曇り、27度、89%
30年以上前のことです。結婚して、カトラリーをそろえました。デンマークのカイ ボイスンがいいとか、柳宗理のカトラリーがいいとか言う以前の話です。
二子玉川の高島屋で求めました。日本橋の本店ほどではありませんが、住宅街にあるので、家庭用品は充実していました。それになんと言っても、玉堤通りを走るバスに乗るのが大好きでした。売り場の棚は、大きく2段に分かれていて、上がラッキーウッド、下がマーシャンのものでした。今は、マーシャンのデザインが好きですが、そのとき買ったのは、ラッキーウッドのものです。
スカンジナビア、というシリーズだったように思います。ご覧お通り、装飾のないシンプルなスタイルです。もちろん、こんなシャープなものでなく持ち手にデコレーションを施したものもありました。ものとの出会い、どうしてそれを自分が選んだか、というのには何か言葉にできない直感的なものがあります。しかも、ポタージュ用のスプーンを含めた、一人6本のセットを6人分買ったのですから。
自分が作れる料理、それを盛りつける器、そしてカトラリーや箸。自分の枠を超えたものは使い切ることができません。どこかにその基準があるので、何となくテーブルの上が納まっています。この新潟燕市で作られたカトラリー、我が家の引っ越しに伴って、海を渡って香港までついてきました。こうして見ると、今でもいいデザインです。
はい、今は香港で買い求めたものを使っています。
ここ20年ほどは、こうしてクロスに包まれて、次の出番を待っています。息子のところに行くか、私たちが、セカンドハウスでも持ったときになどと思って、時折出してきては、洗ってあげます。今使っているカトラリーと見比べると、なんと自分の好みが変わっていないことに今更驚きます。
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