minaの官能世界

今までのことは、なかったことにして。これから考えていきます。

蒼い星の伝説 第2章 その1

2005年03月21日 | 官能小説「蒼い星の伝説」
「一年間の専属契約です」
目の前に座っている若い女はこともなげに言った。その日の生活費にも苦労している売れない駆け出しの絵描きの彼にとって、夢のような話だった。
「これは、支度金として、百万円。社長から預かってきました」
彼、杉野 智也は、いちもにもなくその話にのった。今時、余程の事でもない限り、パトロンなんてつく時代ではない。思い出のあるこのアパートを離れ、パトロンの別荘に移り住むのは辛いが、一年間、金持ちの道楽に付き合うだけで、金の心配をせずに絵を描けるのだ。彼が消えたところで、だれが心配するわけでもない。ひとみのいなくなった現在、彼は天涯孤独であった。彼は捨て子だったのだ。
・・・今までもひとりだったし、これからも・・・。
智也はやり切れない想いを振り払った。
「智也さん、覚えているかしら。わたしのこと」
突然、女は言い出した。
「えっ・・・」
智也は、まじまじと女の顔をみた。美しい女だ。そういえば、どこかで会ったような気がする。22~3歳位だろうか。よく手入れされたセミロングの髪。テレビでよく見かける最近人気の女優に似ている。涼しげな瞳が印象的だ。正座したミニからはみ出た黒のストッキングに包まれた瑞々しい脚にどうしても眼がいってしまう。
「去年の夏、展示されていたあなたの絵を全部、買ったわ」
「あっ、あの時の・・・」
去年の夏、智也は個展を開いた。さっぱり売れなかったのだが、最終日、若い女性がふらりと訪れ、全部買っていった。おかげで、溜まっていた家賃や絵の具代も清算できた。絵が全部売れたものだから、すっかり舞い上がってしまっていたのだろう、だから、理菜の顔が言われるまで判らなかった。
「思い出してくれた?」
「はい。あの時は、本当にありがとうございました」
「そういえば、あの時、受付にすわってらしたきれいな方は?」
「ひとみのことですか・・・」
智也の絵は、高校の頃から付き合っていたひとみがモデルだった。彼女とそのお金で初めて旅行にも行った。その時は、彼女は、新婚旅行みたいだと随分、喜んでくれたのだが、一ヶ月程前に買物に行くと言って部屋を出たまま戻らない。ほうぼう探し回ったが、行方知れずだった。
「別れたんです」
智也は一呼吸おいて、ぼそっと言った。
「まあ、それは悪いことをきいてしまったわね。ごめんなさい」
「いえ、いいんです。一人のほうがここを引き払いやすいし」
「まぁ、それって、OKっていうことかしら。うれしいわ。だって、わたしが智也さんのことを社長に推薦したんだし、わたし、智也さんのことをすごく買っているの」
 女は、高橋 理菜と名乗った。名刺には、株式会社 村上興業 秘書とあった。名刺と一緒に膨らんだ封筒も受け取った。なかには、百万円の束が入っていた。智也にとって、そんな大金は見るのも初めてだった。
「これで、家賃を払ってきます」
「家賃って?」
「滞っていた分と、あと半年分・・・。ひとみが、もし、戻ってきたら、部屋がなくなっていては、かわいそうだから」
「未練があるのね」
「・・・」
「いいわ、わたし、車で待っています」
 理菜は、立ち上がろうとして脚が痺れていたのか、ぐらっとよろめいた。
「あっ」
理菜は、小さく叫んで尻餅をついた。その拍子に彼女の両足は大きく開き、ミニ丈のスカートが捲れあがってしまった。
「いやっ」
理菜はあわててスカートを引き下げたが、下半身が余すところなく晒されてしまった。
理菜は、ばつが悪そうな表情で智也の顔色を覗った。智也は、ごくんと生唾を飲み込んだ。見えたのは、薄いパンストの生地越しにノーパンの漆黒の恥毛とピンク色の秘裂だったのだ。
「趣味なのよ、こういうの」
