記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

佐敷・湯の児温泉・人吉温泉…吉田初三郎と前田虹映の作品巡り

2007年05月09日 00時28分12秒 | 吉田初三郎
 9日は朝から熊本県南部へ吉田初三郎と前田虹映の軌跡を求める小
旅行である。前田虹映の長男・稀さんと一緒に、昭和初期から九州方
面の鳥瞰図作成時に仮画室としていた佐敷(芦北町)はじめ、水俣市
湯の児温泉、そして人吉温泉を訪ねる予定である。

 昨日8日、訪問地のひとつ湯の児温泉・平野屋旅館に、初三郎絹本
原画が数点あることが判明。戦後の「全国温泉地画集 熊本篇」の1
作である「湯の児温泉(昭和22年当時は湯の子温泉)鳥瞰図」及び、
「水俣不知火の四季」と題された絵葉書の原画6点ほどがあるそうで
旅館の主人と電話で色々話しをし、急遽訪問地へ加えることとなった。

 人吉温泉・鍋屋本館では、前田虹映作の「人吉温泉御案内」絹本原
画の画像を積極的にPRに活用してくれていて、オリジナルの焼酎ラ
ベルも同図が使用されているので、ぜひお土産に買いたい。俵山温泉
松屋さんといい、積極的に活用してくれるのは研究者として嬉しい限
りである。

 PRといえば、俵山温泉と同様に、湯の児温泉でも随分以前から、
初三郎作のポスターを原画から復刻し、祭り等に活用している旨を聞
いた。平野屋さんのある水俣は徳富蘇峰・蘆花ゆかりの地でもあり、
初三郎が頻繁に同地を訪れる理由のひとつでもあろう。

 時間があれば、水俣市のもう一カ所の温泉地、湯出湯の鶴温泉郷の
老舗旅館・四浦屋本店を訪れたい。初三郎の「佐敷日記」に同館に数
日宿泊し一帯を踏査取材した旨の記述があり、同旅館は当時の建物も
残ることから、何かしら資料や逸話が掘り起こせそうな匂いがする。

 天草(牛深)を含む熊本南部から宮崎東南部、鹿児島北部にかけて
は初三郎や虹映の作品が絵葉書やポスターを含むと40点以上ある。
その多くは佐敷を拠点に描かれたものであろう。戦災に合っていない
地域であり、探せばまだまだ資料は発見できそうである。

今日の画像は前田虹映「人吉温泉御案内(昭和15年)」の部分
この絹本原画が人吉温泉・鍋屋本館に展示されている

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1 コメント

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初めまして (湯の町)
2012-12-02 22:43:01
初めまして。温泉は如何でしたか?(^O^)、水俣・温泉をキーワードに検索して来ました

湯の町エレジーhttp://blogs.yahoo.co.jp/touji1126に水俣の温泉街の事を書いてます

もし良かったら、ブログ内の書庫「旅日記募集中(^O^)」にて情報も募集してますのでコメント頂ければ幸いです
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