晴、24度、77%
私は雑誌が大好きでした。今でも好きですが、これといった雑誌が最近ではありません。若い頃は本屋さんで片端から立ち読みをしていました。もちろん買い求める雑誌もあります。そして、本とは違って潔く始末して来ました。必要な記事や好きなグラビアはスクラップして取り置きます。 話題別にファイルしてあります。このファイルは半年に一度は入れ替え、又しても捨てられるものが出て来ます。40年間、変わらずこの同じ量のスクラップです。もちろん40年前のスクラップもまだファイルされています。
溜め込まない雑誌ですが、捨てられない雑誌が幾冊かあります。「フードアンドワイン」は香港にいた頃ほぼ毎月買い求めていました。その中でも1990年と1991年の2冊がどうしても捨てることができません。このころの「フードアンドワイン」の写真は最近のものと違いやや暗めですが、とにかく素敵な写真が多く載っています。記事を書く人もアメリカの料理家の中でも今はない「ジュリアチャイルド」や「リーベイリー」最近日本でも翻訳が出て来た「アリスウォーター」など豪華な顔ぶれです。
「ゴーメット」という雑誌は特集がいい時にだけ買い求めましたが、手元に残っている2冊はいずれもパリの特集です。 2001年と2008年ですから今や観光案内にもなりません。この2冊も写真がとても素敵です。要するに写真を見ては「綺麗だなあ。」とため息をつきます。料理専門の写真家の撮るものもそれぞれの個性が出ます。料理の本を買うときも書いた人も大事ですが、必ず写真家の名前を確かめます。長年こうして写真家の名前を確認してきたおかげで、日本の料理写真家なら一目見てどなたが撮ったか当てることができるほどです。
香港から帰国の時は本当にたくさんの本を捨てました。一時は後悔したほど捨てたのにこの4冊の雑誌だけは大事に持ち帰っています。写真を見るだけではなく幾度も読み返します。料理の本といっても料理の作り方ばかりではありません。私が一番興味があるのは、それらしき皿に盛り付けられた、盛り付けやセッティングに一番目が行きます。
いつかバッサリと捨てる日が来るかしら、とまた手に取ります。
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