私は欲深い人間である。
食べたかったら利益云々よりまずは作る。
まつなが畑の根底にあるのはもしかしたら私の欲かもしれない。
野菜が特別好きだと言うわけではない。
好物はアサリ。。ありつけるのは年に数えるほどだが農家なので仕方が無い。
アサリを作っている方と知り合う機会があれば、是非物々交換していただきたい・・・。
だが野菜を作るって面白い。
年間何品目の野菜を作っているのだろう?
多品目栽培の農家の中でも種類は多いように思う。実に効率が悪いが、根底にあるのは私の食べたいという欲。
土があれば種を播いて育てる事が出来る。
どの野菜も私が食べたくて作っている。
そんな野菜の中でもトマトは別格。
露地での栽培は難しいが、見ていて飽きないその姿。
品種選びでは味ももちろんだが、見た目の美しさも重要だ。
加熱用のトマトは最高に美味しい。
生食用も好きだが加熱して料理する楽しみもトマトの醍醐味。日本の主流の生食用トマトでは出ないコクと旨味がある。
トマトを糖度という一つの指標で食味を決めてしまうにはもったいない。
多用なその味はそれぞれの美味しさがあり、料理法があり、時にはブレンドしてトマトソースを作る。
これほど幅の広い食材も珍しい。
去年のように出来なかった年もあって良いと思うが、出来るとやっぱり嬉しい。