トレーラーに装着されているABSモジュレータ…
最近ではWABCOかKNORR製のシステムを採用している車両がほとんど…というよりこの2社の独占状態⁉︎なんですが…
各メーカー共…年式や車両によって結構な種類のバージョンがあり…
今回はWABCOのVCS-2というタイプで、停車中にモジュレータからエアーが漏れる…という事で入庫。
このVCS-2にもコンピュータとモジュレータが別体式の物と一体式の物があり、今回は一体式…
確認するとモジュレータのドレンポートからシュ〜とエアーが漏れてます。

コンピュータ1つにモジュレータが2つ…
ホイールセンサーのポートは2つ。
いわゆる2センサー2モジュールタイプで、デリバリーポートが4つあるのでこれ1つで4輪までコントロール出来ます。
で…WABCOもKNORRもそうなんですが、今まではモジュレータからのエア漏れに対して内部部品の供給が無かったのでASSY交換以外の修理方法が無かったんです…
別体式のモジュレータ単体でも高額なのに…
そんな高価なモジュレータが2つにコンピュータまでくっ付いてくると…
お値段は部品だけで約40万ほどになります…
コンピュータやモジュレータに異常は無く、エア漏れだけで40万はさすがにお客様もお怒りになられます。
が、しかし…最近入手したんです…
リペアキットなるものを…‼︎

つまり…オーバーホールが可能になりました。
というより、本国では前々から供給あったのかな…⁉︎
よく分かりませんが…
とにかくコレでエア漏れでの高額修理は避けられます。
早速、モジュレータを取り外し…


バイスに固定。

オーバーホールと言ってもモジュレータ部だけですからそんなに複雑な構造ではありません…
色んな語源でインストラクションも付いてますが、日本語は無し。
唯一、英語だけは何となく分かるので助かります…
グリスを塗る箇所、塗っちゃダメな箇所など注意書きも確認。


分解…


ピストンを取り外すと…


水が溜まってます…
カップリングなどから混入する水分でしょうね…
最近のトレーラーはウォーターセパレータが装着されてる車両はほとんど見ませんが…
ひと昔前はオプションなどであったはずなんですよね…
今でもあるのかな…
セパレータが付いていればシステムの末端であるアクチュエータ類にまで水分が混入する事を予防出来るんですけどね…
更に分解。

各部品を洗浄してると…

エア漏れの原因らしき箇所を発見。

画像だと分かりづらいかもしれませんが、シートの当たり面にキズが入ってます…
こちらが新品のシート。

同封されてる専用グリスを指定の箇所に塗って組み付け。

反対のモジュレータ内部にも水が溜まってます。

これからの季節はこういう水分が凍る事で起こるトラブルも増えてきます…
当然、この量の水分が凍ればブレーキが解放されなかったり、ABSが正常に作動しない可能性も出てきますからね…
リペアキットがあれば定期的なオーバーホールも出来るのでトラブルを未然に防ぐには有効ですね。
交換したシールやOリング類。

左右共に組み付けて完成。


あとは車両に組んで、エアホースや配線を接続してエア漏れの確認。


エア漏れも止まりました。
コレは素晴らしい部品ですね〜笑
今まで出なかったから余計にそう思います。
最近の自動車部品はASSY供給が多いんです…
何でもASSY。
世の中エコだなんだとうたってますが、今回のケースで考えても40万のモジュレータASSYと数千円のリペアキット…
どちらがエコかなんて考えなくても分かりますよね。
更にお客様の負担を減らす事にも繋がりますから…
各メーカーもCO2削減を掲げるならこういう所を徹底しないといけません…
と言いたい所ですが、これには由々しき問題もあるんです。
それはメカニック不足と技術力の低下。
人口が減っている以上、当然メカニックも減ってきます…
そうなるとより効率的な修理が求められます…
短時間で確実に修理するにはASSY交換が確実で、ASSY交換ならオーバーホールと違って技術や経験の差も出にくいから…
その為、ASSY供給が主流になってるという理由もあるんでしょう…
確かに効率だけを考えればそれが理想でしょう。
誰がやっても同じ結果になるんですから…
でもそれだと個々の技術力は上がりませんし…
探究心も育たないんですよね…
もちろんチャレンジ精神も…
それじゃあ若手も育たないよなぁ…
最近ではWABCOかKNORR製のシステムを採用している車両がほとんど…というよりこの2社の独占状態⁉︎なんですが…
各メーカー共…年式や車両によって結構な種類のバージョンがあり…
今回はWABCOのVCS-2というタイプで、停車中にモジュレータからエアーが漏れる…という事で入庫。
このVCS-2にもコンピュータとモジュレータが別体式の物と一体式の物があり、今回は一体式…
確認するとモジュレータのドレンポートからシュ〜とエアーが漏れてます。

コンピュータ1つにモジュレータが2つ…
ホイールセンサーのポートは2つ。
いわゆる2センサー2モジュールタイプで、デリバリーポートが4つあるのでこれ1つで4輪までコントロール出来ます。
で…WABCOもKNORRもそうなんですが、今まではモジュレータからのエア漏れに対して内部部品の供給が無かったのでASSY交換以外の修理方法が無かったんです…
別体式のモジュレータ単体でも高額なのに…
そんな高価なモジュレータが2つにコンピュータまでくっ付いてくると…
お値段は部品だけで約40万ほどになります…
コンピュータやモジュレータに異常は無く、エア漏れだけで40万はさすがにお客様もお怒りになられます。
が、しかし…最近入手したんです…
リペアキットなるものを…‼︎

