いつもこのブログを見て頂いて有難うございます
去年から今年にかけて、不動産市場と顧客の性質は明らかに変貌を遂げた様に感じます
これって、多分「 転換期 」
断っておきますけど、私見ですよ?
都市部に比べて、比較的土地の単価も高くなく、といった所が和歌山市の様な街の一つの特徴と言えると思うのですが
都市部では、現代人は
車はいらない
一戸建てはいらない
賃貸で十分
まぁ総体的な感じの私の個人的な評価なんですけど、世論を見てればこんな感じ
「 しかし田舎は違う 」
が
「 田舎もそう 」
こうなりつつある様な気がしてならない
過去の段階ではビジネスをする隙間がまだあった事が、まさに田舎の不動産屋さんの市場と言えるのですが
今は緩やかではあるが変貌を遂げてきて、ついに変わろうとしている
そんな気がします
これって政府が言うように、2013年9月を起点に、前年前月比で景気が上がり続けているという評価が
事実ではないから?
数値を上げる為に行ったハリボテの一時施策の結果だから?
多分違う
恐らくではあるが、これは親世代がこれまでの様に、結婚した子供達が、土地や家を買うタイミングでお金を出してくれる層では
無くなって来たからではないかと思う
それ自体がとても先進国の要素として大事な要素ではあるが、平均寿命が延びた事と、まだまだ生活をし続けていかなくては
ならない世代が親世代となってきている事
加えて、昔からあった慣習のはずなのに、今や当然の様に多額の費用がかかるとなった介護の事情など
中々自分たちの資金繰りを後に回してまで、安心して暮らしていける日本ではなくなって来ている事が原因ではないかと思う
つまり親世代の変化が今まさに市場を変化させてきている様に思います
まぁこういうのって、単に経済だけではなく、このブログの連載の話ではないですが
慣習の変化
生活スタイルの変化
こんな事も少なからずの因果関係を持って、日本とその経済は変わって来ている様に感じる今日この頃です
となると、提供側は、自力で必要世代が手に入れる事の出来る水準の不動産商品を提供していく必要があるのでしょう
「 責務 」 第十九話 ~ ファウルチップ ~
どうやら遂に私が目黒さんの生家の菩提寺に電話をかける時間が来た
たかが電話をする程度の事でこんなに緊張するのは、学生時代に、今からつきあってくれと好意を持つ女子の家に電話を掛けた時
以来かもしれない
非常に重苦しい気分ではあったが、もう仕方ない
目黒さんからの既に入っている電話で、あらかたの説明がついており、私は事務的にこれを行っている人間だと
認識されている事を願い、目黒さんから教わった電話番号に電話をかけてみた
プルルルル
プルルルル
前にも書いたが、清水の舞台から飛び降りるつもりで、決心の末に電話をかけた時は
たいてい相手は電話にでない
そしてこの緊張を再び味わう
ふぅ・・・・
歯がゆくもあるが少しホッとした感もぬぐえない
私は一旦他の作業に戻る事にした
しかしながら、やはりその事が気になり続け、結果的に見れば苦しむ時間が長引いたにすぎなかった
19:00を私は目途にしていた
19:05
5分間の葛藤を過ぎ、再び私は電話をかけた
プルルル
「 はい、空海です 」
和歌山市で一般的とされる宗派ではないお寺でもあるだけに、まぁ関係ないと言えば関係ないのだが
私はすこし身構える気持ちで電話をしたのだが、意外にも先方は姓を名乗って電話に出た
そりゃそうだ
京都や奈良の観光客が来るほどの大寺でもない限りは、普通はそうであろう
寺の名前ででる方がむしろレアなのかもしれない
もし、興味がある方がいれば、一度ご近所のお寺に電話をかけてみて頂きたい
「 あ、夜分に失礼いたします。私、宅建業者のクリエイトの西本と申します 」
空海「 はぁ? 」
でた
まるで的を得ていない事はこの第一声でわかる
だが、電話に出たのは女性であり、ご住職ではない様に思えた事が、何とか私に二の句を継ぎさせた
「 あ、あのぅ・・・東京の目黒さんからの依頼でお電話を差し上げているのですが・・・ 」
空海「 東京の目黒さん・・・・はぁ?誰ですかそれ? 」
この瞬間、もし健康診断中であれば、私は即病院行きと判断されたであろう
動機がはんぱない
なぜなら、何らの情報ももっていない相手に、これから私の話す内容は、前回申し上げた通り
悪質ないたずらと取られても何らの不思議もない内容であったからである
目黒さん
やってくれましたね・・・・
後悔先に立たず
いや、弘法も筆の誤りと言うべきか
後者は違う・・・
いや、そんなことはどうでもいい!
「 実は、先に連絡をそちらへ入れておきますと聞いていたので、今私が電話をしているのですが
実はそちらの檀家であられる梅田家のご親族から依頼をうけておりまして 」
空海「 はぁ?何の話ですか?あなた一体誰ですか? 」
アウェイ感がはんぱない
「 あ、先ほども申しましたが、私は宅建業者のクリエイトの西本と申しまして、そちらの檀家さんの梅田さんの仏壇の件で
電話を入れておる次第です 」
空海「 ・・・・・・なんかよくわかりませんけど、で、何の御用件ですか? 」
「 実は、梅田さんの長女さんで、今はお嫁に行かれて目黒さんとなっている方から、真田寺さんに依頼をしてくれと
言われているのですが・・・ 」
空海「 はい・・・一体何の依頼ですか? 」
本来であれば、もう少し前置きのし様もあるのであるが、矢継ぎ早に相手から聞かれたら
テンポよく回答しない事には、この様なやり取りの時は成立しない事が多い
かなりの防御線を張ってから切り出したいと思っていた本丸に、私はほぼ丸裸で突入する事になってしまった
「 はい、仏壇の魂を抜いて頂いて、永代供養をして頂きたい旨を依頼してくれと言われまして 」
空海 「 ・・・はぁ? 」
素っ頓狂ではあるが、想像にあまりある攻撃力を持つ切り返しである
「 私の方からも再三、それはご当人でとお願いしたのですが、話すと長い事情がございまして、連絡
だけは私の方からして欲しいと言われて電話をしております 」
空海「 まぁ、よく分かりませんけどね、住職は今出かけているので、帰ってきたら一応いっときます 」
「 お手数をおかけします。では、明日またお電話を致します 」
電話の主は奥さんであった
できればもう話したくない
やられた
私はメビウスを取り出し、すぐさま火を付けた
電話しとくって言ったやないか!
丸一日以上も空いている上に、この時間に真田寺に電話をかけると伝えていた以上
単なるタイミングの行き違いとは考えにくかった
しかし、電話をかけるっていったじゃないですか!と目黒さんに対して抗議の電話をする事に生産性はない
すでに舵はきったのだ!
結果的に見れば、ワンクッションと考えればよい
なんか変な電話かかってきたよ・・・と今晩は空海家で盛り上がる事であろう
私はこの電話を踏まえ、次に話すであろう住職への説明の仕方について考え始めた
希望的観測ではあるが、恐らく目黒さんは昼間に何度も真田寺に電話をかけたが留守だったのであろう
まずは私が小石を投げた事による波紋を、明日私が電話するまでの間に、目黒さんが電話をかけて
鎮めてくれるのであろう・・・
そんな事を考えながら、私は事務所をでた
そして次の日の同19:00
昨日よりは幾分ましな心持で私は再び真田寺へ電話をかけた
プルルルル・・・・・ガチャッ
「 空海です 」
野太い声の主は、どうやら住職だ
続く・・・
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http://www.create-mn.com/ 10月7日最新情報更新!!