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将棋の日記

NHK杯(決勝)

2008-03-16 12:54:21 | 棋譜解説(トーナメント戦)
今日は、NHK杯の決勝戦の生放送です。
感想戦の中に、ブログを更新しています。

先手:佐藤NHK杯(棋聖・棋王)
後手:鈴木八段

戦型:先手の銀冠vs後手の向い飛車


△5四歩だったので、鈴木八段のゴキゲン中飛車と思いきや・・・!?
佐藤NHK杯のお株を奪う、角交換の向い飛車となりました。

佐藤NHK杯は、意表を突かれたと思います。


突然の桂跳ね(▲7七桂)にどのように囲うのか分かりませんでした。
結果的には、銀冠が狙いだったようです。


読まないと、なかなか打てない手なので、打たない角と思われましたが・・・。
△3四歩を取りに行く、▲9六角です。
意表の角(▲9六角)打ちでした。


右辺(1~4筋)を相手にしないで、左辺(6~9筋)を相手にする構想で、後手の鈴木八段の指し方です。
それが△6六歩です。


△3六歩、▲3四歩の直線的な攻め合いです。
結果は、次の図面です。


先手は、飛車を取り、後手は、桂・銀を取り、後手の二枚換えとなりました。
駒割りでは、後手の駒得です。

後手は、急所の▲7八金を狙って、△6六桂です。


△5二金右、▲4三角成、△3二金、▲5二馬と進んで、次の図面です。
手堅く行くなら、△5二金右、▲3八飛成もありました。

ここで、△5二金右、▲4三角成、△同金ならば、▲7一銀以下の詰みです。


▲6八歩と合い駒をすると思いました。
合い駒をせず、▲9七玉と「玉の早逃げ8手の得」の格言通りです。
また、後手には1歩しかないので、△9五歩の端攻めがないのを見越して、▲9七玉と寄せにくい場所に移動しました。


△6七角に▲9四桂でした。
この▲9四桂が詰めろです。△9一玉の1手です。

△9三玉、▲8五桂、△8四玉、▲7五金、△9四玉、▲9五金までの詰みです。


▲7一銀、△同玉と進みました。

逃げたら良いのかなぁと思っていたら、詰みですね!
1)△9二玉、▲9四香、△9三合、▲8二金までの詰み
2)△9三玉、▲9四歩、△同玉、▲9五金、△9三玉、▲9四香までの詰み
なので、取る1手でしたが・・・!?


投了図です。 △5一玉、▲5二金までの詰みです。


佐藤NHK杯(棋聖・棋王)が勝ちました。
2連覇を達成しました。

大山名人、羽生二冠(王座・王将)に続いて、3人目です。

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