チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

トリのつみれ 一人鍋

2019年02月17日 | 昨日のお昼ご飯

曇、6度、62%

 私が小さい頃は福岡ではトリ料理が盛んだったと記憶しています。水炊きなどの料理を食べさせるお店がたくさんありました。私の母は料理をしない人でしたから、お鍋物もお外で食べるものだと思って育ちました。すき焼きやしゃぶしゃぶも水炊きだってお座敷で仲居さんに作ってもらって食べていました。そんな中で忘れられないお鍋が一つ、「トリのつみれ鍋」です。

 小さい頃は食べ物に興味もなければ食も細い子供でした。味の記憶ではありません。お鍋を作る仲居さんのその手さばきが、子供心に深く残っています。大きめのお皿に薄くお刺身の薄造りのようにトリのひき肉が敷いてありました。そこへポトンと卵を割り落とします。丁寧に卵を混ぜ込んだひき肉を2本のスプーンで手際よく丸めて熱々の鍋に落とします。浮いて来たところを其々の取り皿に分けてくれました。このスプーンを2本使ってひき肉を丸めて行くのを見るのが大好きでした。今でもはっきりとひき肉の真ん中に落とされた卵の黄身と仲居さんのスプーン使いが目に浮かびます。

 すっかり「トリのつみれ鍋」など忘れて数十年が経ちました。先日、デパート地下の鶏肉売り場に「つみれ鍋用」と書かれたひき肉を発見しました。いえ、昨年も確かにそこに売られていたように思います。私が上の空で見ていたに違いありません。急に懐かしくなりました。思い出すまま、普通のトリひき肉で作ってみました。 トリひき肉もモモと胸肉と2種類ありました。脂ののったモモ肉を求めました。もちろん卵をポトンと落とします。スプーン2本でひき肉を丸めます。スプーンを使って丸めるのは楽しい作業です。スプーンの大きさに合わせれば同じくらいの大きさの玉ができます。沸騰しているお鍋にポトン、ポトン。

  熱々を頬張れば、懐かしい鶏肉の香りが口いっぱいに広がりました。小さい頃の鶏肉の香りはもっと濃厚だったようにも思います。

 この数日、昼間も気温が上がらない福岡です。懐かしい「トリのつみれ鍋」を再現して体も心も温まりました。

 


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