 理菜は言い訳をするかのように言った。
「・・・」
「あなたも好きでしょ?」
「えっ?・・・」
「いいわ。どうせ、見えちゃったし」
理菜は、ゆっくりと智也ににじり寄った。そして、智也の手を太腿からスカートの中に導いた。
「あぁ・・・」
理菜の花芯は、熱く濡れていた。
「びしょびしょだ」
智也は、理菜に囁いた。
「言わないで」
頬を赤く染め、彼女は智也のペニスを服のうえから握りしめた。そして、ゆっくり扱き始めた。
「あなた、俳優の○○に似てるって言われるでしょう。わたし、彼のファンなんだけど、あなたもタイプなんだ。今日もね、お話してて、濡れてきちゃった」
智也は理菜の顎に手を添えて、唇を重ねた。理菜はうっとりとして、舌を絡めてくる。ひとみが出ていってから、1ヶ月も禁欲を強いられてきた智也は、完全に勃起していた。理菜はそれを愛しそうに愛撫しながら、智也の耳元で囁いた。
「はやく・・・」
彼女は智也がパンストを脱がしやすいように腰を浮かせた。智也は果物の皮を剥くように、くるっとパンストを脱がせ、一気に踝辺りまで引き下げた。理菜も智也のベルトを外し、ブリーフごとスラックスを膝の辺りまで降ろした。
理菜は、大きく脚を開いて、智也を迎え入れる体勢をとった。智也のものは、天を向いてびくん、びくんと脈打っていた。
「ふふふ、逞しいのね」
理菜の陰唇は開いて、赤く充血した膣口が今か今かと突き入れられるのを待っている。
智也が、ぐぐっと腰を入れた。一瞬、剛直に貫かれた膣口から、ずしゃっと理菜の愛液が飛び散ったように感じた。
「ああぁっ」
理菜は、智也にしがみついた。智也は、ゆっくりと出し入れしている。
理菜も自然に腰がグラインドしている。
セックスにも相性があるらしい。理菜とは、格別に相性が良いのに違いなかった。その証拠に、極めてリズミカルにピストン運動が続くばかりでなく、一突き一突きが的確に理菜の急所に届き、たちまち、理菜を昇天間際に追い込んでしまったのだ。
「そんな、もうっ!」
あまりに早く、ゴールしそうな自分に狼狽して理菜が叫んだ。智也も久しぶりのセックスにもう爆発しそうだった。切羽詰った理菜は、叫んでいた。
「一緒にいってっ。なかに出してっ!」
理菜は智也の腰に両足を絡め、智也を強く抱き寄せた。
理菜のこの細い身体のどこにこんな力が秘められていたのかと思うほどの強い力だった。それに負けまいと、智也もまた渾身の力を振り絞って理菜の身体の最奥にペニスを突き入れた。そのとたんに、きゅうっと棹の一番太い部分から亀頭部に向けて柔肉に締め付けられたから堪らない。
「あああっーーー」
智也は女のように悲鳴を上げて、したたかに大量の精液を理菜の子宮口に浴びせ掛けた。
「ああぁ、すごいっ。あなたのがわたしの中に・・・。感じるっ」
「ううっ・・・。我慢できなかった。中に出しても良かったのか」
 理菜はうっとりとした表情で応えた。
「もちろんよ」
 余韻がそうさせるのだろう。
理菜は、なかなか脚を解こうとしなかった。
それどころか、さらに智也の腰を引きつけ、より深い結合を求めた。
智也は智也で、久しぶりの女、それもとびきりに上等の理菜のセックスにすっかり参っていた。
「わたしね、あなたのこと、一目惚れなのよ」
「・・・」
「初めて会った時、わたしの相手はあなたしかいないと思ったの。そして、それはきっとあなたにとってもそのはず・・・」
「それって、俺をくどいているのかい」
「ううん。・・・ねえ、智也は運命って、信じる? わたし、今、あなたに抱かれてはっきり感じたの。あなたとは初めからこうなる運命だったのだと」
「そう言えば、あの時、個展では初対面のはずなのに、むかし、どこかで会ったような気がして・・・」
 智也は理菜と初めて会った時の様子を思い出していた。理菜の顔はどこかで見たような、本当に、身近な人物であったような・・・。しかし、どうしても、智也は思い出せないでいた。
