Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

絵の音

2011年06月27日 11時55分39秒 | 日記


いただいた蘭の花。

今年もちゃんと花をつける。
いつもより蕾が多いような気がします。

こんなに沢山
かわいいでしょう?

音階がありそう。
上の小さいのは堅くて高い音
下の大きいのは鈍くて低い音。。。

花は開ききるよりも
蕾、または開花の手前が面白い。
彼らがとうとう
手中におさめた未来の時間を
たっぷり見せつけ
誇る。

ところで一昨日、
練馬区立美術館に「N+N展」という
展覧会を見に行った。
私の大切な友人
作家のさとう陽子さんが参加していたのだ。

彼女の、その絵を見るのは2度目なのだが
なぜか今回、音を感じた。

ザラザラ とか びよんびよん とか。

そばにいた人がこう言った。
「人は最初に音から空間を感じるのだそうだ」 と。

それは
まだ目の開かない胎児の頃の話?
母親の心音は空間だろう。

視覚と聴覚は
空間意識を補完し合うものかもしれない。

人は、感覚器から得た情報を
脳の中で解いたり組み替えたりして
空間を把握しながら生きている。

しかしそれは
生物として「生存」を目的とした空間把握ではなく、
ときとして「無駄な遊び」だったりする。
それはとても魅力的な、
人間にしかできない行為の一つだ。

そういえば
日本画の恩師も
永遠に解けない数式のような
まか不思議な空間意識の持ち主だ。
彼のこだわる空間に
魅惑的なまでの目眩を感じるのは
私だけではない。

人は時として無駄に興じる存在?
それでよいのなら
私も生きることができそうだ。





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