めけめけ様の日々雑感

胴体力関係は、「N氏式胴体力」カテゴリ。

芸術っていいかも

2006年01月12日 | 日記・雑感
先日、精神科医に小学生並みの精神だと指摘された際に、エッセイを読め、いいものを聞き、いいものを見ろとの指導を受けた。

つらつら鑑みるに、私には教養というものがない。
いいもの、つまり文学作品や音楽や絵画を鑑賞した経験が絶対的に少ないのだ。
エッセイを読むとそのエッセイストが自分に比してとんでもない量の教養を持っていることが分かる。

まいったなあ。それでいまからでも、教養という奴を身につけようと思って、とりあえず、「クラシックベスト200」という8枚組のCDを買ってきた。
200曲も入って3980円なので結構お得だ。
一通り聞いたが、聞いたことのある曲がいくつかあってその曲名がわかるのが楽しい。
へぇこの曲はこんな名前だったのか。
しかし、ぼんやり聞いているとどの曲も同じに聞こえるなあ。
そんな私でも、聞くうちにモーツァルト、バッハ、ショパンくらいの特徴はなんとなくわかってきた。クラシックは飽きが来なくていい。しばらく聞き込んでセンスを磨こう。

そして今日は、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムという美術館で「ポーラ美術館の印象派コレクション展」を見てきた。
絵画なんてものを見るのは、正直小学生の頃親に連れて行かれたどこかの美術館以来だ。その時から絵なんてたかが布地に絵の具ぶちまけたもので何億って話だろ馬鹿くさいなんて思っていた。

しかし今日はやられた。ほんとにベタなのだがルノワールにやられた。
「レースの帽子の少女」「水浴の女」「髪かざり」
本当に美しかった。見入ってしまった。キャンパスから抜け出てきそうなその肉体の質感といい、かわいらしいそのルックスと表情と眼といい、凄くよかった。こんな娘がいたら命に代えても守りたくなるだろうなあ。

風景画はぱっと見は絵の具をぐちゃぐちゃと重ねただけに見えるのだが、いろんな距離と角度で見ると、急激に生気に満ちた光景を見せてくれる絵がいくつかあって驚いた。
モネの「睡蓮の池」は液晶テレビアクオスのCMに出てたと思うが素晴らしく美しかった。
セザンヌの絵は世間では凄く高く評価されているようだが私はあまり凄いとは思えなかった。

入館当初はほとんどの絵がたいしたことなく見えていたのだが、見ているうちにだんだんと美しく見えるようになってきた。なんか脳の美的な回路が開いてきたのかもしれない。

写真は世界をただ切り取るが、絵画は美を抽出しようとする画家の力が大きく関わるんだなあと思った。

世界は美しい。

絵画はそれを改めて思い出させてくれるような気がする。

あと、私は霊感や気感というものがない人間だが、それでも本物と土産物屋にある複製画とではあきらかに迫り来る力が違った。これがオーラか。いやただの絵の具の凹凸がないゆえの錯覚か。

たまには芸術もいいですよ。いやほんと。