夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『恋するレストラン』

2007年05月14日 | 映画(か行)
『恋するレストラン』(原題:Het Schnitzelparadijs)
監督:マルティン・コールホーベン
出演:ムニール・ヴァレンタイン,マルコ・ヴァン・ゲフィン,ヤヒーラ・ゲイール他

日本未公開のオランダ映画。
確かに、だ~れも知ってる役者はいませんし、
公開したってショボすぎる客の入りになるのは目に見えていますが、
レンタルなら結構楽しい84分。この短さもお手軽で良し。

ノルディップは成績優秀な高校生。
兄が不良街道へまっしぐらだったこともあり、
父親の期待を一身に背負う。

父親は医者になるために進学しろと言うが、
どうもそれが自分の進むべき道だとは思えない。
とりあえずは社会勉強をと考えたノルディップは、
休暇を利用してホテルのレストランのアルバイトに応募。
女社長のお眼鏡にかなって採用決定。
家族には図書館でアルバイトだと偽り、
ノルディップの初めてのアルバイトが始まる。

レストランの厨房はまさに戦渦のごとし。
皿洗いを命じられたノルディップは
次々と積みあげられる鍋を前に呆然とする。
新人に敵意むき出しの従業員もいて、前途多難。

ところが、遅刻して厨房に現れた女性に、
ノルディップは一目惚れ。俄然、やる気を出す。
彼女はホテルの経営者のひとり娘、アグネスだった。
いずれはホテルを継ぐことになる彼女は、今は厨房の仕事を経験中。

ノルディップはすぐさまアグネスに声をかけるが、
身分がちがいすぎるからと、最初は相手にされない。
しかし、何度か会ううちに、彼女のほうも彼に興味を抱き始めて……。

とにかく厨房の連中が濃い。
一癖どころか、二癖も三癖もありそうな輩ばかり。
巨漢のシェフはほぼずっと休憩中ですが、
一旦仕事に取りかかると恐ろしい眼差しに。
さまざまな国籍の料理人が集まっているので、
いたるところで張り合っている様子もおもしろい。

また、不法滞在している料理人たちが、
移民局がやってきたという情報が流れるや否や、
一斉に屋上へと階段を駆けあがって隠れる姿など、
軽いコメディタッチでありながら、興味深く見せてくれます。

仕事をサボってイチャイチャはどうなのよ。
そのホテルの部屋、誰がベッドメイキングするねん!

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『悲しき天使』 | トップ | 『虹の女神 Rainbow Song』 »

映画(か行)」カテゴリの最新記事