インスタでも少し触れましたが…



更にリヤカバーの取り外し。

カウンターシャフトリヤベアリングのインナーレース抜き取り。

リバースアイドルギヤ取り外し。

1速とリバースギヤを取り外して…

メインケースも取り外しますが…



2-3速ギヤを取り外したら…

ひっくり返して7速ギヤに4-5速ギヤの取り外し。

ウマの足にちょうど収まり安定した…笑

6-7速のクラッチハブを抜き取り…

4-5速はプレスで一気に抜き取り。

クソ重たいメインシャフトを落とさないように下で気合入れて支えながらプレス。


4速のシンクロナイザーとドッグギヤのチャンファー面は当然ガリガリに削れてしまっています…

その相手のスリーブも当然ガリガリ…





4-5速はハブは再使用でシンクロナイザー、コーン、スリーブにプランジャー類は交換。


新品の5速ギヤ。

更に7速と6-7速のクラッチハブも…

天狗の鼻シールは交換…




インターロックやシフトコントロール系統も組み付けて…


クラッチフォークやレリーズベアリングを組み付けたら、ミッション側の作業は完了。



フライホイールは歪みも無いのでそのまま。

フロント側のディスクをセット。

インターミディエイトプレートは新品交換してリヤディスクのセット。

更にはクラッチカバーの取り付け。

前後スプラインの確認。


今回交換した部品。

お客さんに『1月中には完成するよね⁉︎』と言われ『出来ません…』とは言えなかったEXD52ギガ…
(そもそも預かったのは1月上旬だったのに1月25まで手付かずで後回しにされていたので…)
4速変速時にギヤ鳴りがするという事で相談を受けていたんですが…
他のギヤはギヤ鳴りする事もなく4速だけ。
ダブルクラッチ操作で変速させるとギヤ鳴りせず…
という事は4速変速時に同期が上手くいっていないという事で、4速のシンクロ不良という結論に…
選択肢としてはリビルト載せ替え、中古載せ替え、オーバーホールという3択。
シンクロ不良程度でリビルトミッション載せ替えは高額で割に合わないし、中古は内部の程度が分からず当たりはずれがある上にそこまで安くもない…
結果的にシンクロと当該ギヤの交換程度であればオーバーホールのメリットは大きいという事で今回の選択になりました。
まずはミッションを降ろして縦置きに。


整備書通りの作業だと縦にしたり、横にしたりが面倒…というか大変なので補機も縦の状態で取り外し。
MJZ系のミッションは何度かO/Hした事ありますが、MJTは今回が初めて。
見た目は似てるけど中身は結構違うんですね…

PTO、アッパーコードラント、インターロック機構の取り外し。


PTO、アッパーコードラント、インターロック機構の取り外し。

フランジの取り外し…
ロックナットのサイズである63mmのソケットが当社になく工具屋を何件か探し回ったけどそんなサイズを在庫している店があるはずもなく出鼻を挫かれましたが、日頃から取引のある整備工場さんに借りる事が出来て事なきを得ました…笑
T自工さんありがとうございました!
その後ウチでもソケット買いました…笑
で、フランジの取り外し。

更にリヤカバーの取り外し。

カウンターシャフトリヤベアリングのインナーレース抜き取り。

リバースアイドルギヤ取り外し。

1速とリバースギヤを取り外して…

メインケースも取り外しますが…
このミッション…
何故かインプットとメインシャフトの接続部分にサークリップが入っていてメインシャフトが簡単には抜けてこないんです…
整備書だとこのメインケースを外す前にインプットシャフトを先に取り外してサークリップのロックを外す事になっているんですが、そんな面倒な事しなくても少し工夫すればメインシャフトは取り外せます。
だってインプットシャフトを先に外すとなるとそれこそ専用工具が必要になりますからね…

