チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

スクラップの整理 ホルトハウス房子さん

2024年07月03日 | 日々のこと

曇、29度、84%

 ファイルケース3個にぎっしりと主婦生活47年分のスクラップがあります。料理、手芸、旅、美術展のパンフレット。年に1、2度このファイルの整理をします。昨日午前中は土砂崩れの警報が出るほどの雨でした。そこで、ファイルケースを引っ張り出しました。

 料理はジャンル別、旅行は海外、国内、手芸はざっと一つにファイリングしています。雑誌のグラビアが多いので重たいファイルです。一つ一つ中を点検して、必要ないと思われるものは破棄します。雨ですから、のんびりと目を通します。

 47年前、何一つわからないまま主婦になりました。母は家事全般ほとんど嫌いでしない人でした。習うべき拠り所がありません。スクラップの手始めは新聞でした。毎日の料理の小欄を切り抜き貯めました。 既に黄ばんでいます。料理、菓子作りでケース一つ、ファイルの数は7つの分類されています。その中で一番厚いのが、「ホルトハウス房子さん」のファイルです。雑誌の切り抜き、古いものは昭和55年ものからあります。料理のレシピだけでなく、家事全般にわたってたくさんのことを学ばせてもらいました。本を買うお金もなかった頃、図書館の「ホルトハウス房子さん」の本を丸々1冊写したノートも手元に残っています。「食べることは楽しい」「洗濯しアイロンをかけたナプキン、クロスと一緒の食事は基本」私の支えになってきた言葉の数々も散りばめられています。器の趣味、調理道具の選び方、たくさん見せてもらいました。「ホルトハウス房子さん」の基本はお母様だったそうです。私は自分お母を振り返り、胸が痛みました。代わりに「ホルトハウス房子さん」の言葉を母代わりにしています。長年のスクラップ、料理をするホルトハウスさんの手がお歳を召しました。お会いしたことはありません。一度お電話でお声を聞きました。鎌倉山のご自宅で開いている料理教室に参加したいと思ったからでした。レッスンのお値段、家から鎌倉まで通うには当時の我が家の経済では無理でした。お声はいまだに残っています。

 結局、昨日破棄したものは紙一枚でした。料理のレシピなら今ではスマホで検索すれば出てきます。これらのスクラップ、レシピだけを見ているのではありません。旅行のスクラップも手芸のスクラップもどれもそのグラビア写真が見事です。 料理の盛り付け、器選び、こんなのはスマホでは得られません。

 今朝目覚めに思いました。いつかこのスクラップケース3つ、一度に捨てる時がそう遠くないうちにやってくるだろうなと。


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