mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

映画『カラマーゾフの兄弟(1968・ソ連)』:NHK-BSPで3日連続放送。

2013-02-25 19:44:00 | 映画・芝居・落語

映画:『カラマーゾフの兄弟:第1部』
~2012年6月18日(月)午後1:00~2:22(BS-P)
~2013年2月26日(火)午前2:50~4:12(BS-P)

映画:『カラマーゾフの兄弟:第2部』
~2012年6月19日(火)午後1:00~2:13(BS-P)
~2013年2月27日(水)午前2:30~3:43(BS-P)

映画:『カラマーゾフの兄弟:第3部』
~2012年6月20日(水)午後1:00~2:16(BS-P)
~2013年2月28日(木)午前2:00~3:16(BS-P)

トルストイの大河小説:『戦争と平和』
と並ぶ称されロシア文学の最高峰に位置する、
ドストエフスキーの長編小説:『カラマーゾフの兄弟』

私がこの小説を読んだのは20歳になるかならないか。
理由としての今東光さんの『極道辻説法』で、
「死ぬ前にあんな小説を一度は書いてみたいが俺には無理だ」。
の印象の文書に興味をひかれたのが最大の理由だろう。
今さんにとっての最高の文学作品こそ、
『カラマーゾフの兄弟』だった。

小説の読み方には様々なアプローチもあろうが、
当時の私の興味は思想的時代背景を読み解くことが目的で、
情景描写や生活空間などのイメージ(想像)は二の次だった。

映画:『カラマーゾフの兄弟』
1968年のソビエト(現ロシア)映画で監督の急死もありながら、
主役のミハイル・ウリヤノフが完成させた逸話を持つ長編作品。
この映画は、
以前にBS2で放送されたものを録画保存してあるが、
映画本編は傑作と言える映画ではないように思う。

しかし何よりのこの映画の最大の価値は、
小説:『カラマーゾフの兄弟』の時代のロシアにおける、
情景描写や市民の生活が目の前の現実(映像記録)にあること。
もしも、
ドストエフスキーが持つ“特異な精神性”を学びたければ小説を読めばいいが、
簡略化されたストーリーと時代描写(暮らし)に興味を持つ方は是非観て欲しい。
特に、
長大な『カラマーゾフの兄弟』の読書に挫折した方は、
この映画を鑑賞して〝もう一度〟トライして欲しい。
*物語のイメージを掴めば読書も容易に思う。

この映画の価値はストーリーよりも映像表現。
「読んでから見るか、観てから読むか」。
と角川のコピーを文字にするも、
私のお薦め本は新潮社発行の3冊。
*実際に私が読んだ翻訳で今も所持。

死ぬまでに必ず読んで欲しい作品だ。

<蛇足>
もしもあなたが、
『カラマーゾフの兄弟』に興味を持つなら、
先ず、
『新約聖書』(4つの福音書を読み、
次に、
『カラマーゾフの兄弟』(プロとコントラ)を読み、
最後に、
『ツァラトゥストラはかく語りき』(第1部)
を併せて読んで欲しい。
*長編だが( )内の項目だけは必読。


3冊の読書を制覇すれば、
時代の中で人々が求め続けた、
精神的支柱のヒントを見つける。
*1冊だけでは偏った支柱に過ぎない。

カラマーゾフの兄弟〈上巻〉
 (新潮文庫)
ドストエフスキー
新潮社
カラマーゾフの兄弟〈中巻〉
(新潮文庫)
ドストエフスキー
新潮社
カラマーゾフの兄弟〈下巻〉
 (新潮文庫)
ドストエフスキー
新潮社

~以下NHK-HPより記事転載。

プレミアムシネマ
「カラマーゾフの兄弟:第1部」
1968年・ソ連( BRATYA KARAMAZOVY)
ロシアを代表する文豪ドストエフスキー最後の長編小説を映画化。
父親殺しという罪が生まれた背景に渦巻く親子・兄弟間の憎愛や葛藤を重厚に描いた文芸大作。
カテリーナという婚約者がいながら父と同じ女性にうつつを抜かす長男ミーチャ。
ひとりの女性をめぐり激しく対立する粗暴な長男と強欲な父の間でとまどう信仰心の深い三男アリョーシャ。
そしてカテリーナをひそかに愛していた次男イワンは彼女への愛に決別する。

*****

「カラマーゾフの兄弟:第2部」
1968年・ソ連(BRATYA KARAMAZOVY)
19世紀ロシアを代表する文豪ドストエフスキーの遺作にして最高傑作とも言われる長編小説を映画化。
カラマーゾフ家の料理人、スメルジャコフによる悪しき入れ知恵からモスクワへと旅立った次男イワン。
一方、グルーシェニカに激しい執念を燃やす長男ミーチャは父フョードルのもとに彼女がいると思い込み嵐の晩父のもとへ。
その後、血だらけの手でグルーシェニカのもとへたどり着くが…。

*****

「カラマーゾフの兄弟:第3部」
1968年・ソ連(BRATYA KARAMAZOVY)
父フョードル殺害の容疑をかけられた長男ミーチャは無実を主張するがそのまま拘置所へと連行される。
病に伏せったスメルジャコフは彼がカラマーゾフの血を分けた兄弟だとイワンに告白後、急死。
裁判に出廷するはずだったスメルジャコフの代わりにイワンが衝撃の証言をする。
撮影中に亡くなったプイリエフ監督の志を継ぎ主演のミハイル・ウリヤーノフらが作品を完成させモスクワ映画祭金賞を受賞した。

〔監督・脚本〕イワン・プイリエフ
〔原作〕ドストエフスキー
〔撮影〕セルゲイ・ウロンスキー
〔音楽〕イサク・シュワルツ
〔出演〕ミハイル・ウリヤーノフ、キリール・ラヴロフ、アンドレイ・ミヤフコフ ほか
〔露語〕字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« みみふく通信@comimifuku on... | トップ | NHK-BS1『大鵬のすべて』&N... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アラフォーの主婦)
2013-03-07 16:07:46
映画観ました~(ちょっと早送りしちゃいましたが)

高校時代に本を読むのに挫折した者ですが、TVのカラマーゾフの兄弟をみながら、結末をしらずに先にロシアの映画をみちゃいました♪面白かったです。
今放映中の日本のTVドラマが、出演者の名前や顔まで似てるのにびっくり。ミーチャだけは結構違いますが・・。
これからラストにどう向かうのかが楽しみです。


返信する
mimifuku (アラフォーの主婦さんへ)
2013-07-08 21:21:48
コメントありがとうございます。
と言っても、
4カ月も経ってしまい…。
遅くなり申し訳ありません。
返信する

コメントを投稿

映画・芝居・落語」カテゴリの最新記事