メイン、カウンター、シフトロッドを一体で抜き取り。


メイン、カウンター、シフトロッドを一体で抜き取り。


で、それぞれを分離させてメインシャフトを分解していきます。
画像だとちっちゃく見えますが、このメインシャフトASSY重くて天井クレーンじゃないと持ち上げられません…

適当なスタンドに立てて…


適当なスタンドに立てて…


まずはベアリングの取り外し…
おNEWのベアリングプーラーがさっそく役に立つ。



2-3速ギヤを取り外したら…

ひっくり返して7速ギヤに4-5速ギヤの取り外し。

ウマの足にちょうど収まり安定した…笑

6-7速のクラッチハブを抜き取り…

4-5速はプレスで一気に抜き取り。

クソ重たいメインシャフトを落とさないように下で気合入れて支えながらプレス。

メインシャフト単体。

4速のシンクロナイザーとドッグギヤのチャンファー面は当然ガリガリに削れてしまっています…
ドッグギヤだけ交換出来ればいいんですが4速ギヤと溶接で一体化されているのでギヤASSYで交換する必要があります…





その相手のスリーブも当然ガリガリ…


5速のドッグギヤも削れてしまっていたのでこの際だから交換。

交換部品としては各ギヤのシンクロは全交換、4-5速のメインギヤとスリーブ、後は外したベアリングに細かいシール関係といったところ。
2-3速のシンクロ交換。
2-3速だけは摩擦力の強いデュアルコーン式。


4-5速はハブは再使用でシンクロナイザー、コーン、スリーブにプランジャー類は交換。


新品の5速ギヤ。
当たり前ですがチャンファー面はピン角

新品4速ギヤ。

クラッチハブは再使用でスリーブとシンクロナイザーを組み付け。


新品4速ギヤ。

クラッチハブは再使用でスリーブとシンクロナイザーを組み付け。

で、メインシャフトに4-5速組み付け…

更に7速と6-7速のクラッチハブも…
ひっくり返して2-3速も同じように組み付けてメインシャフトはとりあえず完了。


後はカウンターシャフトのベアリングだけ抜いておきます。
今回カウンターシャフトはノータッチ。
というか交換する必要のある部品が無かったので…


で、メイン、カウンター、シフトロッドを一体で組み付け。

今回はインプットシャフトを抜かずに作業しているので(整備書は抜いて作業する事になってる…)サークリップとスプラインの位置関係に少々注意点はあるものの上手く位置合わせすれば入ります。

4-5速は新品。

更にメインケースを取り付け。

リヤベアリングを打ち込み…


リテーナを付けたらミッションを横置きに一度変更。

今回はインプットシャフトを抜かずに作業しているので(整備書は抜いて作業する事になってる…)サークリップとスプラインの位置関係に少々注意点はあるものの上手く位置合わせすれば入ります。

