うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

よい子のお手本、ありがとう

2022年06月20日 | ほくろたれ蔵の事

昨日の父の日、

私はどうしても何を贈るか思いつかなかった。

 

おはようございます。

ショッピングセンター中、何がいいか探し回ったが、

やっぱり「これだ!」という物を見出せず諦めて、

せめてと思い、父の昼食になればと寿司を買った。

といっても、500円もしない助六だった。

 

ついでに、私は『ありがとう』と書かれた、

コーヒー味のロールケーキを買った。

ちょっとお高いロールケーキだったが、買った。

「これでよし!」

納得して店を出て、実家に助六を置いて自分の家に戻った。

そして、さっそく、

デカデカと『ありがとう』と書かれたコーヒーロールケーキを食べ、

「あぁぁ、美味しかった~」と言った直後、

「あれ?これって、父への『ありがとう』なのでは?」

と、ようやく気が付き、後悔した。

これを贈ればよかったんだ・・・。

でも食べちゃった、美味しかった、ありがとう。

 

こんな親不孝をした私だからか、

たれ蔵の親孝行ぶりに胸を打たれるって訳だ。

 

またまた、トイレ中にやって来た、たれ蔵。

以前は、ついでに抱っこすると、ちょっと嫌そうにしていたくせに、

今度は、まるで何かをリベンジするかのような、たれ蔵。

また来たか。

抱っこしちゃうぞ~

 

また、真顔・・・いや違うな。

なにかを覚悟してる顔だ!

 

どうした、たれ蔵?

嫌なのかい?ごめんごめん。

もう降ろしてあげような。

たら~んと、一切の無抵抗

 

そのまま、床にテロンと置くも

もはや、無!

 

どうやら、たれ蔵は考えたようだ。

たれ蔵「母ちゃんの好きにしていいよ。ぼく、イヤイヤしないからね。」

ということらしい。

 

たれちゃん、ありがとうね。


ぼっこいって、言わないのぉ!

2022年06月18日 | うんこの事

私は、昔から栞というものに、

ある種の憧れを持っている。

 

おはようございます。

たまに、本当にごくたまに本を買うと、

栞が挟んであるでしょう?

出版社の広告でもあるのだろうけれど、素敵なデザインだとやっぱり嬉しい。

そんな私は、やりたがり屋な性格だから、

「素敵な栞を作ってみたい」とも思ってしまう。

不器用なくせにだ。

 

今から20年前になるだろうか。

好きだった男と別れる時、

当時私が一番大切にしていた物を栞にして贈った。

さようならの代わりに、

「ありがとう。幸せに。」と伝えたかったからだ。

そして実は、男は今でも、これを持っていた。

「おひさ~。俺、まだこれ持ってんだけどさ」

と、画像を送ってきたのだった。

当時を振り返れば、私の脳内ではキメにキメた自分と栞の姿だ。

本当は「別れたくない」と縋りつきたい気持ちを我慢して、

精一杯の笑顔で、大事に持っていた押し花を素敵な栞にして渡した。

そういう、とっても美しい回想だったけれど、現実は、これだ!

しょぼっ!  (※去年、男が撮影した現存の栞の雄姿です)

おっどろいた。

こんなクオリティーだったっけ?

もちろん男には言えなかったが、様々な思いから、

「返してくれないかい?」

と言いたかった。

 

そして、先日も驚いた。

ねこなんて大っ嫌いのぽんちゃんままさんが作った栞だ。

「なななななななな、なんですか、これはーーーー!!」

と、大げさではなく本当にこれっくらい、驚いた。

それが、こっれっだ!

