Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

ホラー映画で猛暑をやり過ごす

2020年09月01日 09時04分45秒 | 映画

人人展の打ち合わせで何人かの作家に電話をかけたが、
「お元気でしたか?」
「暑い」

「ご無沙汰をしています」
「暑い」

もう「暑い」しか出てこない。
でも今日、9月に入ったら突然涼しい。
8月中は旧作に加筆したりうちわを作ったりしながら猛暑をやり過ごした。

うちわは平面だけどある意味立体
表と裏に絵が入れられるのも楽しい。
今年は龍に挑戦したが難しかった~(@_@;)

もうめちゃくちゃ(笑)





この夏は、録画していた「死霊館」「死霊館エンフィールド事件」を見てはまり、
その後 アナベル人形シリーズ のDVDを借りまくってやり過ごした。
もともとホラーは好きだけれど、こんなにはまるのは久しぶり。
暑すぎるので、これくらいの刺激でないと感じなくなっているんだと思う。

映画では、闇に潜む実態が良くわからない(けど何かいる)ので、
巻き戻して何度も見るがやはりわからない。
それを何度かやってるうちに、私の目が悪いのではなくて
分からないように撮っているのだとやっとわかる(笑)。
目をこらしても見えないほど闇の感じが深い、これはホントに恐怖だなって思った。
絵の世界に置き換えると「分からないように描いて見手に想像させる」
とかそういう陳腐な言葉になるのかもしれないけど
だんだんと「想像させる」ことが目的になり、作品自体が仕掛け化してつまらなくなっていくのはよくあること。
やはり描くからには自分も作品に仕掛けられたいと思う。
作家が何かを仕掛ける主体ではなく、作家自身もまんまと作品に仕掛けられているのがいい。





死霊館シリーズは実話がもとになっていることが怖さのポイントだと思う。
伝承や回想っぽいところに妙なリアリティがある。
そういえば私の邦画ホラーのNo.1は渥美清が金田一をやる「八つ墓村」(1977、野村芳太郎監督)。
これは本当に怖い。
ホラー映画を借りるとき、パッケージの説明なんかをよく読んで借りても
結局がっかりすることが多い。
仕掛けに焦点を当ててしまうと、仕掛け自体をエスカレートさせていくしかなく、
それがつまらなさに繋がる。人間は刺激に慣れてしまうのだ。
怖さのリアリティは全く別のところにあると思う。
絵も同じかな、なんて思いつつ猛暑をやり過ごす。

アナベル人形、怖いんだけど時々可愛く見える瞬間がある。
私は異常かもしれません。



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亀井三千代HP



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