「ふふふ。よかった。あなたもわたしのことを好いていてくれたのね」
 理菜は智也の心のうちを知ってか、答えをはぐらかすようなことを言い、腰をゆっくりと旋回させ始めた。それにつれて智也のものに絡みついた柔肉がくちゅくちゅと淫靡な音をたてる。
 どこで仕込まれたのか理菜の巧みな性技に智也のものは完全に硬度を取り戻していた。理菜の中で、再び硬度を取り戻した智也は、ゆっくりと出し入れを始めた。
「ああっ、またなのね。すごいわ、あなたって、最高よ」
 理菜は感に堪えないような声をあげて智也にしがみついた。
「そんなにいいかい」
「ええっ、いいわっ。本当にいいっ」
理菜の腰の動きは、前回より激しさを増した。淫らだった。まるで軟体動物のようにその腰は蠢いた。ぐちゅぐちゅとペニスが膣の中を出入りするのに合わせ、まとわりついた。柔らかい肉襞が亀頭部分を包み込み、捉えて離さなかった。
おうっ、おうっと、智也は、いつか声を出していた。
理菜はそんな智也を、いとおしそうに・・・大切なものを扱うように見ていた。この瞬間を無駄にしてはならないというような雰囲気でもあった。
そして、どうせなら自分の身体を使って、智也に思いっきり感じてほしいと願っていた。だから、理菜は智也の表情を一時たりとも見逃さずに見詰めていたのだ。理菜は、最も智也が感じたその瞬間に射精してもらおうとタイミングを図っていたのだ。先刻は、智也のあまりの逞しさに不意をつかれたが、今度こそは、こちらのペースでいくのだと決めていた。
・・・その瞬間、あなたの逞しいものをわたしのもので思いっきり締め付けてあげるわ。そして、わたしの子宮にあなたのものをいっぱい浴びせかけて頂戴っ。ああっ、奥まで届いているわ、あなたの逞しいペニス・・・。
「あああーーーっ」
理菜は堪らずよがり声をあげ、しとどに濡れた柔襞をきゅうっと収縮させた。
ぴっちりと智也のペニスを包み込んだ理菜の柔襞から、智也のペニスの形がはっきりとしたイメージとなって理菜の意識の中に刷り込まれた。
「ああっ、素晴らしいわ。この形、この硬さ・・・」
彼女のイメージしたとおりの逞しい彼のペニスが、どろどろに溶け出し原子炉の炉心と化した理菜の性器を激しく抉った。
「なぜなのっ」
彼女は智也の背中をかき抱き叫んでいた。もう我慢できなかった。理菜は覚悟を決めて、腰を大きく打ち振った。
「あああーーー。いくぅっ」
理菜は喘ぎながら、激しくピストン運動を繰り返す智也のペニスを捕まえようと、ぎゅっと膣を収斂させた。しかし、彼の熱を帯びた剛直は、それを無理やりこじ開け、理菜を蹂躙した。同時に、智也のペニスが最後の放出のため、ぐっと膨張した。
「ああっ」
二人同時に悲鳴をあげた。
どくどくどくっ・・・。
 大量の精液が、理菜の子宮に注ぎ込まれた。
 理菜は涙を流していた。締め付けても締め付けても、無理やりこじ開けられる言いようもない快感に、身体が小刻みに痙攣し始めていた。
 理菜は身体に力が入らなくなっていた。
 感じ過ぎたためだろうか、理菜は失禁までしてしまった。ほとばしった小水が智也の下半身をたたいた。
「そ、そんなっ」
理菜は、尿道を閉めようとしたが、一度、放出し始めたものを途中で止めることはできない。
「ああっ、あっ・・・」
放出は、まだ続いていた。理菜は、恥ずかしさで頭が真っ白になった。こんなことは、初めてだった。自分でも恐ろしい程、感じてしまった結果だった。
「こんな・・・、いやだわ。」
「・・・」
 彼女はしばらく腰がぬけたようになっていた。

 ようやく気を取り戻した彼女は消え入りそうな声で智也に訊いた。
「着替え、ある?」
理菜は不安そうな表情をしていた。無理もなかった。彼女の着ていた服は、溢れた小水でびしょびしょになっていたからだ。
「ひとみの残していった服がある」
