこれを製造することが可能かどうかと尋ねてくる。
ベッショやドイが可能だろうと答えると、
ヲタク社員チカダ(本多力)が向こうの席から乱入、問題点を挙げる。
 
こういう話をWEBですれば広報になるぞというアサガワに巻き込まれ、
ドイたちはやりたくもない“前田建設ファンタジー営業部”の仕事に
ボランティアで参加させられることになってしまうのだが……。
 
テレビアニメに登場する建造物を実際に製造できるかどうか考える。
なんて楽しいんだ!
 
最初はこんな儲からん仕事からいかに逃れるかを考えていたドイたちが、
段々と真剣になっていく様子がめちゃめちゃ面白い。
お遊びだと言ってもマジ、図面を引き、費用や工期まで検討するのです。
 
ここから先、ネタバレを含みます。
 
ほぼ完成に近づいた頃、マジンガーZが横移動する回があることが判明。
呆然とするメンバーたちにドイが「ここであきらめるんですか」。
自社だけではどうにもならないと他社のエンジニアたちに連絡を取ります。
こんな酔狂につきあってくれる会社などないに決まっていると思いきや、
いるんですねぇ、ちゃんと一緒に真面目に考えてくれる人たちが。
 
ないほうがいいと思うシーンもいくつかありましたが、それでも楽しい。
ちょっと胸が熱くなったりしました。
 
同社機械部の頼れる社員役に六角精児、土質ヲタクに町田啓太
酔狂につきあう他社の人に鶴見辰吾濱田マリ高橋努などなど、み~んな○。
“マジンガーZ”の原作者、永井豪もカメオ出演しています。
 
どこもかしこも誰も彼も、タダで話につきあってくれる。
著作権についても、「好きに使って。そのかわり納得できるものを」。
夢を追いかけ、それを叶えて、地球を救おうとしている面々です。
 
建設業界はまだまだ人をワクワクさせられるというアサガワの言葉。
はい、ワクワクしました。マジンガーZファンも是非どうぞ。

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