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『旅のおわり世界のはじまり』

2019年06月26日 | 映画(た行)
『旅のおわり世界のはじまり』
監督:黒沢清
出演:前田敦子,加瀬亮,染谷将太,柄本時生,アディズ・ラジャボフ他
 
ダンナが海外出張に出発した日から2日続けて終業後に2本。
毎日帰宅が午前0時になっているからだいぶへろへろ。
それでも6月の劇場鑑賞数をそれなりにしたくてこの日も2本観ることに。
 
フリーパスをつくったからTOHOシネマズに行くつもりだったけれど、
ダンナの実家へいつものように食パンを届けたら、
まっすぐ帰ると思っている義母がシューアイスを1袋くれました。
これを職場の冷凍庫に入れに戻り、TOHOシネマズへ行くのはあきらめて
109シネマズ大阪エキスポシティへ。ちょうどレディースデーですから。
 
黒沢清監督の作品で琴線に触れたものが今までになく、
これはウズベキスタンで撮られたということに興味を惹かれただけ。
 
本当は歌手になりたいTVレポーターの葉子(前田敦子)。
今回の仕事はウズベキスタンの湖水に棲むという幻の怪魚を求めるロケ。
番組クルーはディレクターの吉岡(染谷将太)、カメラマンの岩尾(加瀬亮)、
アシスタントディレクターの佐々木(柄本時生)、
通訳兼コーディネーターのテムル(アディズ・ラジャボフ)。
 
舟に乗って怪魚を探しに出かけるが、それらしきものは現れない。
現地の漁師は「女が舟に乗っているせいだ」と言う。
大衆食堂で料理のレポートをすれば、火の通っていないものを食べさせられる。
地元の遊園地の絶叫マシンもどきに吐くまで乗せられ、
それでも淡々と仕事をこなす葉子。
 
怪魚が見つからないことには尺が足りない。
何か良い案はないかとクルーが考えはじめたとき、
葉子が路地裏で見かけたヤギを解放するのはどうかと言いだし……。
 
なぜかイライラしてしまうのです。
東京にいる恋人にLINEで「私は用心深いから大丈夫」などと言うわりには、
ひとりでふらふらと出かけて歩き回る。
そりゃもう見ているだけで不安になりそうな薄暗い道。
舐めるような視線を浴びるものの襲われたりしないのは、
ウズベキスタンは治安のいい国だというアピールなのか。
 
大画面で観た甲斐があるほどウズベキスタンの美しさが広がっていたとも思えない。
また、前田敦子が披露する“愛の讃歌”は、思ったよりも上手だけれど、高音はキツイ。
彼女を観るなら『町田くんの世界』のほうがずっと面白かった。
 
キャストの演技は文句なく上手いのに、内容にイライラ。
これは作品そのもののせいなのか、私の更年期のせいなのか(笑)。
 
黒沢監督とはやはりちょっと合わない気がします。
今後も観ますけど。

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