晴れ、25度、92%
私が子供だった頃は、折に付け、カステラが贈答品に使われていました。お祝い、お礼、お詫びに。高価なお菓子でしたからね。文明堂、福砂屋、私の育った福岡地元の千鳥屋。真四角の紙箱、木箱にキッチリと入ったカステラは子供心にも見事に見えました。そして、家の者の空気から、それとなく福砂屋のカステラが、一番珍重されているように感じたものです。
25年前の香港、手に入りにくいお菓子の一つが、カステラでした。うまくしたもので、私の周りの菓子作りが上手な友人が、作っては持って来てくれます。帰国が決まると、作り方を書いたレシピを残して、日本に帰りました。私にとって、どうもカステラは頂くもと思い込んでいるせいか、未だにそのレシピは、活躍しません。
ほんとに久しぶりにいただいたカステラ、長崎の老舗松翁軒のものです。初めてのお店です。卵の黄身が普通より多く使われているそうで、お砂糖も多め。とっても甘い甘いカステラです。家人と、カステラ談義に花が咲きます。確かに、福砂屋も美味しいのですが、福岡の千鳥屋のカステラだって、きめの細やかさ、甘みも程よく美味しいものです。きっと日本中、その土地その土地のお菓子やさんの、美味しいカステラがあるに違いありません。
以前、ポルトガルに行った時のことです。カステラの原型を食べてみたくて、お菓子屋さんを覗いて回りました。ところが、見つからないのです。私が思う原型と似つかないものらしく、パオン、デ、ローというお菓子と、後にある本で知りました。
ポルトガル由来ではなく、カステラはもうれっきとした日本のお菓子なのかも知れません。
私もカステラは本当に好きで・・・今はお抹茶味などあるようですが、やっぱりあの黄色い元祖の味が一番です。
なんだか頭の中がカステラで一杯!食べたくなりました!
しかも、我が家では、千鳥屋のカステラは、犬にポイポイと与えていました。
最近、本当に美味しいものは何なんだろうって、よく思います。
直感的に美味しいものが一番。体が欲してるのでしょうね。
福砂屋、こうもりマークが好きです。今、福岡。