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『海の上のピアニスト』【4Kデジタル修復版】

2020年09月25日 | 映画(あ行)
『海の上のピアニスト』(原題:The Legend of 1900)
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:ティム・ロス,プルイット・テイラー・ヴィンス,メラニー・ティエリー,
   クラレンス・ウィリアムズ三世,ビル・ナン,ピーター・ヴォーン他
 
同じくシネ・リーブル梅田にて。
 
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の1998年のイタリア/アメリカ作品。
1999年の日本公開当時に劇場で観た覚えがなく、
このたび4Kデジタル修復版が公開された機会に鑑賞。
DVDでは当然観たことがありますが、やはり劇場のほうが断然イイ。
 
大西洋を往復する豪華客船ヴァージニアン号のダンスホール。
ピアノの上に捨てられている赤ん坊を見つけたのは、
金持ち客が何か落としていないかと探しにきた黒人機関師ダニー。
一等船室区内に捨てられていたのは、きっと親が金持ちに拾われるように願っていたから。
金持ちとは程遠いダニーが拾ったわけだが、
彼は赤ん坊に“1900(ナインティーン・ハンドレッド)”と名づけて育てる。
 
ダニーと船員たちの愛情を受けてすくすくと育った1900。
しかしある日、ダニーが船内で事故に遭い、還らぬ人となってしまう。
ひとり遺された1900はダンスホールのピアノに近づくと、
居合わせたすべての人が仰天するほどの演奏を見せる。
 
船の上で生まれ、船から一度も下りることなく生涯を閉じた1900。
その物語は言うまでもなく劇的ですが、
『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)といい本作といい、
エンニオ・モリコーネの音楽が本当に素晴らしい。
 
テーマ曲はもちろんのこと、途中のピアノ演奏のバトルの面白さと言ったら。
ジャズピアノを生み出したといわれるジェリーが勝負を挑みに来たとき、
別に勝負など望んでいない1900は茶化したかのような態度を取ります。
でも、本気のスイッチが入ったら誰も止められない。
 
それよりもっと前の、荒波に揉まれる船のダンスホールで
グランドピアノがぐるぐる回る様子もいいですよねぇ。
 
このとき1900を演じたティム・ロス
最近映画で観たときとあまり変わっていないような。
並べて見たらそれなりに老けているのか。
 
エンニオ・モリコーネがもうこの世にいないのは寂しいなぁ。
 
イタリア完全版も9月4日から公開されています。
170分と長尺ゆえ、観に行くかどうか悩み中。

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