智也はわざと冷淡な言い方をした。なぜだか判らないが、智也は理菜の中に、ひとみと似通ったものを感じ始めていた・・・。そのことが、智也に、ひとみに対する裏切り行為のように思え、罪悪感を助長させていたのだ。
「よかった。ねえ、一緒にシャワーをあびましょう」
シャワーを浴び、理菜に体を洗わせながら、智也は、きいた。
「どうして、俺を選んだ?」
 理菜はちょっと困ったような顔をして言った。
「あなた自身も気がついていない、特別な才能のせいかもしれないわね」
「・・・」
「私、あなたにぞっこんなの」
理菜は智也の前に跪いて、ペニスを咥えた。非常に巧みなフェラチオだった。放出を終えた直後であったが、たちまち智也のものは勢いを取り戻した。智也は足先で理菜の秘裂を弄った。理菜は大きく股を開いて跪いていたから、親指がぬるりと理菜の中に入った。智也のものを喉まで含んでいた理菜は、くぐもった悲鳴をあげた。中はさらにひどく濡れ、熱かった。
理菜はペニスの先からアヌスまで舐めあげ、やっと立ち上がった。
バスルームから出た智也は、理菜にひとみの服を出してやった。ひとみと同棲を始めた頃のことを思い出し、智也は胸が締め付けられた。まだ、ひとみのことが忘れられないのだ。ひとみには、満足に服も買ってやれなかった。洋服箪笥のなかには、ほんの2・3着の服しかなかった。もっとも二人で部屋にいるときは、ほとんど服を身に着けさせなかったから必要もなかったかも知れない。全裸にエプロンだけというのが、ひとみの室内での一般的な姿だったのである。そして、二人で居る時は、お互いに陰部を弄りあい、キスをし、連結したまま家事をしていた。
「こうして智也のペニスを握っていると安心するの。そして、あそこに入れてもらうとすごく気持ちが安らぐの」
ひとみはそう言って、いつも智也を求めた。それは、智也も同じだった。少し異常な感じもしたが、若いのだし、愛し合っているのだから、この位は当然だと思っていた。
「どう、似合うかしら」
理菜の言葉に我に返った智也は、声のする方を見て、どきっとした。理菜はひとみの制服を着ていた。一瞬、ひとみが戻ったのかと思った。髪の長さや背丈が近いこともあって、窓際に立った理菜は、ひとみと良く似たシルエットを浮かび上がらせていたのだ。智也はふらふらと理菜に近づき、抱きしめて口唇を合わせた。舌を絡めた息詰まるようなキスだった。ようやく、唇を離した時、上気した顔の理菜が言った。
「舌を吸い取られるのかと思ったわ。ひとみさんのこと、考えていたのでしょう。妬けるわ」
智也はそれには答えず、理菜を玄関の方に送り出し、理菜のスカートを後ろから捲り上げた。そして、尻のほうから股間に手を突っ込んだ。
「ちょっとぉ・・・」
 さすがに理菜もあきれたようであったが、智也は全く意に介せず、理菜が濡れていることを確認すると、パンストの中に手を滑り込ませた。ちょうど、尻から理菜の中心部を持ち上げるような格好で、股間を鷲掴みにした。 そして、そのまま理菜に歩くことを促した。彼女の秘裂は濡れを増し、智也の手は、理菜の愛液でぬるぬるになってきた。
「恥ずかしいわ」
 部屋から外に出る時に、理菜は訴えたが、智也は強引にドアの外に押し出した。
「このままで、行くの?」
 既に、智也の中指は膣孔のなかに挿入されていた。中指をゆっくりと出し入れしながら、薬指で陰唇をなぞり、溢れ出た愛液をアヌスに塗していた。
「い、いやっ」
陰唇を弄んでいた薬指がアヌスにずぼっと挿入されたのだ。理菜は、ますますその部分を熱く濡らし、身体を智也にすりつけてくる。いまや、彼女は、素肌にパンストと制服しか身につけていないのに、そのわずかばかりの身体を覆うスカート(智也の趣味で股下5センチほどのマイクロミニにカットされていた)さえ、ヒップから捲り上げられ、スレンダーな脚もむっちりした尻も丸見えだった。薄いパンスト越しに、股間をがっちりと智也の手がはまり込んでいる。指が、陰唇とアヌスにゆっくりと出入している。そして、一歩進む度に、深く挿入された指は、くちゅくちゅと陰唇を嬲りさらに深く蜜壷の中に沈み込む。
