箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

激しいしかり方はよくない

2021年07月10日 07時57分00秒 | 教育・子育てあれこれ


学校の生徒の中には、先生がしからなければならないことをする生徒もいます。

厳しい口調で叱りつけます。

「わたしは生徒をしかりたくてしかっているのではない。しかることがあるから、しかるのだ。」

教師は、そのように言います。

しかし、この場合の教師は、生徒が先に変わることを要求しています。

でも、変わるのは,先に教師の方です。

大人が子どもより先に変わる。これが教育の鉄則です。未熟な生徒より大人の方が,先に変わることができるからです。

家庭ではどうでしょうか。
わが子をしかりたくてしかっている親は,まずいないと思います。

そして、多くの親は「しからずに育てることはできない」と考えています。

事実、子どもはしかられるような行動をします。

そうなると親は、「わが子がしかられるようなことをしなければ、わたしもしからずにすむのに」と考えます。

ここでちょっと考えてみてください。

子どもに先に変わってもらおうと要求しています。

でも、変わるのは親の方です。

親がわが子をしからなくなれば、子どもはしかられるような行動を減らし始めます。でも、しかり続けていたら、子どもはしかられるような行動をやめません。

考えてみてください。

1日に何回もしかかれ、どなられると、自尊心は深く傷つき、屈辱感だけが残り、劣等感を植えつけられます。

そうではなく、「こんなことするのは、よくないね」「こうしたらどうかな」とふつうに言えばいいのです。

つまり、怒鳴ったり、力を誇示したり、,命令する必要はまったくと言っていいほどないのです。

真の親は、わが子の欠点や短所をののしるようなことは、ぜったいにしません。

冷静になって考えてみると、わが子のいいところが見つかります。


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