「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

「こくりゅう壮行会」に行ってきました♪ 【こちらも手直し+さらに追記】

2015年03月10日 | 海上自衛隊

…この日のために頑張ってきたと言っても過言ではない。


そう、来月に就役する潜水艦「こくりゅう」の壮行会にお邪魔させて頂きました



「こくりゅう」は「そうりゅう」型潜水艦の6番艦です


2番艦「うんりゅう」


3番艦「はくりゅう」


4番艦「けんりゅう」


5番艦「ずいりゅう」


…ここでお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、


1番艦「そうりゅう」と3番艦「はくりゅう」、6番艦「こくりゅう」は、漢字表記すると、


蒼龍、白龍、黒龍となります…が、


「龍」の漢字についてちょっと、説明させて頂きますと、


もうひとつ、「竜」という漢字がありますが、


これ、一般的に「龍」の略字だと思われがちですが、


実は「竜」の字の方が古くて、本来の竜にふさわしい漢字なのだそうです。


で、まぁ、そちらの字にあてはめますと…


蒼竜、白竜、黒竜となりまして、


かの田中芳樹著「創竜伝」でおなじみの、四海竜王伝説のうちの三竜王になります。


東海蒼竜王・南海紅竜王・西海白竜王・北海黒竜王


このうち、南を司る紅竜王だけがいないので、


そのうち、「こうりゅう」という名前の潜水艦もできると思うのですが、


そうすると、日本の四海を護る竜王が揃い踏みすることになります


実際、この壮行会の後の二次会で、皆さんが、


南だけいないんですよね~」


と仰ってましたしね~。


まぁ、帝国海軍ファンの中には、


「蒼竜の名前を、潜水艦に取られた…(空母…大型DDHにつけて欲しかった)」


と仰る方もいらっしゃるようですが、


取られたも何も、別に潜水艦が「その名をよこせ」と言ったわけじゃないので、


別にいいじゃない~~~と思うのですが…。


そもそも、日本は空母は持てないわけだし、


2DDH・22DDHは旧国名だから、仕方ないじゃん?みたいな。


ちなみに、「うんりゅう(雲龍)」は、龍は雲を駆って飛ぶので、


龍と雲はワンセットみたいなものなので、しっくりくる名前です。


…じゃあ、「けんりゅう(剣龍)」は?ってことですが、


まぁ、一般的には恐竜の種類ですけども…


ここは、字面的に強そうでカッコイイ感じがするから…なんじゃないのか?


と勝手に思いました。


そして、「ずいりゅう」は「瑞龍」。


「瑞」とはとても縁起が良い字で、「美しくみずみずしい竜」という意味になります。


女性に例えると、絶世の美女みたいなイメージがします


次は、ぜひとも続さんにしてください(笑)(←わかる人だけ分かってください)


しかも、最重要海域ですよ、南って(正確には南西ですけど)


なので、ぜひに


で、あとこれもご存じの方は多いと思いますが、


潜水艦はもろもろの事情で、


川重と三重が交互に作ることになっています。


…ところで、潜水艦の就役って「はるしお」以外、


全部3月なんですけど、これはなぜ???

(あ、くろしお型は除きます)







さて、壮行会ですが、


いや~~~~~これがもう楽しかったです


潜水艦こくりゅうの艤装員の皆さま方及び、


ドック入りなうの潜水艦の艦長さんたち(どの艦かはもちろんヒ・ミ・ツ


そして、潜水艦隊司令鍛冶雅和海将がお越しでした


余談ですが、司令は私服姿が大変ダンディな方です(←麻生太郎風


ところで、海上自衛隊のパーティは、


開始前の挨拶が短いのでありがたいです(笑)


それでも、


「長いぞ


とヤジが飛んでいたのが、関西らしいと言うか何と言うか(笑)


そんなわけで、さくっとご歓談開始



会場が会議室みたいなところだったのですが、


ケータリングでお料理は豪勢です


もちろん、おなじみの屋台も




ちなみに、潜水艦こくりゅうは川崎重工製。


ご存知の方もいらっしゃると思いますが、


海上自衛隊の艦艇は、


艤装中は、まだ製造元である会社のものです。


ですから、就役前の艦艇の乗組員さんたちのことを艤装員、と言い、


就役後艦長になる方のことを、艤装員長と言います。


ついでに、各科長のことは、


機関長予定、とか、水雷長予定、と言うようです。


で、就役…


引き渡し式・自衛艦旗授与式を以て、


川崎重工のものから防衛省のもの…っていうか国のもの?となり、


艤装員長は初代艦長となられるわけです。


…そして


3月9日に、引き渡し式・自衛艦旗授与式が雨の中行われましたので、


せっかくなので、こちらをアップしようと思い、手直ししました



自衛艦旗を受け取る艦長。



自衛艦旗が艦長から副長に手渡されます。


(※写真は全て海上自衛隊公式FBページより引用させて頂きました)

出港~UW


…ところで、艦番号と艦名っていつ消すんだろう????


