MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

頭の体操 (97) 漢字クイズ 問題/解答

2012-03-06 00:00:00 | 頭の体操 漢字クイズ

03/06    頭の体操 (97) 漢字クイズ




        『これまでのカタカナ語句には、

        カタカナ部分のみ各回ごとに載っており、

         それぞれの記事に飛ぶことも出来ます。

   「古い記事 (トップ) → 新しい記事 (奥)」 の順に並んでいます。




      『頭の体操 漢字クイズ』 カテゴリーでは、

     『問題・解答』の全文が直接ご覧になれます。 こちらは

      「新しい記事 (トップ) 古い記事 (奥)」 の順です。





 10/19 ~ 10/24 に登場した外国語の人名、地名、用語が、
カタカナ表記で (1) ~ (20) に、登場した順に並んでいます。

 また、(A) ~ (T) に並んでいるのは、それぞれを漢字で
表記
しようとしたものですが、どう読めばいいでしょうか?



(1) マインツ   (2) ケルビーニ   (3) ゴセック   (4) グレトリ

  (5) グムペンドルフ教区教会  (6) フントシュトルム墓地

    (7) アイゼンシュタット   (8) エステルハージ家

  (9) ローゼンバウム  (10) マリーア・フョードロヴナ皇太后

    (11) ゾフィー・ドロテア   (12) エカチェリーナⅡ世

      (13) ストックホルム  (14) ノートルダム寺院

(15) スウェーデン王立 (16) ジョアンⅥ世 (17) ヴァルトシュタイン

     (18) コリオラン   (19) アン・デァ・ヴィーン劇場

         (20) アントン・ルービンシュテイン

(A) 午節句  (B) 蹴壜医  (C) 舞犬通  (D) 紅麗鳥居

(E) 如闇緑星    (F) 児狸不居    (G) 悪頭酒多飲

(H) 末転落売尽   (I) 素人狗彫夢   (J) 浪千羽有無

(K) 餌捨食味気  (L) 愛膳酒達人  (M) 悩捕駄無自犬

   (N) 暗澹流壜酒手飲    (O) 画家千絵狸否偽

   (P) 祖父井戸露手荒    (Q) 奮闘酒摂無謀恥

 (R) 安出吾父医院激情  (S) 求無返弗不況苦境痒

        (T) 負狸否浮世泥船小唄号




[解 き 方]


  ・ 漢字を読み、主にその音を用いて、原語での発音を表わそうと試みた
   ものです。

  ・ 音読み訓読みが混ざっています。 必要な場合は、濁点()、
   半濁点()、送り仮名を補ってください。

  ・  従来のカタカナ表記による読み方とは、必ずしも一致しない場合が
   あります。

  ・  音ではなく、単語の意味を外国語に置き換え、その発音を用いる
   こともあります。 「星 → スター」、「太陽 → サン」のようにです。
    今回はありません。

  ・ 口語的俗語的にくだけた読み方をすることもあります。
   (例) 「汚 → きたねぇ」、「社長 → ボス」。
    今回はケ所あります。

  ・ 漢文もどきに、順番を入れ替えて読む場合もあります。
   (例) 「不読 → よまず、よまん、よまない」。
    今回はケ所あります。

  ・ 人名漢字の中には、“”、”” ともに含まれている場合もあります。 
   姓に加えて "first name" をご自分で補ってください。
   (例) 「ヨーゼフ・シュトラウス」。
    今回はありません。

  ・ 音や意味とは無関係で、漢字から連想しないと解けないものも!
    今回はありません。

  ・  厳密に見るといい加減なものもありますが、そこは冗談の世界。
   お見逃しくださいませ。



   解答
    ↓





以下、10/19 大陸が決める知名度より




(1) マインツ  (C) 舞犬通

 ドイツの古都。 "マインツの宮廷音楽家"、"マインツの
大司教"…などという記述を、よく目にします。



 ここで没した作曲家がバイアー。 ピアノの教則本で名
高い、あのバイエルです。 当時は「ピアノ初心者向きの
教材は、ほとんど無かった」…と言われています。

 無料楽譜サイトには、作品の一部が。 室内楽曲も
あるらしいのですが、私はまだ耳にしたことがありません。

 "踊る犬" どころか、私が Violin を弾くと吠えだした、ウチ
のまるチャン。 家族のピアノの音には無反応だったのに、
なぜ…?




(2) ケルビーニ  (B) 蹴壜医

 イタリアに生まれ、パリで活躍したオペラ作曲家。
楽譜サイトには、有名なレクィエムハ短調のほか、
弦楽四重奏曲、交響曲なども見られます。



 以下、ノイコムとパリで親交のあった作曲家が続きます。




(3) ゴセック  (A) 午節句

 思い浮かぶのはガヴォット。 可愛らしい Violin曲です。
ところが上記の解説サイトには、「その《テ・デウム》は、
1,200人の歌手と300人の吹奏楽を必要とする」…とあり
ます!

