夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ラ・ラ・ランド』

2017年03月03日 | 映画(ら行)
『ラ・ラ・ランド』(原題:La La Land)
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング,エマ・ストーン,ジョン・レジェンド,
   ローズマリー・デウィット,ソノヤ・ミズノ,J・K・シモンズ他

プレミアムフライデーとはなんぞや。
そんなものができたことも知らず、本作の封切りの日に時間休を取ったら、
「プレフラですか」と言われる言われる。いや、たまたまです。

本作の封切り日だった2月24日(金)のこと。
友人の息子の卒業制作展がその日から三宮であるというので観に行こうかと。
終業後に向かっても間に合わないから、14:15から3時間の時間休を取得。
どうせなら映画も観たいよなぁ、観るなら断然『ラ・ラ・ランド』やんなぁ。
西宮なら14:50からという回があるけれど、間に合わない可能性大。
三宮なら15:20、これも相当キツイけど、高速に乗って行けばギリ間に合うか。

そんなわけで14:15ピッタシに職場を駆け出し、名神吹田から阪神京橋へ。
目星を付けていたコインパーキングに駐車して、OSシネマズミント神戸へ初見参。
なんとか15:15に劇場ロビーへ到着。購入済みだったムビチケで座席を確保。
初めての映画館って心が躍る。マイルもポイントも貯まらないのはもったいないけど。

宣伝しまくりでしたから、みなさんご存じのことでしょう。
監督は『セッション』(2014)で私の心を射抜いたデイミアン・チャゼル。
主演のふたりも好きだから、ひたすら楽しみにしていました。

ロサンゼルス
女優志望のミアは映画スタジオのカフェで働き、オーディションを受ける日々。
役にありつけないどころか、審査の席でろくに演技も見てもらえない。
ある晩、凹みながら歩いていたとき、場末のバーから聞こえてくるピアノの音色に心惹かれる。
バーに足を踏み入れてみると、ピアノを弾いていたのは見たことのある顔。
以前フリーウェイでお互いに失礼な態度を取り合った相手、セブだった。

ジャズピアニストのセブは、自分の店を持つのが夢。
しかしそれを叶えるのは難しく、あちこちで弾きたくもない曲を弾いているという実情。
その場末のバーでも勝手な演奏をしてまさに解雇を言い渡されたところだった。
彼のピアノに魅入られたミアは思わず声をかけるが、セブは無視して通り過ぎる。

ところが後日、ふたりはまたしても偶然同じ場所に居合わせる。
どちらの夢もなかなか叶いそうにないという厳しい現実に打ちのめされながら、
ふたりはいつしか恋に落ち、励まし合って生きてゆくのだが……。

非常にシンプルなストーリーのなかで俳優陣の演技が光り、
CGに頼らないロサンゼルスの街並みも美しい。

私はとても楽しかったのですが、これが日本で大ウケするかどうかは疑問。
迫力のある大画面、音響の優れた劇場で観なければ、
これだけ宣伝して巷の期待を高めていた手前、拍子抜けする可能性も。
実際のところ、私もちょっぴり拍子抜け。しかし本作がその程度のわけはないと思いたい。
もう一度IMAXで観たい気持ちに駆られています。

ネタバレですが、ハッピーエンドとは言えないところも一般的にはビミョーかと。
もちろんこの切なさ、私は大好きです。

使用されている曲の数としてはあまり多くなく、
同じ曲がさまざまなアレンジで流れるものだから、耳に残る残る。
終映後にお手洗いで二人連れが話しているのを聞きました。
「めっちゃ期待してたから、物足りんかったな」。
でも曲はしっかり口ずさんでいましたから(笑)。

本作でライアン・ゴズリングエマ・ストーンを知ったという方、
同じふたりが出演している『ラブ・アゲイン』(2011)が楽しいのでどうぞ。

最初のほうでセブがミアに「タイプじゃない」というシーンがありましたが、
ライアン・ゴズリングの実生活でのパートナーは、エヴァ・メンデス
エマ・ストーンよりは肉感的な女性のほうが本当にタイプなのかも(笑)。

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