てっきり、この時には消してあるのかと思っていましたが…。


と、思って某潜水艦艦長さんに聞いてみましたら…


母港に戻ってから消すんだそうですね。


へぇぇぇぇ~、そうなのかぁ。


あと、皆さまお気づきでしょうか?


艦長はじめ、こくりゅう乗員一同の顔が映っていない事に。


これは、潜水艦乗りの顔は出しちゃダメなのです…当然ですが。


ですから皆さま、くれぐれも、フェイスブック等で気楽に貼っちゃうのはおやめ下さいね~。


理由は書くまでもありませんよね?













さらに余談ですが、


私が主催している合コンイベントで、


陸上自衛官さんと海上自衛隊さんの会話がちょっとおもしろかったです。


海「今、艤装中でして…」


陸「え???偽装中って艦に何かするんですか???」


お互い、脳内で変換されている字が違うっていうね(笑)


ちなみに、陸自さんがいう偽装というのは、もちろん…



です。






さて、パーティ会場では、


私がいたテーブルの前には、


各潜水艦の艦長達がずら~~~っといらっしゃってて、


いろいろお話させて頂きました。


そうそう、各艦からお祝いのお酒が届いていました



どの艦がドック入りしていているかわかっちゃうので、下は切りました。

(加工だと、外すことができるらしいので~)


あ、ちなみにこのお酒の数と、潜水艦の数は一致しませんので悪しからず。









ご参加の艦長さんのお一人から、


「前に、練習艦隊のパーティで会いましたよね?」


と声をかけて頂きました


びっくりしていると、


練習艦のレセプションパーティでお会いした時に、


少しお話させて頂いたことを覚えていて下さっていました


うれしい~~~


…っていうか、私が忘れていて、大変失礼したわけですが…


そんな歓談中に、


艤装員の皆さまによる、軍歌「轟沈」の合唱が


…この「轟沈」は、潜水艦乗りの生活を歌った歌ですから、


潜水艦乗りさんによる、轟沈の合唱が聞けるとはなんたる幸運


ちなみに、こんな歌です

日本軍歌「轟沈」Japanese War song "Sinking"(歌詞付き/Lyrics)


なんだか、かわいい歌でしょう?


…そんな感じで、2時間なんかあっという間…


楽しすぎて、飲むのとおしゃべりで、食事はほとんどしていません(笑)



艤装員のみなさんは、本当に親切で楽しくて、


明るくて和気あいあいとした雰囲気いっぱいでした。


こくりゅうは、2年間に及ぶ艤装期間を終えて、来月に就役し、


その後はしばらく運用するための訓練が続き、過酷な潜水艦勤務がはじまります。


潜水艦勤務の海曹さんから聞いたのですが、新しい型になるほど、潜水艦内居住区は狭くなるんだそうです。


そんな環境で、懸命に日本の海を護ってくれている人たちがいることを、


多くの人たちに知ってほしいなぁ…と思う次第です。


こくりゅうの皆さまの訓練と航海のご無事をお祈りしています。




女性自衛官の活躍について♪  ~吉田ゆかり二等空佐の講演~

2015年03月10日 | 航空自衛隊
…このブログで、カテゴリー「航空自衛隊」をチョイスしたのは…


そう、わずか3回目…です


航空自衛隊には…何と言いますか、お詫びのしようもないのですが、


なぜか、これまで、航空自衛隊の知り合いだけが異常に少なくて、


そんなわけで、なかなかイベントに行く機会もなく…(←いいわけ)


で、ひそかに、今年目標にしていたのが、そう、


空自の記事を増やすということでした(笑)


決断したら、願いは叶うと言いますが本当にそうですねぇ


実は、来月楽しみにしている事があるんですよ~うふふ


ですので、空自記事をお待ちの皆さま、来月までしばしお待ちくださいませ






…すると、その前に、防衛協会佐賀支部女性部会があり、


その講演会に講師としてお越しいただいた方が、


吉田ゆかり二等空佐でいらっしゃいました


女性の指揮官クラスの方とお会いするのは2回目で、かつ、


私は航空自衛隊の佐官の知人がいなくて、お話を伺う機会もなかったため、


すごく楽しみにしていました


吉田ゆかり二佐は、防衛大学校40期…つまり、


女性が初めて、防大に入学することができるようになった年の、いわば女性1期生です


なぜ、この方がわざわざ佐賀の女性部会の講演にお越し下さったかと言いますと、


それは、吉田二佐が佐賀県出身だから、です


佐賀県って、武門の土地柄といいますか、優秀な武人軍人自衛官が多いように思います。


自衛官になる人も多いですしね。


前回の、唐津市民でよかった…に続き、佐賀県民でよかった…そんな日でした


…で、入場される前に、手元の資料で吉田二佐の経歴を拝見していると、


ペカペカピカピカなエリート経歴で、


いかにも、女性エリート高級幕僚的な方がお見えになるのかと、ちょっと構えておりましたら…


めっちゃ笑顔で、気さくな雰囲気満載の方で、ちょっと意外に思っていました。


しかも、つかみで、


「…分からない言葉があったら、遠慮なく聞いて下さいね

 あっ!分からんとこがあったら、聞いて下さいね、が、よかですかね(笑)」

(訳:分からない所があったら、聞いて下さいね、がいいですよね?)