4-5速は新品。

更にメインケースを取り付け。

リヤベアリングを打ち込み…


リテーナを付けたらミッションを横置きに一度変更。
リヤケースを組み付ける前にインプットシャフトとメインシャフトのスラストが問題ないかを見るためです…



天狗の鼻シールは交換…



天狗の鼻、オイルポンプを組み付けて、メイン、カウンター共にスムーズに回るか?やギヤインとニュートラルの確認…
問題なければもう一回縦置きにして…

残りのギヤを組み付けていきます…






残りのギヤを組み付けていきます…





フランジ、ロックナットを締め付け。

インターロックやシフトコントロール系統も組み付けて…


クラッチフォークやレリーズベアリングを組み付けたら、ミッション側の作業は完了。


残りはクラッチ側の作業を行い…
パイロットベアリングの交換。

フライホイールは歪みも無いのでそのまま。

フロント側のディスクをセット。

インターミディエイトプレートは新品交換してリヤディスクのセット。

更にはクラッチカバーの取り付け。

前後スプラインの確認。

で、ミッションを載せる準備を…

ゴソゴソして車載。

プロペラシャフトやその他補機類も取り付けて…

ミッションオイルを注入。

ゴソゴソして車載。

プロペラシャフトやその他補機類も取り付けて…

ミッションオイルを注入。
エンジンをかけてしばらくミッションを試運転させて適正量まで補充。


試運転後に各部の締め付けや漏れ確認をして完成。

今回交換した部品。

という事で何とか1月中に間に合い、納車も無事に終わり完了。
まずミッションのオーバーホールで感じるのは『一部のギアだけ鳴る』の不具合
バラしてみれば歯欠けのオンパレード
単に強度不足なのか、はたまた設計の甘さなのか判断しかねる故障です
お決まりなのは『保証期間外』と言うこと
ハズレを引いたユーザーは、泣くに泣けません
自分も、約20年前、現役でバリバリやってた頃を懐かしく思い出しました。
寒中ですが、お体に気をつけてください。
当方、ツールプラネット tpm-rは、持ってます。
まあ言っても機械なのでいつかは壊れますね…
この車両も90万キロオーバーなので…笑
シンクロは回転引っ張りすぎてシフトチェンジすると負担がかかりますからね…
丁寧な操作がやっぱり重要なんだと思います。
歯欠けが多いのは強度や設計、もしくは組み付け精度の不良は大いにあり得ますよね。なかなかその因果関係を証明するのは難しいですけど。
お気遣いありがとうございます。
グラプロさんもご自愛ください。
質問の件ですが…
ウチは自社で行っていますよ。
TPMがあればクラッチストロークセンサーの電圧が見れるはずなので調整はなんてことない作業です…
データが見れなくてもクラッチストロークセンサーの配線にサーキットテスタ繋げて調整する事も可能です。(デジタル式じゃないと厳しいけど…)
いすゞさんは単に忙しくて手が付けられなくて2日かかったんじゃないかなぁ…と思います。笑
ミッションのオーバーホールってうちは何故かふそうが妙に多いです。
8M21エンジンで、ここ二年位でクランクシャフト折れが2台ありました。
そちらでは経験ないですか?
ダンプだから積みすぎが原因の一部ではあるとは思いますけど(笑)
全然違う話ですけど、1速とバックだけ停止時ギヤ入る。
他は入らない。1速から走れば2、3、4と普通に入る。
原因はクラッチカバーのツメの高さが均等ではなく違いました。
高さが違えば均等に力が加わらないのは理解出来ますけど、何故1速とバックは入るのか、走れば普通にギヤが入るのか、不思議なんですけど、何か心当たり有りますかね?
因みに7年式の日野プロフィア、F21Cで3ヶ月前にディスク、パイロットベアリング、スラストベアリングは交換済みです。その時にカバーも一緒に交換すれば良かったのでしょうけど、ミッション同時交換でお客さんの予算的に交換しませんでした。
いつも聞いてばかりで申し訳ないですが、宜しくお願い致します(>_<)
回答ありがとうございます。
ちなみに、問題無ければ、クラッチストロークセンサーの電圧教えてください。宜しくお願いします。
今朝お客様からまた同じ症状が出たと連絡ありました。
(1週間前にカバー新品交換済みです)
それまでは普通に走ってたのに…
親方いわくディスクの歪みしか考えられないと。。。
ミッション下ろしてよーく色んなところ見てみます。
うちも今時期 かなり忙がしいのですが 無理を溜めすぎないよう 頑張って下さい。
チンペイさんの車は単板なんですか?クラッチは切れていそうですが。1速とバックが入れば。
8M21エンジンは整備した事が無いですね…笑
私がディーゼルを触り始めた時には既に6M70が主流でした…
話を聞く限りだと…
1速とバックに入るという事はクラッチは切れていると思いますが…
エンジン止めた状態でも2、3、4速などは入らないのでしょうか⁉︎
この話だけではどうにも判断出来ませんが、順を追って調べていく必要はあると思います。