言語空間+備忘録

メモ (備忘録) をつけながら、私なりの言論を形成すること (言語空間) を目指しています。

日銀出身エコノミストは日銀を批判しない

2012-11-29 | 日記
zakzak」の「金融緩和否定派の手口を暴く 「隠れ日銀」の経歴にも要注意」( 2012.11.29 )

 安倍氏が掲げているインフレ目標は、インフレ率を低すぎず高すぎない水準に管理する方法で、先進国ではほとんどの国が採用しているが、ハイパーインフレになった国はない。

 これに関連して「2~3%程度のマイルドインフレにはできない」と言いつつ、「金融緩和すると一気にハイパーインフレになる」という支離滅裂なロジックにも気をつけたほうがいい。

(中略)

 さらに、誰が主張しているかに注目するのもいい。反対を唱えている識者やエコノミストの経歴を調べてみると、かなりが日銀関係者であることがわかる。学者であれば日銀金融研究所での経歴が参考になる。

 日銀出身の民間エコノミストで日銀を批判するのはまずいない。民間企業は日銀の「考え方」を知りたいから彼らを雇っているわけで、日銀との関係がなくなれば意味がない。金融機関関係者も日銀との関係が重要なので日銀の批判はしない。最近は安倍政権の誕生を見据えて、個人名で批判することは少ない。会社名での批判には特に注意すべきだ。

 安倍氏の発言がねじ曲げられて報道されることもある。建設国債の日銀引き受け発言も、本人にも確認したが、全くの誤報だ。先日、経済評論家の池田信夫氏とインターネット上で議論したが、彼も他のマスコミと同じく、「(安倍氏は)日銀引き受けと言っていないが、日銀引き受けと同じ意味だ」と他のマスコミと同じように間違っていた。

 野田佳彦首相の「インフレで得をするのは資産家」という発言にも気をつけるべきだ。既得権者こそデフレで得をするのだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)


 高橋洋一さんは、日銀出身者は (立場上) 日銀を批判しない、日銀の主張を支持する傾向がある、と言っています。

 これと同じことを、田中秀臣さんも(著書の中で)言っていました。

 専門家の主張だからといって、「そのまま信用」してはいけない、ということですね。



 そもそも、金融緩和でハイパーインフレになる、という主張は「おかしい」と思います。

 なぜなら、「ハイパーインフレになる前に金融緩和をやめればいい」からです。



 金融緩和を「やめるタイミング」をうまく見計らうのが、日銀の役割・仕事ではないでしょうか?

 いまのところ、「タイミングを見極めるための理論」が存在していないようですが、だからといって「金融緩和を始めればハイパーインフレになる」とは言えないことは、あきらかだと思います。理論がなくても、「やめるタイミング」を見計らうことは可能です。そしてそれこそが、「プロの技」ではないでしょうか?

 理論がなければタイミングを見計らえない、理論さえあれば…、というのでは、「日銀総裁は誰でも務まる」「専門家である必要はない」ということにもなりかねないと思います。



 過去、日銀は金融緩和によって「デフレが終わりそう」になると、あわてて金融緩和をやめてしまい、その結果「デフレに逆戻り」を繰り返してきたと言われています。

 ということは、「金融緩和はデフレ脱出策として有効」だということです。

 たんに、日銀が「金融緩和をやめるのが早すぎる」ということです。

 日銀は「ハイパーインフレが怖い」だけでなく、「タイミングを見極める技術に自信がない」のでしょうかね。。。



 でも、国民は「デフレ」で困っているんです。。。



■関連記事
 「自民党の安倍総裁が掲げる政策
 「デフレの脱出策と日銀の説明責任
 「バーナンキの背理法
 「金融緩和は「確実に」需要を増大させる
 「量的緩和と岩石理論、そして構造改革

コメントを投稿