と、佐賀弁でさくっと言ってくれた瞬間、私、惚れました


私自身、自他共に認める「姉さんキャラ」ですが、


そんな私が「姉さん」と思ってしまう、ステキな方でした~



(※雰囲気だけ感じてください)


この日のお話は、女性自衛官の働き方についてお話して下さったのですが、


自らのプライベートを参考事例に、かなり具体的に話して下さったので、リアリティ満載。


こういう所もすごいなぁと思ったんです。


自分のプライベートを題材にするって、なかなかできないと思うので


ちなみに、女性自衛官から見た場合、ご主人が自衛官である割合は…


89%に上るのだそうです。


つまり、外との出会いがないので、周囲は男性が多い職場ですから、不思議ではないです。


そして、夫:自衛官 妻:民間人 でも理解できない事が多い中で、


夫:民間人 妻:自衛官 だと、もっと難しい事があるだろうなぁと思います。


ある意味、夫婦共々自衛官でないと、奥さんの大変さは、なかなか分かってもらえないだろうなぁと。


…いわずもがな、離婚率もおのずと高くなるのですが…。









面白かったのは、吉田二佐がご出産後、ご主人と交互に育児休暇を取られた時のお話。


「自分が育児をしている時は、主人が帰ってきたら、帰ってきた時くらい子供の面倒を見てよ!

 と思っていたけど、自分が仕事に出た時は、仕事から帰ってきた時くらい休ませてよ!

 と思うんですよね(笑)」


これ(笑)


それぞれの立場にならないと分からないものですよね~。


あんまりこのあたりに言及するとめんどくさいことになりそうなので、このあたりで。


…今まで、ご夫婦共々自衛官という方で、男性側からお話を聞いたことはありましたが、


女性側からのお話を初めて聞いて、改めて、大変さを感じました。


女性の社会進出と、子育ての問題は絶対に切り離せません。


特に自衛隊において、女性が働きながら子育てするというのは、


その職務柄、民間企業で働く以上に様々な困難があることは、想像に難くありません。


そのあたりの環境がもっと整うことを期待します









ところで、


自衛隊って、何気に日本で一番女性の社会進出を推進させている組織じゃないかなぁ?


と、個人的に感じます。


本当に優秀な女性って、どんどん昇進していきますしね。


ちなみに、陸・海・空で現在一人づつ女性の一佐がいらっしゃるのだそうです。


現在の、女性二佐~一佐の中から、女性将官が誕生する可能性はそんなに低くはないでしょう。


ちなみに、過去3人の女性将官が誕生していますので、後に続かれる方が楽しみです


そして、最後、質疑応答の時に、女性指揮官にどうしても聞きたかった質問をさせて頂きました。


それは、


「自衛隊という、男性社会で女性で指揮官として仕事をしていくには、

 いろんなご苦労、大変なことがあると思いますが、
 
 仕事をする上で心がけていらっしゃることはなんですか?」


ということです。


まぁ、私もガチ男社会で仕事をしていたことがあるので、


勝手に色々シンパシーを感じる部分もありつつ、


ここまでの、ガチ男性社会の中で、地位を確立させて指揮官として仕事をするというのは、


どれだけ大変だろうって、やっぱり思いますよね。


昨年、練習艦隊で唯一の女性艦長である「せとゆき」の東良子一等海佐と


お会いした時も思ったのですが、女性が指揮官であるということは、


確実に男性よりも優秀でないと、その評価を得ることは難しい上に、


だからと言って、肩肘を張って、男に負けないなどと鼻息を荒くしては、


絶対に人望を得られないし、うまく部下をまとめることはできないからです。


ですので、本当の意味で優秀な女性って、


仕事ができる以上に、男性性と女性性のバランスがきちんと取れていることが、


とても大事だと思いました。


そういう意味で、私が実際にお会いしたお二人は、


そこのバランスが絶妙で、女性らしいかわいらしさを持った方達でした。


先ほどの質問に対する吉田二佐の


「とにかく笑顔でいることを心がけていました


という答えと、


思わず、友達になりたいと思わせてくれるような、気さくなその笑顔が、


その証左だと思います。


そんな吉田二佐は今、空幕人事部でお仕事をされていらっしゃいます。


過酷な市ヶ谷勤務、本当に大変だと思いますが、応援しています