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『あの頃、君を追いかけた』

2018年10月18日 | 映画(あ行)
『あの頃、君を追いかけた』
監督:長谷川康夫
出演:山田裕貴,齋藤飛鳥,松本穂香,佐久本宝,國島直希,中田圭祐,遊佐亮介他

TOHOシネマズ梅田で朝イチ8時の回を。早いっちゅうねん。
例のシアター5で、後方列中央席付近は混み合っていたため、最前列中央席を取りました。
『パパはわるものチャンピオン』を観たときと同じ席です。

オリジナルは2011年の台湾作品。
大好きな作品だっただけに、日本でリメイクされると聞いてよぎる一抹の不安。
主演の山田裕貴くんを私がはっきりと認識したのはおそらく“HiGH&LOW”シリーズ。
面白くて存在感のある役者だなぁと思ったのですが、
あのアイラインが入ったような目もとが化粧っぽくて、
こんな純粋なラブストーリーの高校生役は似合わない気がしていました。
懸念どおり、観はじめてしばらくは違和感がありましたが、慣れると意外に大丈夫(笑)。

高校生活を謳歌している水島浩介(山田裕貴)。
同級生の大野陽平(佐久本宝)、町田健人(國島直希)、秋山寿音(中田圭祐)、
杉村一樹(遊佐亮介)、小松原詩子(松本穂香)ら、
出来の良い奴も悪い奴も、みんなでバカをやって楽しんでいる。

ある日、浩介の態度に怒った教師が、彼のお目付役に指名したのは、
クラス一の優等生、早瀬真愛(齋藤飛鳥)。
良家のお嬢様である真愛は、とても可愛い顔をしているのに生真面目すぎる。
放っておいてくれればいいのに、浩介の成績をなんとか上げようとうるさい。
早朝と放課後の教室で、次第にふたりで過ごす時間が増え……。

特筆すべきことは何も起こりません。
不要に思える盗難騒動のくだり以外、描かれるのは日々のことだけ。
だけど高校生のときって、こんなふうじゃなかったですか。
誰が好きだ嫌いだと言い合ったり、些細なことで喜んだり悲しんだり。
今の高校生が観てもなんとも思わないかもしれません。
遠い昔にこんな時代を過ごした大人のほうが、たぶん観ていて楽しい。

果たしてリメイクの意味があったのかなという疑念はあります。
舞台を日本に移した「らしさ」がないといえばない。
でも、キュンキュンするところはちゃんとあるんだなぁ。

浩介の母親役で生田智子(=ゴン中山の奥様)が出演しています。
彼女の「バカいってんじゃないわよ」がなんか良かった。
怪しげな美容師として、私のお気に入りのドラァグクイーン、ナジャ・グランディーバが一瞬出演。
火曜日にナジャさんが出演するラジオ番組を聴きながら帰るのがひそかな楽しみなんです。

つきあったわけでもない。キスはおろか手を握ったこともない。
だけどすごく好きだった。
あの頃、君を追いかけた。このタイトルは秀逸だと思う。

齋藤飛鳥ちゃんって乃木坂46の子だったの!? 今頃気づいた。(^^;
彼女のお薦め本が貫井徳郎『乱反射』だというのは驚きました。

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