mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

『雨ニモマケズ』  mimi-fuku 2007年版

2007-08-14 07:29:21 | 文芸・思想・書物
「雨ニモマケズ」 宮沢賢治作
           mimi-fuku 2007年版
         *現代の世情に合わせて解釈してみました。

 雨にも負けない。

 風にも負けない。

 降りしきる雪にも、夏の暑さにも負けない。

 そんな健康な身体を作り、物欲を持たず、
決して怒らず、いつもおだやかに微笑んでいる。

 一日に適量の御飯と菜食主義に努め、

 あらゆることに、自分が持つ自我や潜入感を捨てて、
色々なものを見たり、多くの人にあって教えを乞うたり、
本を読んだり、会話をしたり、そして忘れず。

 郊外の目立たぬ地の小さな住居に暮らし、

 近所に病気の子供がいれば、行って看病してやり、

 道すがら重い荷物に困りはてている老人がいれば、
その荷物を持って家まで送りとどけ、

 終末医療に心痛める人がいると風の便りを聞けば、
お会いして、決して一人ではないのだと慰め、

 道端でけんかをしている人や、いじめる者を見つければ、
そんなことをして、なんの得になるのかと諭す。

 自分の力ではどうにもならない自然の驚異の前で、
ただオロオロと歩き回り、自分の無力さに涙を流す。

 まわりの人から、言われたことはなんでもやる人と呼ばれ、
褒められることもなく、邪魔者にもされない。

 そういう人に、私はなりたい。

         
            
(注)デクノボー:木偶の坊。ー原文に表記。
   広辞苑では、役に立たない人とされていますが、
   古い辞書では、人の言いなりになる人。ロボット。
    また、戦前では忠誠の意味から、現在のように
   蔑んだ言葉では、なかったようです。
    
   木偶:木彫りの人形の意。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする