宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論

ブラックホール、ダークマター、ホーキング放射、相対論 etc etc

電王戦・鎖国令

2014-04-08 12:29:25 | 日記
米長鎖国令はいまだ有効であります。

プロ棋士は勝手に公の場所でCOM君と対局してはいけないのです。

公に対局できるのは電王戦とその関連イベントのみです。

これはまるで江戸時代の長崎の出島貿易の様であります。


保護を必要とする国や団体は外圧に対抗するために鎖国令を出します。

まあこれも激変緩和措置とみればそれなりに納得はできますね。

なにもそう好き好んで「痛い現実」に急いで向き合う必要はありません。

現実を受け入れるのにはそれなりの時間というものが人間には必要なのです。


そういう訳で米長さんの第一手は「対局禁止令」でした。

しかしそれだけでは押し返せないと見るや第二手は「出島貿易」としての電王戦の開始です。

そして今も連盟はその路線の上を歩いているのですね。


今はなんとかCOM君側とは拮抗している様に見える連盟さん。

そうでありますので、イベントとしての電王戦が注目され、2chはおおにぎわいであります。

しかしながらこの状況というのはここ2~3年ほどしか持たないでありましょう。

連盟さんとしてはその時間内に今後の対応の準備を完了しなくてはいけません。<--リンク



さて、電王戦には出場しませんが今の状況を誰よりも冷静に把握しているのが誰あろう羽生さんでありました。<--リンク

早くからやがて訪れるCOM君とのせめぎあいを予見していたのですね。

それでどうしたらよいのか、わざわざチェス村まで出かけて大会に参加しての現地調査であります。

そうやってまずは将棋より20年ほど早くCOM君との競い合いを体験したチェスの世界の状況を調べました。


そうして将棋の世界でトップに位置している自分はどのように行動するのが最善手か、長い時間をかけて慎重に考えました。

それで出した結論が「1年間すべての対局を休んでCOM君との対局の準備をします。」宣言でありました。

「私が対局するならば、そのようにします。」という訳ですね。


これは本気であります。

連盟さんに「それなりの覚悟」を要求しているのです。

そうしてもう一つの狙いは「できるかぎりカスパロフの轍は踏まないでおこう。」ということであります。

「それがすべての人にとって一番よい選択であろう」と判断した訳でありました。


さて羽生さんの一手が本当に最善手かどうか、それはこれからの電王戦と連盟の歴史が見せてくれるでありましょう。

願わくばその一手が是非とも「羽生マジック」であって欲しいということであります。


PS
「電王戦記」はこちらから入れます。

コメント    この記事についてブログを書く
« 電王戦・勝ちにこだわる人々 | トップ | 3月の成績比較 »

日記」カテゴリの最新記事