2019年8月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3568ページ
ナイス数:816ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3568ページ
ナイス数:816ナイス
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■許されようとは思いません (新潮文庫)
帯にある「このどんでん返しがヤバい!」という惹き文句ほどにはヤバくないと思います。どんでん返しにやられた感はないけれど、何故だ何故こんな目に遭わなければならないんだと焦りおののきながら話が進んで行く様子が面白い。開き直っているかのようなタイトルだから、堂々のイヤミスに終始すると思いきや、表題作となっている最後の1編のみ明るい終わり方で、おかげでとても良い読後感。どうでもいいことですが、P184に登場する「増築され続けた館」はウィンチェスターハウスですね。昨年その映画も観たところだったのでより楽しめました。
読了日:08月04日 著者:芦沢 央
https://bookmeter.com/books/13794610
■キラキラネームが多すぎる 元ホスト先生の事件日誌 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
『スマホを落としただけなのに』もそうでしたけれど、刊行時の改題センスって凄いですよね。元の『ギフト』だったら私は手に取っていないでしょう。チャラすぎたらどうしようという懸念がよぎるも、意外と「ちゃんと」してました(笑)。元ホストが訳あって小学1年生の担任に。児童の中に通り魔の犯人がいるかもしれない。真面目で切ない展開。しかし、30人揃いも揃ってキラキラネーム。初出時にしか振り仮名がなくて、最初は戻って読み方を確認していましたが、途中からあきらめてしまいました。「初恋」と書いて「れもん」って、誰も読めんて。
読了日:08月07日 著者:黒川 慈雨
https://bookmeter.com/books/14017733
■COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)
前作『MIX』を読んだあと、死神女史のスピンオフを読み、女史への自分の視線がより温かくなっているのを感じながら、4カ月ぶりの本編。同じ作家は続けて読まない主義だったけど、ちょっと間を空けすぎました。これだけ前の事件が絡んでいると、ランニングマンって誰よ。いろいろ忘れているから徐々に思い出しながら。盛られた心臓がおぞましい。せっかく本当の子どもらしい表情を見せてくれるようになった永久くんなのに、クローンの可能性ありって、マジかっ。死神女史の「死人に口無しなんて言わせない」。カッケー!そしてまた続くのですね。
読了日:08月10日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/12599561
■東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)
あまりに暑いので、気分だけでもヒンヤリしようかと怖そうなこれを。都市伝説を取材して禁忌に触れるのだから当然ゾワゾワできると思うでしょ。ところが予想に反してそうはならず。全然怖くないやんか。永井荷風の『濹東綺譚』を追いかける「墨田区の女」のようなノスタルジック路線のまま進んでくれるほうがたぶん私は好き。オチはやっぱりそうなのねと思ったら、私の考えつきそうなオチで終わるわけもなく。しっかり騙されたけど、なんか釈然としない。前作があることも今頃知る始末。東京23区に縁がなさすぎる私ですが、歴史を知るには面白い。
読了日:08月12日 著者:長江 俊和
https://bookmeter.com/books/13765435
■買ってはいけない飲み物・お菓子 買ってもいい飲み物・お菓子 (だいわ文庫)
自分が美味しいと思うものだけ食べて死ぬならそれもええやんと思わないこともありません。ただ、ウチのダンナが化学調味料アレルギーだから、私には買い物時にどんな商品も原材料を確認する習慣があります。この手の本で今までいちばんわかりやすいと思ったのは、安部司さんの『食品の裏側』。表示されている原材料が台所にあるものかどうか。本書を読むと、台所にないからと言って必ずしも危険ではない。覚えておきたい危険な添加物はいくつか。好きなものだけ食べてポクッと死ねるならいいけれど、長く患って寝たきりというのはご勘弁願いたいし。
