夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『タイトル、拒絶』

2020年12月25日 | 映画(た行)
『タイトル、拒絶』
監督:山田佳奈
出演:伊藤沙莉,恒松祐里,佐津川愛美,片岡礼子,でんでん,森田想,円井わん,
   行平あい佳,野崎智子,大川原歩,モトーラ世理奈,池田大,田中俊介,般若他
 
コロナ禍で休業していた劇場が再開してから
なぜか第七藝術劇場に行く機会を逸していました。
どうしても観たかった本作を観に、終業後に走る。
久しぶりのナナゲイ、やっぱり十三はええなぁ。
本作が似合う街。
 
劇団“ロ字ック”の主宰者・山田佳奈の同名舞台を自ら映画化。
 
雑居ビルに入るデリヘル店
カノウ(伊藤沙莉)はデリヘル嬢になるべく体験入店するが、
客を前にして怖じ気づいたうえに逃走。
その後、雑用係として店に就職するのだが……。
 
ビルの一室に出入りする主なデリヘル嬢は、
わがままなアツコ(佐津川愛美)を筆頭に、彼女とつるむキョウコ(森田想)とカナ(円井わん)。
この3人組を冷めた目で見つめる年長者のシホ(片岡礼子)。
部屋の片隅にいつもひとりでいるチカ(行平あい佳)。
いつどんなときもニコニコ、指名率ダントツ1位のマヒル(恒松祐里)。
そんな彼女たちを取りまとめるのが店長の山下(般若)。
ほかに、デリヘル嬢の送迎をするハギオ(池田大)と良太(田中俊介)がいます。
 
最近あちこちで見かける伊藤沙莉。お気に入りです。
ハスキーな彼女の声がすごく好き。
彼女演じるカノウの履歴書を見た店長は、経歴になんて興味ないと言い放ちます。
そう言う店長の前に座る彼女がリクルートスーツ姿で笑った。
デリヘル店の面接でその服装、どないやねん。(^^;
 
それぞれどんな事情でデリヘル嬢になったのかは語られません。
そこに余計に興味を惹かれる。
 
素直な役も意地悪な役もできる顔立ちの恒松祐里は、これ当たり役。
この中できっと最もつらい人生を歩んできていると思われ、
だからこそいつも笑ってやり過ごす術を身につけたのかと。
 
簡単に泣ける人はいいよねぇ。
泣くことさえ許されない状況の人もいるということ。
十三まで観に行った甲斐がありました。
なんか、心に響いた。

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