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op.21 脱毛よりも数段辛かったこと

2020-06-26 | 闘病記に名を借りた自分語り

予想外でした。脱毛そのものよりも地獄だったのは「掃除」。

お風呂に入る前、ある程度髪の毛を落ち着かせておこうとブラッシングすると、ブラシにも服にも床にも抜け毛の山。

やっとの思いで掃除して、お風呂に入っていざシャンプーすると、さっき落としたばかりなのに手が見えないくらいに絡みつく。コンディショナーのあとも同様。すすいでもすすいでもきりがない。

ふと見れば、万全に準備を整えたはずの排水口もゴミかごも、キャパからあふれてしまっている。

体を洗うタオル、風呂上がりのバスタオル、バスキャップ、洗面台、床...ものというものすべてに細かい毛がつきまくる。

ドライヤーをかければパラパラと雨のように髪の毛が落ち、風にのって部屋のあちこちまで散乱する...

深夜に一人で抜け毛の嵐と格闘していると、孤独感と徒労感で気が狂いそうでした。

しかも、終わりのないように見えるこの闘いにも終わりが来ることは分かっていて、それは「抜けるものがなくなるとき」なのです...こんなに辛い闘いはありません。

しかし、唐突に終わりは来ました。

ある日を境に、抜け毛の量は以前(抗がん剤開始前)と同じくらいで落ち着くようになりました。

ちなみに髪は、薄くはなりましたがまだ結構あります。どんだけすごいんだ私の細胞たち😅

ともあれ今は、つかの間訪れたこの平和な均衡状態を有難くかみしめています。


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