晴、4度、60%
日常に漆器を使います。お客用、特別な日用ではなく毎日使う漆器です。赤い色の漆器を見ていると手持ちの物の色が一様ではありません。産地や漆の具合の違いがあるのでしょう。磁器や陶器に比べて軽い漆器は歳をとると共に出番が増えました。木製ですが漆のおかげで堅牢です。そして手に軽い、口当たりが優しいのが嬉しい。
漆器の赤い色は「洗朱」「本朱」「古代朱」とあり順に彩度、明度共に濃くなるのだそうです。呼び名より実際の色目の違いの方が私には大事です。「古代朱」は重厚な色ながら華やかさにかけています。テーブルに真っ赤な器、日本だけではないでしょうか。全部赤ですもの。 手持ちでは一番暗い赤、鯖江の産です。しっかりした作りの「煮物椀」蓋を菓子皿にも使います。 小ぶりな片口は重宝します。お酒を注ぐのにも使いますが、汁次にも使えます。時折花が一輪。 薄く薄く挽かれた「茶托」はお湯呑みを乗せると花びらのようで女性のお客様の時に使います。時には残り物の煮物が2つほど乗ったりもします。
「醤油差し」は日本ならではの食器、やや大ぶりなこの「醤油差し」何とも姿まで美しい。垂れを避けるため白い小皿に乗せると小さいながら食卓で大きく映えます。
日本で採れる「漆」が少なくなっていると聞きます。「中国」「タイ」などからの輸入されているようです。日本で一番いい「漆」が取れるところが岩手の浄法寺だそうです。「浄法寺」の赤に魅せられて大小のお椀を求めました。 同じ方の作品ですが買った時期の違いでやや色目が違います。経年の手擦れで艶が増しました。優しい赤です。 5種類の色違いの「ふくべ」の取り皿、お菓子から料理まで何をのっけても品よく受け止めてくれます。手のひらサイズのサイズ感も抜群です。 岩手県の「秀衡塗り」のお盆です。豪勢な絵が描かれた大きな「秀衡椀」が欲しいと長年思っていましたが、何分にもお値段が高すぎます。デザイン化された梅の花が一つ、柔らかな優しいお盆はお正月の間私の日用のお盆になっていました。朝ごはんもお昼もお夕飯も、赤いお盆に乗せると気持ちも弾みます。
見出し写真の古いお椀が唯一の金絵です。やっと五客集めて買いました。古いお椀は小ぶりです。このお椀だけは特別な日に使います。珍しい簾の模様です。
長年使って来たものばかり、黒塗りと共にこれからも私と一緒です。
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