読了日:08月14日 著者:渡辺 雄二
https://bookmeter.com/books/13805481
■サークル 猟奇犯罪捜査官・厚田巌夫 (角川ホラー文庫)
『COPY』を読んだら次はそのまま大団円へ突入したくなるところをグッと我慢。刊行順に行こうとスピンオフの本作へ。このシリーズはスピンオフが本編を凌ぐほどの傑作揃い。死神女史の「女は赤ん坊を産めるように創られているって言ったけど……あれは私の傲慢だった」って、泣いてまうがな。こんな体験をした女史とガンさんの、人としての器が大きくないはずがない。先輩刑事の西嶋さんの人柄も好きだなぁ。スピンオフを後回しにしようかとお悩みの方、ぜひ刊行順にどうぞ。私がガンさんの嫁になりたいわ。あ、お呼びでないですか。すんません。
読了日:08月15日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/13000992
■文具店シエル ひみつのレターセット (メディアワークス文庫)
私はケータイもスマホも持ったことのないアナログ人間ですから、電話よりも葉書に手紙。レターセットはまだまだ縁の切れない、おそらく一生つきあう存在です。文具フリークではないけれど、文具の話は楽しい。仕事を辞めてひきこもる主人公が留守を預かることになった兄の文具店。そこに現れる兄の親友の生き霊。基本、とてもいい話。「ひとりの食事は寂しい」発言などにたまにイラッ(笑)。ひとりでも食事できる人間でいたいから。私よりも主人公の年齢に近い人のほうが共感できると思われますが、登場人物みんな善人で、優しい気持ちになれます。
読了日:08月16日 著者:さとみ桜
https://bookmeter.com/books/13744165
■痣 (徳間文庫)
いやいや、それだけ巻き込まれているのに上司に報告しないってあり得んやろと苦笑いしながら。自分の車の鍵を盗まれて、自分が乗らん間に犯人に乗り回されているのに、怖がらんてすげぇ。予想以上にイカれた犯人が恐ろしくてハラハラどきどき。強引すぎる話なのに引っ張られて読んでしまいます。コンビを組む若手刑事がすっとぼけていて良い感じ。5行以内に「ところが」とか「しかし」が複数回出てくるのが気になったりもするけれど、プロの書き手に文句をつけたらアカンか(^^;。それを差し引いても面白かった。このコンビの活躍をまた見たい。
読了日:08月19日 著者:伊岡 瞬
https://bookmeter.com/books/13245514
■なんとか生きてますッ (新潮文庫)
笑えない(笑)。いや、笑うけど、どない考えてもアル中やん。ファミレスで、Appleのロゴマークを白ごはんとまちがえてカレーのルーかけるんですよ。他人のパソコンじゃないだけマシなのかしらん。しらふのときでもカバンに納豆。こんな酔っぱらい方する人とは私は一緒に飲めんと思うけど、何をやらかそうが可愛がられ慕われるのは、やっぱりええ人でオモロイからなんでしょうね。酔いつぶれて歩くのも面倒になって道端で寝ていたら、通りすがりの斉藤和義が拾ってくれるって羨ましすぎる。「君は何をしている人なの」って、酔っぱらいだよっ!
読了日:08月24日 著者:大宮 エリー
https://bookmeter.com/books/13184317
■白い衝動 (講談社文庫)
正義感と責任感あふれるスクールカウンセラーは、生徒を心配するだけではなく強姦魔の心配までする。強姦魔の転入を知って騒ぎ立てる住民のことを情けなく思っているふしすら感じられ、だったらあなたが彼と暮らしてくださいと私は思ってしまう。学校で飼っていた山羊が何者かによって殺された事件の真相は意外で、私もまんまと騙されました。その点は面白かった。450頁超の長編だから、個人的にはもうちょい疾走感というのか怒涛の勢いがほしかったような。どうにも好きになれる人物がいなくて、少し遠巻きに一連の出来事を眺めてしまいました。
読了日:08月29日 著者:呉 勝浩
https://bookmeter.com/books/14124376
■院長選挙 (幻冬舎文庫)
久坂部さんには真面目な作品と不真面目な作品がありますよね。これは後者。前者のほうが断然好きですが、軽く読める分、ふざけたほうも良しとして。登場する医師の名前からしてもうパロディ。章のタイトルは『面白い巨塔』。まるで吉本興業。フィクションのふりをした暴露本なのかも。どの医師も自分の専門こそいちばん偉いと思っていて、内心はお互いを蔑み合っているなんて。信頼できる医師はここには誰もいないし、誰が院長になっても困りもの。腕の悪い人格者より腕の良いゲス野郎が選ばれるってねぇ、でもまぁそういうことになっちゃうか。