つまり…オーバーホールが可能になりました。
というより、本国では前々から供給あったのかな…⁉︎
よく分かりませんが…
とにかくコレでエア漏れでの高額修理は避けられます。
早速、モジュレータを取り外し…


バイスに固定。

オーバーホールと言ってもモジュレータ部だけですからそんなに複雑な構造ではありません…
色んな語源でインストラクションも付いてますが、日本語は無し。
唯一、英語だけは何となく分かるので助かります…
グリスを塗る箇所、塗っちゃダメな箇所など注意書きも確認。


分解…


ピストンを取り外すと…


水が溜まってます…
カップリングなどから混入する水分でしょうね…
最近のトレーラーはウォーターセパレータが装着されてる車両はほとんど見ませんが…
ひと昔前はオプションなどであったはずなんですよね…
今でもあるのかな…
セパレータが付いていればシステムの末端であるアクチュエータ類にまで水分が混入する事を予防出来るんですけどね…
更に分解。

各部品を洗浄してると…

エア漏れの原因らしき箇所を発見。

画像だと分かりづらいかもしれませんが、シートの当たり面にキズが入ってます…
こちらが新品のシート。

同封されてる専用グリスを指定の箇所に塗って組み付け。

反対のモジュレータ内部にも水が溜まってます。

これからの季節はこういう水分が凍る事で起こるトラブルも増えてきます…
当然、この量の水分が凍ればブレーキが解放されなかったり、ABSが正常に作動しない可能性も出てきますからね…
リペアキットがあれば定期的なオーバーホールも出来るのでトラブルを未然に防ぐには有効ですね。
交換したシールやOリング類。

左右共に組み付けて完成。


あとは車両に組んで、エアホースや配線を接続してエア漏れの確認。


エア漏れも止まりました。
コレは素晴らしい部品ですね〜笑
今まで出なかったから余計にそう思います。
最近の自動車部品はASSY供給が多いんです…
何でもASSY。
世の中エコだなんだとうたってますが、今回のケースで考えても40万のモジュレータASSYと数千円のリペアキット…
どちらがエコかなんて考えなくても分かりますよね。
更にお客様の負担を減らす事にも繋がりますから…
各メーカーもCO2削減を掲げるならこういう所を徹底しないといけません…
と言いたい所ですが、これには由々しき問題もあるんです。
それはメカニック不足と技術力の低下。
人口が減っている以上、当然メカニックも減ってきます…
そうなるとより効率的な修理が求められます…
短時間で確実に修理するにはASSY交換が確実で、ASSY交換ならオーバーホールと違って技術や経験の差も出にくいから…
その為、ASSY供給が主流になってるという理由もあるんでしょう…
確かに効率だけを考えればそれが理想でしょう。
誰がやっても同じ結果になるんですから…
でもそれだと個々の技術力は上がりませんし…
探究心も育たないんですよね…
もちろんチャレンジ精神も…
それじゃあ若手も育たないよなぁ…
モジュレーター内への水分、オイル分の混入はブレーキへの作動不良原因になります。
特に最近の車両エンジンはオイルが軽油などで希釈され、末端のトレーラーなどに行くときには化学変化を
起こした成分になっていますね。
そうですね…
なんとも言えないヘドロ状の物質になったりしてる事もありますよね…
この手のトラブルを防ぐにはやっぱりコンプレッサーやドライヤーのメンテナンスしかありませんね…(^_^;)
圧縮空気中に含まれる油分が酸化劣化して生成される黒色粘着物が変速機の制御バルブにのみ付着するわけで無く、当然、トレーラにも回り込むわけで、、、、、、
F社に、逃げと悪意を感じるのは、私だけ?
お疲れ様です。
あの黒色の粘着質な物質は相当頑固で、結構強めの洗浄剤じゃないと取れないんですよね…
3395のリコールも根本の原因はコンプレッサーからのオイルミストですから…
雲黒斎さんの言うように3395はシフト制御機構ですが、ABSやEBSなど…もっと言えばエアーで制御する全ての機構に悪影響の可能性は十分ありえますよね…
まあメーカーとしては責任範囲を明確にして損失を最小限にしたいんでしょうが…
ユーザーが納得するかはまた別の話ですね…笑
ウチもトレクス指定ですが、特定のお客さんしかいないので台数はこなしてませんが、やはり過去にASSY交換したことあります。
なので自分もこのリペアキットの存在は知りませんでしたし、コスト的にはいいですよね!
お客さんにもコレやって治らない場合はASSY交換になるという大義名分も立ちますし。
コンピュータが悪いならまだしも、たかが数百円のOリングが原因のエア漏れに対して部品が出ないから…との理由で40万のASSY交換はいくらなんでも酷過ぎますからね…笑
とりあえずWABCOさんはリペアキットを設定してくれたのでお客様にも説明しやすいので助かります^ ^
トレーラーだけじゃなく、この流れで各メーカーで採用されてる大型トラック用のABSモジュレータなどにも設定してくれると尚いいんですが…
少なくとも修理する事を前提では作られていません…
基盤の修理となれば基本的にはメーカーさんは認めていないので、修理するのであれば自己責任というカタチになるかと思います。