記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

玉造温泉の鳥瞰図や絵葉書、発行元は著名人ゆかりの老舗旅館

2021年01月23日 19時17分20秒 | 昭和の観光学

先日のNHK「ファミリーヒストリー長谷川博己さんの回「長谷川博己〜1300年前の伝説 老舗温泉旅館の誇り〜」は、私的にはまさに神回でした!アイデンティティを形成する家族の歴史と人の縁、まさかの「山崎の戦い」での明智つながり。ご先祖様をしっかりと辿れることが素晴らしいです。

私的に興奮した部分でいうと、絵葉書や鳥瞰図の発行元である玉造温泉「保性館」がお父様の実家と知り、見終わった後さっそく手持ちの資料をいくつか確認しました。1枚目と2枚目は、金子常光作画の日本名所図絵社刊行「出雲めぐりと名湯玉造温泉」書簡図絵。「瑠璃の湯 保性館」のスタンプがありました。

3枚目の「保性館」外観絵葉書は、映像でも使われてました。玉造温泉の絵葉書は明治期から多数ありますが、保性館の関連が一番多いようで番組での取り上げ方の通りですね。

保性館は本館だけでなく昭和初期には別館・新館が続々建てられ、それぞれ名称が付けられていました。山陰きっての名旅館の証のひとつが、専用の送迎・遊覧用の自動車を複数所有していたこと。絵葉書を観察してもよくわかります。

私自身は残念ながら玉造温泉に宿泊経験がありませんが、いいロケーションであることはよくわかります。この時代、おそらく橋も自前で架けたのかなと推測。

それにしても、俳優さんや歌手のご実家や親戚が老舗旅館や料亭っていうケースが意外に多いですね。同じ山陰でいうと、上の鳥瞰図は金子常光作画の日本名所図絵社刊行「出雲まいり」鳥瞰図。この図には出雲大社そばの「竹野屋旅館」が大きく描かれ発行元ですが、シンガーソングライター・竹内まりやさんのご実家だそうですね。まだ調べたことはありませんが、鳥瞰図の肉筆画が遺っていたりしないでしょうか。

老舗旅館・ホテルは最新の設備や文化的環境に加えて、名旅館であるほど宿泊する著名な方も多かったでしょうし、先端文化に触れる機会が一般人より多いことは容易に想像できます。お父様は旅館の建築美などから建築評論の世界へ進まれたとのことで興味津々でした。改めて、玉造温泉や出雲大社へ行きたい気持ちになりました。

 

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