読了日:08月30日 著者:久坂部 羊
https://bookmeter.com/books/14161507
帯にある「このどんでん返しがヤバい!」という惹き文句ほどにはヤバくないと思います。どんでん返しにやられた感はないけれど、何故だ何故こんな目に遭わなければならないんだと焦りおののきながら話が進んで行く様子が面白い。開き直っているかのようなタイトルだから、堂々のイヤミスに終始すると思いきや、表題作となっている最後の1編のみ明るい終わり方で、おかげでとても良い読後感。どうでもいいことですが、P184に登場する「増築され続けた館」はウィンチェスターハウスですね。昨年その映画も観たところだったのでより楽しめました。
読了日:08月04日 著者:芦沢 央
https://bookmeter.com/books/13794610
■キラキラネームが多すぎる 元ホスト先生の事件日誌 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
『スマホを落としただけなのに』もそうでしたけれど、刊行時の改題センスって凄いですよね。元の『ギフト』だったら私は手に取っていないでしょう。チャラすぎたらどうしようという懸念がよぎるも、意外と「ちゃんと」してました(笑)。元ホストが訳あって小学1年生の担任に。児童の中に通り魔の犯人がいるかもしれない。真面目で切ない展開。しかし、30人揃いも揃ってキラキラネーム。初出時にしか振り仮名がなくて、最初は戻って読み方を確認していましたが、途中からあきらめてしまいました。「初恋」と書いて「れもん」って、誰も読めんて。
読了日:08月07日 著者:黒川 慈雨
https://bookmeter.com/books/14017733
■COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)
前作『MIX』を読んだあと、死神女史のスピンオフを読み、女史への自分の視線がより温かくなっているのを感じながら、4カ月ぶりの本編。同じ作家は続けて読まない主義だったけど、ちょっと間を空けすぎました。これだけ前の事件が絡んでいると、ランニングマンって誰よ。いろいろ忘れているから徐々に思い出しながら。盛られた心臓がおぞましい。せっかく本当の子どもらしい表情を見せてくれるようになった永久くんなのに、クローンの可能性ありって、マジかっ。死神女史の「死人に口無しなんて言わせない」。カッケー!そしてまた続くのですね。
読了日:08月10日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/12599561
■東京二十三区女 あの女は誰? (幻冬舎文庫)
あまりに暑いので、気分だけでもヒンヤリしようかと怖そうなこれを。都市伝説を取材して禁忌に触れるのだから当然ゾワゾワできると思うでしょ。ところが予想に反してそうはならず。全然怖くないやんか。永井荷風の『濹東綺譚』を追いかける「墨田区の女」のようなノスタルジック路線のまま進んでくれるほうがたぶん私は好き。オチはやっぱりそうなのねと思ったら、私の考えつきそうなオチで終わるわけもなく。しっかり騙されたけど、なんか釈然としない。前作があることも今頃知る始末。東京23区に縁がなさすぎる私ですが、歴史を知るには面白い。
読了日:08月12日 著者:長江 俊和
https://bookmeter.com/books/13765435
■買ってはいけない飲み物・お菓子 買ってもいい飲み物・お菓子 (だいわ文庫)
自分が美味しいと思うものだけ食べて死ぬならそれもええやんと思わないこともありません。ただ、ウチのダンナが化学調味料アレルギーだから、私には買い物時にどんな商品も原材料を確認する習慣があります。この手の本で今までいちばんわかりやすいと思ったのは、安部司さんの『食品の裏側』。表示されている原材料が台所にあるものかどうか。本書を読むと、台所にないからと言って必ずしも危険ではない。覚えておきたい危険な添加物はいくつか。好きなものだけ食べてポクッと死ねるならいいけれど、長く患って寝たきりというのはご勘弁願いたいし。
読了日:08月14日 著者:渡辺 雄二
https://bookmeter.com/books/13805481
■サークル 猟奇犯罪捜査官・厚田巌夫 (角川ホラー文庫)
