SKG-SZ1F24アトラス…
先日、走行不能で引き上げてきた車両です。
下廻りを覗き込んだ時に本来なら見えてはいけないクラッチのフェーシングが見えちゃってる状態だったので…とりあえずミッション降ろさないと始まらない…という事で作業を開始。

で、マニュアルだと思ってたんですが…A/Tでした。

正確に言うと、A-MTと言ってマニュアルミッションをコンピュータ制御のアクチュエータがクラッチ断接から変速操作までを行う…といったもの。
なのでクラッチペダルはありません。
トランスミッションを含めシステム全体がドイツ製みたいです…
ミッションはZF…クラッチはSACHS、コンピュータはBOSCH…と、またまたMaid in Germany。


で、A-MTと気付いた時点から懸念していた…この手のシステムはO/H時には各種学習が必要だ…という事。
当工場にある汎用診断機を全て繋ぐもA-MTは未対応…

どうやらコンサルトが必要なようです…
なので…各学習は作業完了後にディーラーさんに頼むしかなさそうです。
とりあえず作業を進めていきます。
で、整備要領書によると、このミッションのクラッチカバーは自動調整機能との相性からプル式クラッチを採用してるようです…
クラッチの断接にはプッシュ式とプル式があって、その名の通りダイヤフラムスプリングなどを押して切るのがプッシュ式…
逆に引いて切るのがプル式…
ミッションを降ろすのも、プッシュ式なら取り付けボルトを外せば引っこ抜くだけなんですが、このプル式は構造上、レリーズベアリングがクラッチカバー側に残るのですんなり降りてこないんです…
そのため、先にレリーズフォークを外すんですが、このミッション…とにかくスペースが狭い…


丸で囲んだボルト2本がレリーズフォークの取り付けボルト。
上側はまだいいんです…このギヤレンチが入るし、ストロークも確保出来ます。

問題は下側…
クリアランスが足りずに自分が持ってるソケットは全滅…
メガネもオフセットが足りずに全滅…
ギヤレンチはアクセスは出来るもののフレームが邪魔でストロークが確保出来ず…
ロープロファイルソケットならかかるのかな⁉︎
持ってないので分かりませんが…
今回はミッションを後方に引いてボルトとクラッチカバーとの間のクリアランスを広げて少々強引にソケットを入れて取り外しました…

整備要領書には一言…
レリーズフォークを取り外す…と書いてありますが、そんな簡単に外れません…
で、ミッションがようやく降りて…中を確認すると…


あらら…


これ…ダンパー機能してます⁉︎
堪えきれずにフェーシングのリベットが飛んだ様に見えるんですが…
走行距離がまだ1万キロでしかもA/T車両という事を考えると、ミッション制御に問題があるのか…もしくはクラッチ部品の材質や強度に問題があるのか…
はたまたダンパー不良か…

変速やクラッチ操作はコンピュータ制御なので乗り方の問題でもなさそうですし…
幸いにもフライホイールには致命的な傷はありませんでした。

クラッチハウジングにはキズがありますが、機能的には問題無さそうなのでこのままいきます…
ハウジングだけ部品出ないし、ASSYだと目玉が飛び出るほど高額なので…

で、レリーズフォーク組み付け時の事と今後この同タイプのミッションが入庫した時の為にSSTを製作する事に…
もう使用しないコンビレンチに13mmのボックスを極力薄くカットして溶接…


更にフレームにも干渉せず、この小さい間口でも1ストローク確保出来るように捻って曲げて…
完成…

12角のボックスなので単純計算で1ストロークが30°振り角があればいいんですが…
捻って曲げただけでは1ストロークを確保出来なかったので切り込みも入れて何とか確保。



で、クラッチディスク、カバーをフライホイールに取り付け。

規定トルクで締め付け。

そしてレリーズベアリングも取り付け。

ミッションをドッキングして…

レリーズフォークを取り付け。
レリーズキット。ベアリング、フォーク、ブーツ、ボルトがセットになってます。

レリーズフォークのカラーを落とさないように仮付けするのに大苦戦…
何とか仮付けして作ったSSTが活躍。


この時点ではまだ気付いてなかったんですが、後で整備書をよく確認したらミッション組み付け時はレリーズフォークを先に付けて、組むそうです…
整備書をよく読まないからこうなる…
逆によくミッション載せた後でレリーズフォーク付けたな…と。笑
ミッションも載り完成。


