曇、18度、97%
「佐伯祐三」回顧展を見るために大阪に向かいました。日帰りの予定です。飛行機を初めは考えたのですが、美術館までのアクセスから新幹線にしました。帰国以来、新幹線に乗るのは3回目です。パンデミックの間は旅を控えて飛行機で東京のみでした。平日だというのに旅行客の多いことに驚きます。コートを脱いで旅が身軽にできる季節です。中学に入るまでは年に2回、家の用事で大阪に母と行きました。最後はいつだったかな?高校2年の夏期講習に大阪の予備校を選びました。半月、YWCAの宿舎を使わせてもらいました。受験校は東京だったのになぜ大阪で講習を受けたのか思い出せません。
土地勘がありません。駅員の方に美術館への行き方を尋ねました。駅員の方が口を開いた途端、「あっ!言葉が違う!」日本語ですが、外国語を聞いているような不思議な気分です。地名や電車の路線名を言われてもチンムンカンプン。幾度も聞き返します。厄介な日本人だったでしょう。歩いて20分と聞いていましたので、歩くことにしました。毎日持ち歩いている布バックひとつ、歩くのに支障はありません。
駅を出ても確認のために道行く方に確かめながら向かいました。駅周りですから大阪でも主要部分だと思います。その眺めや流れている空気が東京のそれとは趣を異にしています。川の流れが目に入るのは悠々とした気持ちにさせてくれました。美術館は高層のホテルが並ぶ奥にありました。
美術館を出るととんぼ返りのために大阪駅を目指しました。大方の見当をつけて、来たときとは違う道を選びました。バスの行き先「心斎橋」「道頓堀」を見ると、母と人ごみを歩いた遠い昔を思い出します。
駅のお土産売り場には「おこし」が売られていました。 「まだあるのね」小さい頃は年に2回、この「おこし」をお土産にいただきました。大きな箱でした。実はこの「おこし」私は苦手です。小さい時も一口かじったらもう手をつけませんでした。もちろん買いませんでした。
夜、香港の主人が電話をくれました。「あなた、3年でいいから大阪に住んでみたい。」東京は10年住みました。なぜ3年かわからないけど、3年でいいから住んでみたいと帰りの電車で思いました。京都、奈良、山陰、北陸にも近い、東京にも近い、思いはめぐります。大阪の空気を吸いに近いうちまた出かけましょう。
久しぶりの小さな旅でした。一人の旅は気疲れがないのが最高です。何を食べてもよし、どう歩こうとお構いなし。今度の連休の交通機関の予約状況は100%を超えている路線が多いと聞きます。気持ちが晴れる旅を楽しんでください。
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