 弦楽四重奏曲集作品15を含む室内楽を残しています
が、楽譜サイトには弦楽三重奏曲のみが見られます。




(4) グレトリ  (D) 紅麗鳥居

 オペラ、オペレッタ作曲家で、楽譜サイトでもほとんど
の作品が、この分野のものです。 「交響曲、室内楽など
を残した」…という記述には行き当たりませんでした。

 1933年に発見された小惑星(3280) は、"グレトリ" と
名付けられています。




以下、「10/20 旅行好きの師弟より




(5) グムペンドルフ教区教会  (S) 求無返弗不況苦境痒

 ハイドンの葬儀が行われた教会で、ヴィーン市内にある
のだそうです。

 イギリスへの大旅行を二度も経験したハイドン。 死後も
さらに旅行を続けることになります。




(6) フントシュトルム墓地  (Q) 奮闘酒摂無謀恥

 最初に埋葬されたのが、ヴィーン市内のこの墓地。 ただし
10年後に、棺は別の場所に移されました。

 後に墓地は閉鎖され、ここは現在 "ハイドン公園" となって
います。 墓石だけは残されているのだそうです。




(7) アイゼンシュタット  (L) 愛膳酒達人

 ヴィーン市内のこの場所に、棺を移そうとしたところ、イガイ
なことに、納められていた遺骸には頭部がありませんでした!

 やっと発見され、"一つの遺体" となったのが、1954年のこと。
頭部は、実に140年間ほど "旅をしていた" ことになります。




(8) エステルハージ家  (K) 餌捨食味気

 由緒あるハンガリーの貴族で、ハプスブルク家の歴史とも、
密接に絡んでいます。

 ハイドンが仕えたのは、ミクローシュ・ヨージェフ、その孫の
ミクローシュ、またその孫のミクローシュなどでした。

 これだけでも "こんがらかる"…。 さらに多数の分家がある
と言われます。 歴史に疎い私は、これ以上 "苦労しゅ" て
記述する余力はありません。




(9) ローゼンバウム  (J) 浪千羽有無

 "頭部行方不明" は、この名の人物のせい。 エステルハージ家
の書記だった立場を利用して "犯行" に及び、学術論文の資料に
したのだそうです。

 テーマは、"天才性と脳容量の相関関係"! あららら…。




以下、「10/21 師に誘われた人生の旅より




(10) マリーア・フョードロヴナ皇太后

                 (T) 負狸嫌浮世泥船小唄号



 ドイツ貴族の娘でしたが、ロシア皇太子に嫁ぎました。

 国際恋愛? いいえ、もちろん政略結婚です。 その後、
生まれた子供たちからは引き離され、夫はやがて暗殺され、
帝位は息子が継承して女帝になれず…。




(11) ゾフィー・ドロテア  (P) 祖父井戸露手荒

 その出生時の名が、ゾフィー・ドロテア・フォン・ヴュルテン
ベルク。 16歳当時、ハイドンにピアノを習っていたお嬢さん
です。

 8兄弟、4姉妹の長女として生まれました。 3人の妹たち
はいずれも幼くして、遅くとも23歳前後で亡くなっています。
自身は69歳で旅立っています。




(12) エカチェリーナⅡ世  (O) 画家千絵狸否偽

 その義母に当るのが、この有名な女帝。 2人の孫息子を
母親の手から引き離し、自分の元で養育してしまいました。

 姑さんとしては20年間、ゾフィーを悩ませたことになります。




(13) ストックホルム  (I) 素人狗彫夢

 作曲家ノイコムが、ロシアの宮廷楽長として仕えていた
際に訪れています。

 それは1806年のことといわれますから、グスタフⅢ世
の"ロココの時代" を経験した後のこと。 演劇、音楽は、
すでに華やかだったことでしょう。




(14) ノートルダム寺院  (M) 悩捕駄無自犬

 ノイコムはパリへ。 ここで作曲された "Te Deum" や
レクィエムには、この聖堂で初演されたものもあります。

関連記事 『頭の体操 (17) 漢字クイズ 問題/解答』 (J) テ・デウム




(15) スウェーデン王立  (H) 末転落売尽

 スウェーデン王立音楽アカデミーの創設は、
グスタフⅢ世の下、1771年だそうです。

 ここでノイコムは会員に推挙されています。




(16) ジョアンⅥ世  (E) 如闇緑星

 ノイコムは、ポルトガルのブラガンサ王朝が遷都したブラジル
へ向かい、宮廷楽長として仕えます。 滞在は4年半に及び、
ヨーロッパへ戻った1821年春以後は、パリを本拠地とします。

 しかしその後もイギリス、故郷ザルツブルクへと足を運び、
最後はパリで亡くなっています。




以下、「10/24 動かない Beethovenより




(17) ヴァルトシュタイン  (G) 悪頭酒多飲

 ボヘミア、モラヴィアを起源とする貴族家ですが、今日
よく知られているのは、この曲名の方でしょう。

 「"森の石" の名のとおりに、不動かどうか」…は別と
して、曲の堅固な造りが目を惹きます。




(18) コリオラン  (F) 児狸不居

 悲劇性の強い、おなじみの演奏会用序曲。

 ここでご覧いただく荒筋は、シェイクスピアの戯曲
によるものです。




(19) アン・デァ・ヴィーン劇場  (R) 安出吾父医院激情

 Beethoven の作品の演奏記録には、必ず登場する歌劇場です。

 存続が一時危ぶまれた後、一旦ミュージカル劇場として20年間
用いられました。 今日では再び歌劇場として復活しています。




(20) アントン・ルービンシュテイン  (N) 暗澹流壜酒手飲

 ロシアの作曲家。

 ピアニストとしては、Beethoven の第3、第4協奏曲の
カデンツァ部分を作曲しています。




 お疲れさまでした。