ここから先はコンサルトが無いと無理なので後はディーラーにてクラッチストローク学習やらタッチポイント調整やらをお願いしてから納車です。
最後は…

だそうです。
先日、走行不能で引き上げてきた車両です。
下廻りを覗き込んだ時に本来なら見えてはいけないクラッチのフェーシングが見えちゃってる状態だったので…とりあえずミッション降ろさないと始まらない…という事で作業を開始。

で、マニュアルだと思ってたんですが…A/Tでした。

正確に言うと、A-MTと言ってマニュアルミッションをコンピュータ制御のアクチュエータがクラッチ断接から変速操作までを行う…といったもの。
なのでクラッチペダルはありません。
トランスミッションを含めシステム全体がドイツ製みたいです…
ミッションはZF…クラッチはSACHS、コンピュータはBOSCH…と、またまたMaid in Germany。


で、A-MTと気付いた時点から懸念していた…この手のシステムはO/H時には各種学習が必要だ…という事。
当工場にある汎用診断機を全て繋ぐもA-MTは未対応…

どうやらコンサルトが必要なようです…
なので…各学習は作業完了後にディーラーさんに頼むしかなさそうです。
とりあえず作業を進めていきます。
で、整備要領書によると、このミッションのクラッチカバーは自動調整機能との相性からプル式クラッチを採用してるようです…
クラッチの断接にはプッシュ式とプル式があって、その名の通りダイヤフラムスプリングなどを押して切るのがプッシュ式…
逆に引いて切るのがプル式…
ミッションを降ろすのも、プッシュ式なら取り付けボルトを外せば引っこ抜くだけなんですが、このプル式は構造上、レリーズベアリングがクラッチカバー側に残るのですんなり降りてこないんです…
そのため、先にレリーズフォークを外すんですが、このミッション…とにかくスペースが狭い…


丸で囲んだボルト2本がレリーズフォークの取り付けボルト。
上側はまだいいんです…このギヤレンチが入るし、ストロークも確保出来ます。

問題は下側…
クリアランスが足りずに自分が持ってるソケットは全滅…
メガネもオフセットが足りずに全滅…
ギヤレンチはアクセスは出来るもののフレームが邪魔でストロークが確保出来ず…
ロープロファイルソケットならかかるのかな⁉︎
持ってないので分かりませんが…
今回はミッションを後方に引いてボルトとクラッチカバーとの間のクリアランスを広げて少々強引にソケットを入れて取り外しました…

整備要領書には一言…
レリーズフォークを取り外す…と書いてありますが、そんな簡単に外れません…
で、ミッションがようやく降りて…中を確認すると…


あらら…


これ…ダンパー機能してます⁉︎
堪えきれずにフェーシングのリベットが飛んだ様に見えるんですが…
走行距離がまだ1万キロでしかもA/T車両という事を考えると、ミッション制御に問題があるのか…もしくはクラッチ部品の材質や強度に問題があるのか…
はたまたダンパー不良か…

変速やクラッチ操作はコンピュータ制御なので乗り方の問題でもなさそうですし…
幸いにもフライホイールには致命的な傷はありませんでした。

クラッチハウジングにはキズがありますが、機能的には問題無さそうなのでこのままいきます…
ハウジングだけ部品出ないし、ASSYだと目玉が飛び出るほど高額なので…

で、レリーズフォーク組み付け時の事と今後この同タイプのミッションが入庫した時の為にSSTを製作する事に…
もう使用しないコンビレンチに13mmのボックスを極力薄くカットして溶接…


更にフレームにも干渉せず、この小さい間口でも1ストローク確保出来るように捻って曲げて…
完成…

12角のボックスなので単純計算で1ストロークが30°振り角があればいいんですが…
捻って曲げただけでは1ストロークを確保出来なかったので切り込みも入れて何とか確保。



で、クラッチディスク、カバーをフライホイールに取り付け。

規定トルクで締め付け。

そしてレリーズベアリングも取り付け。

ミッションをドッキングして…

レリーズフォークを取り付け。
レリーズキット。ベアリング、フォーク、ブーツ、ボルトがセットになってます。

レリーズフォークのカラーを落とさないように仮付けするのに大苦戦…
何とか仮付けして作ったSSTが活躍。


この時点ではまだ気付いてなかったんですが、後で整備書をよく確認したらミッション組み付け時はレリーズフォークを先に付けて、組むそうです…
整備書をよく読まないからこうなる…
逆によくミッション載せた後でレリーズフォーク付けたな…と。笑
ミッションも載り完成。


ここから先はコンサルトが無いと無理なので後はディーラーにてクラッチストローク学習やらタッチポイント調整やらをお願いしてから納車です。
最後は…

だそうです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます