おやじのつぶやき

不動産会社を経営する今年53歳のおやじが日本国を憂い仕事・趣味・健康などをテーマに日々つぶやきます・・・・

姉歯建築設計事務所による”構造計算書の偽造”

2005-11-25 | 仕事
私どもの業界にまさに直接関係する事件が発生いたしております。建築確認申請に必要な「構造計算書」の偽造問題です。建築確認申請を担当した“イーホームズ株式会社”は今年3月竣工した私ども所有の建物の確認申請も担当しています。私どもの建物の構造計算は姉歯建築設計事務所ではありませんし、適正に構造計算がなされ、適正に建築がなされております。ということは、民間に委ねられていて偽造構造計算書を見抜けない建築確認申請のあり方にも問題はあろうかと思います。今朝のテレビではこちらが不快になるくらい“みのもんた”がマンション販売業者ヒューザーの社長を非難しておりました。現段階では、このような建物を販売したもの、買わされたもの、建てさせられたもの、それぞれが被害者であるということができます。とはいえ最大の被害者はローンを組んで自宅を購入したエンドユーザーでしょう。それぞれの関係者が責任逃れをするのではなく、真摯な態度で責任の所在を究明し、損害賠償に応じてゆくべきであると考えます。今回の偽造が発注主の圧力等様々な力関係からなされたというような証言を姉歯建築士はしているようです。しかし、仕事欲しさに震度5で倒壊する建物を平気で作ってしまう姿勢、簡単に確認申請が通ってしまったと嘯く姿勢は許されるものではありません。
事件としての解明は始まったばかりですし、私としても新聞、WEB、テレビニュースなどから情報を得ているだけですので、現時点では深く突っ込んだ話はできませんが、これだけは話しておきたいと思います。
確かに建物設計の際に、一番わかりにくい分野は構造計算でしょう。だからこそ、専門家が人命を尊ぶ姿勢を貫いて仕事をしてもらいたい。また、超専門家であるべきはずの建築確認申請を審査するものはもっと真剣に審査技術を磨くべきであろうと考えます。
そしてこの事件によって設計士、建築会社、マンション分譲会社、そして民間建築確認を請け負う会社それぞれが売上や収益を考える前に、そこに住む人々のことを真剣に考えるべきであることを改めて認識しなければならないことを教えてくれたと考えます。もちろん住宅産業に携わる私どもにとっても決して他人事ではないと考えている次第です。

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