銀の人魚の海

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精神医療の現実 岩波 明

2024-06-02 | 本、雑誌

何年か前から、一番会いたい医師。

23年刊行。59年生まれ、東大医学部卒。松沢病院、東大病院などを

経て、昭和大学付属烏山病院院長。発達障害の外来を日本で

初めて開設した。多数の著書あり。

これまでに4冊は読んでいる。

何といっても、メディアに対する考え、

メディアに出るタレント精神科医への

苦言をはっきり書き、頼もしい。

メディアが、精神疾患をいかに捻じ曲げているか。

タレント精神科医がTVで、間違った発言をしている。

例、香山リカ、私も同感。

新型鬱などは存在しない。

文学の造詣も深い。映画の精神疾患例をあげて解説。

専門的なページもある。主張、信念がある。

岩波医師の診察を受けられる発達障害の児童は幸せだと思う。

大人からの発達障害はない。幼児までに出る障害を知らない医師が多い。

大人からと思うのは間違い。

大河原化工機冤罪事件、ウィシュマさんの死まで書かれている。

眞子さんの複雑性PTSDは、医学的にはない用語。

PTSDは戦争などで死を見た、それが長く残る元兵士の疾患から

うまれた精神用語。

眞子さんは単なる適応障害。

2人でしっかり会見ができたので疾患はない。

その後普通に暮らしている。大げさなメディア。

90年代以降、タレント、著名人が

うつ病をカミングアウトするころから

鬱が増加した。

メディアもそれに乗り、心の風、という風潮が生まれた。

この報道には誤解、嘘がある。

すぐに治る風邪ではない。自殺リスクもある疾患。

精神医学の歴史も詳しくある。

精神分析とは何か?有効性はあるか?

速攻性はなく費用も高額。長いと100万円単位でかかる。

フロイトとマルクス主義。彼の心理療法とは、

ヒステリーと名付けた神経症からきている。

そして性欲をメインに論じるフロイト。

カウンセリングなども。私も同感。フロイトは、かなりインチキ。

フロイト理論は明らかな誤りがあるが、

フロイトは今でも生き延びている。

ユングの概念、フロイトとの違い。

既婚者ユングは、禁止されている美しい患者と関係をもった。

藁にもすがろうとする患者に、インチキサプリを

飲ませるなど、あやしい療法がある。

これはガンでも同様。

精神疾患だった作家も取り上げている。

島崎藤村の父は疾患があった。父がモデルの小説。

斎藤学精神科医が広めた、アダルトチルドレン、の意味とは?

メディアが先走った。

彼のアダルトチルドレン定義は空疎な内容でしかない。

斎藤の引用文があり、これでは、ほぼすべての家庭に

アダルトチルドレンが存在してしまう。

別の視点から見ると、フロイト理論の

焼き直しともいえる。

精神鑑定のうそ。精神病院の歴史。

ADHDとASDの類似性。そう考えにくい、見えにくい、かぶさる部分がある。

他の著作同様、とても勉強になる。

摂食障害、ギャンブル依存症、発達障害も詳しくある。



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