日々思うこと

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「セクハラ」という言葉で思い出す昔話

2018-01-16 | 独り言
# Metoo? ←なんちゃってハッシュタグ(笑)

センシティブな話です。(長文)
リアルの場ではこの話は一切しません。
また、話を振られても「何のこと?」と、とぼけます。
ご了承ください。


1.まだ大学に通っていた頃(笑)
小さな不動産会社の事務のバイトをしていたことがあった。

バブル期だったこともあり、会社は飛ぶ鳥を落とす勢い
若手と呼べるほどではないけれど中年というほどでもない(笑)社長は、腰が低く優しい人で、社会経験の少ない私に丁寧に仕事を教えてくれた。
来客はそれなりにあったが、小さな事務所に二人きりでいることも少なくなかった。

何か月か経って、
事務所で一緒にお弁当を食べているときに、社長はためらいながらこんなことを言った。
「あなたにもしその気があるなら、月に何日かでいいので私と付き合ってくれませんか。お礼はしますよ。」
そう言って結構な額の金額を提示してきた。
社長は既婚者。
要はこれは「愛人にならないか」という誘い(笑)だった。

私は動揺し、そして落胆した。
時給〇百円の仕事でもやりがいを感じており、それなりに役に立っている実感もあったのに、
「女だ」というだけでこれほどの値がつけられるのか、
これが世の中というものなのか、と…
(これがもしも、
「あなたを好きになってしまった。妻と別れて一緒になりたい」
のような真剣な告白だったら、まだしも(動揺はしても)自尊心は保たれたような気がする。笑)

何といって返答したのか覚えていないが、
その会社はやはり居づらくなって間もなく辞めた。


2.地域活動で
PTA活動は、大変なこともあったが楽しいことのほうが多かった。

活動を通じて、意識の高い地域の方々と知り合うこともできた。
そういう方々との親睦会が楽しくないはずがない。
自然と杯も進んで酔いも回る。🍺

とある飲み会で、ある方の隣席になった。
お子さんが卒業された後も長年学校を見守ってくださっている方で、陽気でノリがよく、それでいて権力欲のようなものも感じない、とてもいい方だった。
…が、
そろそろ会がお開きになろうかというときに、ご機嫌で飲んでいたその方が、一瞬の虚を突いて私の胸を触った。
それも「何かの拍子にうっかり」という感じではない、不快な触り方で…
私はとても驚いたが、とっさのことで何も言えなかった。

かなり酔っていらしたので、覚えていらっしゃらない可能性もある。
それでも、以来その方を見る目は決定的に変わってしまった。

そうこうするうちにその方は地域活動とも疎遠になり、
今では全く音沙汰もない。


(思い出話終わり)

何が言いたいかというと…

女性にとっては、
 (その人に対して特別な好意を抱いている場合は別として)
男性から性的対象として見られることは、自尊心が傷つくばかりで嬉しくもなんともない、ということ。

性的魅力を「感じる」だけなら自由。
しかし、
「あなたには性的魅力がある」ということを表明することには、よほど慎重になってほしい。
相手との距離感を誤ると、関係を致命的・不可逆的に壊すことになる。

一方で、
私は、今一大ムーブメントとなっているセクハラ告発の流れに乗る気はない。
これらはあくまで私の個人的問題だから。
私との距離を測り誤った相手、
相手との距離を測り誤った自分自身に対する怒りや後悔はある。
しかし、それを普遍的な男性(人間)の瑕疵として糾弾したくはない。

元々、ビジネスの場を除けば
人と人との関係における意思確認なんて曖昧なものだ。
男女間では特に。

たとえばキスをするときだって、
「はいっ、私はあなたにキスする気100%です!あなたはどうですか!?」
「はいっ、私もキスする気100%ですっ」
「ではっ!」
なんて相手の意思を確認してからキスをする人はいないだろう。(笑)
最初は50%くらいでも、お互いの顔が近づくうちに、少々のためらいとともに…
という要素がなければ、ロマンチックでも何でもない。

もちろん、
犯罪的に相手の意思を確認しないのは「無し」だ。
相手に対して何かしらのアクションを起こしたいときは、
とにかく慎重に。

距離感を気にすることなく安心してハグしていいのは、
相手が笑って両腕を広げているときだけ。(笑)
あなたにとっては「ごめーん」で済むようなことも、
相手にとってはそれでは済まないこともある。