「あまり、虐めないで・・・」
 理菜は智也にしがみついて訴えた。
 さすがにマンションから公道に出る時は、理菜も躊躇した。しかし、智也に、制服も脱がしてほしいのか、と追い打ちをかけられて、踏ん切りがついた。少しでも身体を隠そうと智也の腕にしがみつくように寄り添った理菜は、肩で息をしている。もはや、歩くのがやっとの状態であった。千切れるほど智也の指を締め付けてくる。ヒップは、中心を穿たれて揺れていた。さすがに人通りがあり、マンションの出入り口から理菜の乗ってきた車までの数十メートルの間に何人もの人とすれ違った。腰がくだけそうになる度に、智也が下からぐっと指を突き立てる。ぐちゅっと奥深くに根本まで挿入された指がまるで理菜の心棒のようになって、立ち直る。ヴァギナに挿入された指は、2本になっていた。アヌスには、親指が挿入されている。智也は、アヌスとヴァギナを隔てている薄い肉壁を摘まむようにしていた。もし、すれ違った通行人が、振り返れば、その全てが見えてしまうだろう。しかも、よく見れば、おびただしい量の愛液が太腿を伝って流れ出していることまでわかるはずである。やっとのことで、車を止めてあるところに辿り着いたが、理菜の頭の中は、ぼうと霧がかかったようになって、瞳も虚ろである。智也は、理菜に運転させることは無理だと思った。智也は、理菜の中に挿入していた指を抜いた。そして、理菜のバックの中から、車の鍵を取り出し、助手席側のドアを開けた。理菜を先に乗せるためである。理菜が乗り込もうとしたその時、智也は、理菜のスカートを一気に引き下げた。
「いやっ」
 理菜は、思わず、しゃがみ込んだ。スカートを奪われると、あとは、白いブラウスとベストだけで、下半身は完全に露出してしまう。智也は、後ろから羽交い締めにして、無理矢理、理菜を立ち上がらせ、足下からスカートを抜き取ってしまった。正面からは、理菜の濡れてべっとりと腹部に張り付いている陰毛や充血して尖っている花芯が濡れそぼった陰唇の中からにゅっと上を向いているのまで見えた。 
あまりにのことに腰が砕けて力の入らない理菜を助手席に押し込み、智也は、素早く車をスタートさせた。異常な二人の行動に気づき始めた人の気配を感じたからだ。
もう、ここに長居は無用だ。二度と戻らないかもしれない。ひとみと一緒に暮らしていた頃が一瞬、脳裏を過った。
智也は、隣の肩で息をしている理菜の惚けたような横顔に、ひとみの面影を重ねあわせていた。
「ひとみ・・・」
智也は、自分のことを随分と女々しいなと感じていた。ひとみが去って、いかに彼女のことを愛していたか、今更になって、思い知らされていた。それを、無理に頭から振り払い、智也は理菜にのめり込もうとしていた。
車を猛スピードで運転しながら、智也は理菜のストッキングに包まれた温かくしなやかな太腿に手を伸ばした。
「危ないわ」
理菜は智也の勝手にさせながらも、眉をひそめて言った。
智也はそれを無視して、さらに、手を理菜の股間にこじ入れた。理菜は諦めたように、両脚を大きく開いた。智也は、熱く湿った股間に指を這わせ、その窪みを抉った。
「あぁぁん」
理菜は、甘い溜息を漏らし始めた。
「わたしは・・・、わたしは、きっと、あなたに会って、こうなるように生まれてきたのだわ。あなたのことが、とっても好きなの」
理菜の言う東京郊外の山荘を目指し、いつしか智也の運転する車はすっかり暗くなった木立の続く山道に入り込んでいた。
(続く)

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