ながなすなり

　かたがた、朝夕がちいと秋めいてまいりましたな。
　いかがおすごしか。

　ちゅうても、ホンに今年の夏は梅雨のごとあったなあ。

　ワシは毎日、毛皮が湿気てやな感じであった。

　さて、「秋なすは嫁にうんぬん」と申すが、我が藩でも有名な「たまげなす」と「ながなす」の季節がやって参った。
　こちらは、ながなすなり。上にぽちっと置いてあるのが五〇円玉じゃ。
　ワシのしっぽよりだいぶ長いなあ。

　食欲の秋じゃ。

　かたがた、太りすぎんように、互いに気をつけましょうで。

　さようならば、御免。

飲んだくれ

　かたがた、大雨のあんばいはいかがでござろうか。
　ご無事であられるかな？

　ワシと殿には変わりなく過ごしておりまするよって、ご放念くだされ。

　しかし、夜明けの雷様はすごかったのう。
　ワシ、思わず殿の布団に潜り込んだで。

　さて、写真は殿がお知り合いからちょうだいした珍しい酒じゃ。

　冷やで一献傾けたいモノよ。

　かたがた、これよりも天候にはくれぐれもご注意召されよ。
　おのれを守るはおのれ自信じゃでなあ。

　さようならば、御免。

山下清展

　かたがた、いかがお過ごしか。もとニャリでござる。
　さて、今年の盆はまことによう雨が降ったのう。
　かたがたの地元はご無事でござろうか。

　ワシと殿は、県立美術館でやっておる「山下清展」に行って参った。



　そりゃあ、もう、目が痛うなるほど細かい貼り絵の作品じゃ。
　中には鼻息がかかるほど近くでごらんの客人もおったが、ちいと離れて見た方が美しいとワシは思うたのう。

　

　まあ、いっぺんごろうじませ。

　帰りに宝来屋でシュウクリイムを買（こ）うて、殿とうまうまと頬張った。
　プニプニのフワフワじゃで、いかい、よろしい。

　おすすめである。

　さようならば、御免。

いただきもの

　かたがた、台風はいかがでござったか。
　こちらは、あんたんでござるによってご安心召され。

　さて、殿がほくほくと外出先からお戻りじゃ。
　くんくん。
　なにやら、ええ匂いがいたしまするな、殿。

「さようさ。頂き物のドライベリーのお茶じゃ。もとニャリにもやろうのう」
　おご馳走でござりまするな。
「ミルクマフィンもあるでのう」

　本日のお茶とお菓子は決まりでございまするな。

　ワシは幸せなネコじゃなあ。

　さようならば、御免。

なんか

　かたがた、なんか面白げなことをしちょったようですぞ。
　もうちいと早う知りたかったがノウ。

　そう言やあ、禁門の変のあと、はやっておったなあ。

　さようならば、御免。