『COPY』を読んだら次はそのまま大団円へ突入したくなるところをグッと我慢。刊行順に行こうとスピンオフの本作へ。このシリーズはスピンオフが本編を凌ぐほどの傑作揃い。死神女史の「女は赤ん坊を産めるように創られているって言ったけど……あれは私の傲慢だった」って、泣いてまうがな。こんな体験をした女史とガンさんの、人としての器が大きくないはずがない。先輩刑事の西嶋さんの人柄も好きだなぁ。スピンオフを後回しにしようかとお悩みの方、ぜひ刊行順にどうぞ。私がガンさんの嫁になりたいわ。あ、お呼びでないですか。すんません。
読了日:08月15日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/13000992
■文具店シエル ひみつのレターセット (メディアワークス文庫)
私はケータイもスマホも持ったことのないアナログ人間ですから、電話よりも葉書に手紙。レターセットはまだまだ縁の切れない、おそらく一生つきあう存在です。文具フリークではないけれど、文具の話は楽しい。仕事を辞めてひきこもる主人公が留守を預かることになった兄の文具店。そこに現れる兄の親友の生き霊。基本、とてもいい話。「ひとりの食事は寂しい」発言などにたまにイラッ(笑)。ひとりでも食事できる人間でいたいから。私よりも主人公の年齢に近い人のほうが共感できると思われますが、登場人物みんな善人で、優しい気持ちになれます。
読了日:08月16日 著者:さとみ桜
https://bookmeter.com/books/13744165
■痣 (徳間文庫)
いやいや、それだけ巻き込まれているのに上司に報告しないってあり得んやろと苦笑いしながら。自分の車の鍵を盗まれて、自分が乗らん間に犯人に乗り回されているのに、怖がらんてすげぇ。予想以上にイカれた犯人が恐ろしくてハラハラどきどき。強引すぎる話なのに引っ張られて読んでしまいます。コンビを組む若手刑事がすっとぼけていて良い感じ。5行以内に「ところが」とか「しかし」が複数回出てくるのが気になったりもするけれど、プロの書き手に文句をつけたらアカンか(^^;。それを差し引いても面白かった。このコンビの活躍をまた見たい。
読了日:08月19日 著者:伊岡 瞬
https://bookmeter.com/books/13245514
■なんとか生きてますッ (新潮文庫)
笑えない(笑)。いや、笑うけど、どない考えてもアル中やん。ファミレスで、Appleのロゴマークを白ごはんとまちがえてカレーのルーかけるんですよ。他人のパソコンじゃないだけマシなのかしらん。しらふのときでもカバンに納豆。こんな酔っぱらい方する人とは私は一緒に飲めんと思うけど、何をやらかそうが可愛がられ慕われるのは、やっぱりええ人でオモロイからなんでしょうね。酔いつぶれて歩くのも面倒になって道端で寝ていたら、通りすがりの斉藤和義が拾ってくれるって羨ましすぎる。「君は何をしている人なの」って、酔っぱらいだよっ!
読了日:08月24日 著者:大宮 エリー
https://bookmeter.com/books/13184317
■白い衝動 (講談社文庫)
正義感と責任感あふれるスクールカウンセラーは、生徒を心配するだけではなく強姦魔の心配までする。強姦魔の転入を知って騒ぎ立てる住民のことを情けなく思っているふしすら感じられ、だったらあなたが彼と暮らしてくださいと私は思ってしまう。学校で飼っていた山羊が何者かによって殺された事件の真相は意外で、私もまんまと騙されました。その点は面白かった。450頁超の長編だから、個人的にはもうちょい疾走感というのか怒涛の勢いがほしかったような。どうにも好きになれる人物がいなくて、少し遠巻きに一連の出来事を眺めてしまいました。
読了日:08月29日 著者:呉 勝浩
https://bookmeter.com/books/14124376
■院長選挙 (幻冬舎文庫)
久坂部さんには真面目な作品と不真面目な作品がありますよね。これは後者。前者のほうが断然好きですが、軽く読める分、ふざけたほうも良しとして。登場する医師の名前からしてもうパロディ。章のタイトルは『面白い巨塔』。まるで吉本興業。フィクションのふりをした暴露本なのかも。どの医師も自分の専門こそいちばん偉いと思っていて、内心はお互いを蔑み合っているなんて。信頼できる医師はここには誰もいないし、誰が院長になっても困りもの。腕の悪い人格者より腕の良いゲス野郎が選ばれるってねぇ、でもまぁそういうことになっちゃうか。
読了日:08月30日 著者:久坂部 羊
https://bookmeter.com/books/14161507