2024年3月30日限りで閉店した吉塚市場(吉塚リトルアジアマーケット)のお漬物屋「田中商店」さん。1990年代から約30年間、わが家の食卓にはここのお漬物が登場することが多く、長い間大変お世話になりました。
閉店の前々日に立ち寄り、最後に買った大好物の奈良漬も今日8月23日に最後の袋を開けました。個人的にここのお漬物は日本一だと思っていたので、時代の流れとはいえ閉店は寂しい限り。別のお店で買った奈良漬も3袋一緒に開けて、食べ比べてみたのですが圧倒的に田中商店さんが美味しい。これが最後なのは悲しい…
閉店を知ったのは今年2月、上の写真は2024年3月1日にめんたいワイド「ひと駅ノスタルジー」でロケした際に撮ったお店全景。味塩コショウなどで知られ、吉塚市場にも縁が深い「ダイショー」さんをテーマにしたロケが決まり、吉塚駅スタートになったので記録を兼ねてお店へ誘導(笑)。
十字に広がる吉塚市場の中央交差点角にあった田中商店さんは立ち寄り必須店。田中健二さんのこの日のトークでは彼の30数年前の初ロケが吉塚市場で、その時から同姓の田中商店さんに度々お世話になってきたというエピソードも判明。この日はここが最初のロケ店だったにも関わらず、スタッフの多くが閉店を惜しんで漬物をまとめ買いするという珍しい光景も見られました。上の写真は2019年の同コーナーのロケ風景。
私個人的に、吉塚市場(吉塚商店街)は2000年に最初のコンデジを買ってから、20年以上ずっと撮影モチーフだった場所。ちょうどいい規模の「昭和レトロ」な人情商店街なので、組合の副会長をされていた田中さんにも承諾いただき、機会あるごとに風景を撮影してきました。上の写真は2000年12月、リトルアジアマーケットを立ち上げた頃の歳末風景。
上の写真は2012年12月、まだ交差点角の田中商店さん筋向かいに乾物屋さんなどがあった頃。
上の写真は、2004年11月の第1ブロック通り(吉塚地蔵側入口)風景。まだ若桜湯が元気に営業していた頃で、月に何度か銭湯に入りに行ってました。
20年前はまだ福岡市内に銭湯が30軒近くあって、とくに吉塚駅エリアには吉野湯など4軒がまとまっていたので、代わりばんこで入浴したり。今は大黒湯だけになってしまいましたが…
2005年3月の福岡県西方沖地震で若桜湯が被災(風呂釜痛み等)し、翌年だったか閉館した後も吉塚市場を定期的に撮影。若桜湯の跡は居抜きでカンボジア料理店(シェムリアップ)やタイ・ミャンマー料理店などになった時期もありますが、最近はまた空き店舗のようで寂しい限りです。
そういえば、2019年に「ひと駅ノスタルジー」で吉塚市場をテーマにした際は、上の2004年に撮影した写真をモノクロパネルにして、お題写真として活用しました。
1990年代、市場内にはスーパーもあって活気がありました。アートディレクターの仕事をしている頃で、同市場近くの撮影スタジオで料理や小物などのイメージ撮影をする際は、市場に小道具や食材などの買い出しに行くのが普通でした。
約30年間に2000枚超の吉塚市場風景を撮りためているので、今抱えている仕事が落ち着いたら整理して、面白い写真をアーカイブス公開したいと思案中です。そして、吉塚市場のスナップ撮影は今も継続中。通過するたびに平和蒲鉾さんなど営業しているお店に立ち寄ります。
同様に、2002年頃から福岡市内の商店街や市場だけでなく、北九州市の旦過市場や黄金市場などをはじめ、県内各地の商店街をスナップ撮影してきました。元々は古い絵葉書や古写真に写る場所の定点探しのために現地へ赴いていたのですが、元々まち歩きが趣味なのでスナップ写真を撮りつつ巡る訳です。県内だけでなく出張で訪れる土地も同様、路面電車のある街はとくに意識的に撮影してきたので、最近は撮るだけでなく何か活用できることも考えたいと思い始めました。