チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

拭き掃除

2015年07月07日 | 日々のこと

曇り、27度、68%

 私の実家の改築、いえ、もう私たちに家ですが、家は出来たもののまだ照明や建具などがすっかり納まったわけではありません。主人が60歳を迎えて帰国というのであれば、気忙しく家を調えて行くのでしょうが、のんびりしたものです。それでも今回の帰国前には、2つの部屋の照明を香港から注文して戻りました。それに、留守中取り替えてもらった玄関に会えるのが楽しみでした。

 私が小さい頃は、「千本格子」といわれる昔からの玄関でした。それを母が真四角のモダンな形の格子に代えたのは小学の頃だったと記憶しています。長方形が基調の日本の窓や建具に真四角は確かのその時代には洒落て見えたものです。でも古い木造建築、歪みや傾きもあります。そこで、玄関を新調することにしました。

 主人と私が選んだのは、「千本格子」です。元に戻したことになります。建具屋さんと幾度も話し、主人の希望で地元の檜を使って作ってもらいました。「千本格子」ですが、縦の桟の両脇には、専門用語で「几帳面」という彫が入っています。手仕事の極みです。家に向かう角を曲がった途端にこの檜の玄関が私を迎えてくれました。

 さて、照明器具が配達されるまで時間があります。「午前中に配送」と頼んでも、そこには2,3時間の開きがあるわけで,それではと床掃除をはじめます。畳の間は2階だけ,1階は全て板張りです。改築前より床面積は部屋一つ分少なくなっています。そうはいっても,香港の家に比べれば広く掃除にかかる私の意気込みも違ってきます。

 バケツに水を張り,雑巾を固く絞ってさあ掃除の始まりです。ところがいけません,30年近くも私の床掃除はモップです。床を拭く自分の仕草がどことなくぎこちなく感じます。日常仕事なのにぎくしゃくした動きです。膝をついて隅から隅に雑巾を動かすうちにそれなりのスピードや要領が戻ってきました。床一面は,新しい木です。「これからお世話になりますよ。」と内心思います。古い木のままの所は僅か階段と床の間だけです。掃除をしない母が嫌で,小さい頃階段や床の間を拭いた記憶が甦ってきます。「また戻って来るからね。」と力を込めてゴシゴシ。外は天気もよく気温も29度まで上がっていましたが,古い家です,家の中はひんやりとしています。二階の畳を拭いていると,照明器具が届きました。かれこれ2時間。

  以前の廻り縁の角です。私が好きな欄間、 板張りにして間取りも変わりましたが,どこかしこに昔の面影が残っています。 玄関の内側です。

 まだ照明の付いていない部屋があります。 高さ4,5メーターの天井から,どんな照明を吊るそうか,まだ決まりません。もちろん間接照明も必要です。建具を入れ替える場所もまだあります。手がかかります。急ぐわけではありません。ゆっくり時間をかけましょう。

 鍵を締め家を出る前に,ひと回り部屋を見て回りました。磨き上げられた床はピカーン。畳も艶が出ています。家の手入れをすることのまずはじめは,しっかり絞った雑巾で床を拭くことではないかな,家への感謝の気持ちです。


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