本と共に、『うんこ』がやって来た。

なんでしょうか、この愛らしい栞。

ままん、ありがとうございます。

20年後も、いや一生涯、大切にします。

 

ヘロー、うんちゃんよ。

ビューリフォーボディーのうんちゃんが、栞になったわ。

母さんのペチャパイくらい、ペラペラになったってわけ。

ままさん、

うんちゃんはね、当分極楽でご馳走食べてるから、

これからも、ぼっこい我が家の仲間達をよろしくね。

よろしくぺろりんちょ!うふふふふふふ

 

おまけ

カキーンと固まる、たれのん・・・。


雨が繋ぐ運命の人?

2022年06月16日 | 日記

愛知にも、梅雨の知らせが届いた。

 

おはようございます。

私は、そもそも、滅多に傘を差さない。

折り畳み傘は1本持っているが、

それは、とっても特別な時に使おうと大切にしている物だ。

だから、普段滅多なことでは傘は差さない。

そのくせ、

被る傘は持っている。

この傘は、頭部以外ずぶ濡れになります。

 

二度、これを被った。

一度目は山へ行った時だ。

この時は、辺りに人が全くいなかった。

二度目は、街中で被った。

その時の気分は、まるでコスプレイヤーの気分だったが、

私は前方から向かってくる、ある男にくぎ付けになった。

「嘘でしょう?!こっこんなことって・・・」

思わず足を止め立ち尽くす私に、男はずんずん迫ってくる。

5メートル、1メートル、そしてついに、すれ違った。

男の被る傘はグレーだった。

なんと、男も被っていたのだ、傘を。

そして、私と同様、頭部以外ずぶ濡れだった。

すれ違いざまの一瞬、

男の被る傘と私の被る傘が、触れるか触れないかの距離。

私は喉元に湧き上がる言葉を飲みこんだ。

「これって運命?」という言葉を・・・。

私は、これが運命の出会いだなんて、どうしても思いたくなかったのだ。

相手は、お爺ちゃんの年齢だもの。

だけど、これだけは密かに確信した。

これからの時代、この傘、来る!と。

 

これは去年の話だ。

さて今年の梅雨、私は運命の人と出会えるのか?!

 

あや「そんな流行り、絶対来な~い」

来ない?

やっぱり、来ない?

 

あや「おじさんも嫌がってたじゃん」

うん、せっかく2本買ったのに、

我が家のおじさんは、全力で拒否したもんな。

私との運命を、全力で拒否だもんな。

 

あや「あぁぁ、だるい」

梅雨の猫は、毛繕いで忙しい。

そんな時も、被る傘なら楽だぞ~。


蜂と猫

2022年06月14日 | カズコさんの事

昨日の朝、マンションのエントランスに、

蜂が巣を作り始めていた。

 

おはようございます。

あれは、アシナガバチか。

「そこではダメ。人間に見つかるぞ。」

まだ小さい巣だったから、今のうちに壊した方がいいだろうが、

私はせっせと巣作りに励む蜂を見過ごして、いつものように実家へ向かった。

 

寝起きのかずこさんは、食卓でお茶を飲んでいた。

そして、素晴らしく煌びやかな洋服を着ていた。

黒地にラメの柄が入った、かずこさんのお気に入りの服だ。

なんだか、女王バチを思わせる出で立ちだ。

「また、それ着て寝てたの?ダメじゃんか!それはお出かけ着だから。」

最近、かずこさんはどういう訳か、

その服を寝巻替わりにして就寝してしまうようになった。

「これ、さらっさらで気持ちええんや。」

「さらっさらの寝巻なら、この前買ってきたでしょうが。

それを着て寝てよ。」

私は、そう言い放ち、すぐさま、かずこさんの寝室へ向かった。

買った寝巻は、そうそう簡単には見つからない。

タンスの引き出しを片っ端から引くが、買ったばかりの寝巻は発掘できない。

「どこにしまい込んだ?ねえ、お願い。どうしてよ。」

 

私は、その寝巻を買うのに、

何軒も店を回り、いくつもの通販サイトに目を通し、

吟味に吟味を重ねて手に入れたのだ。

かずこさんに気に入ってもらえるように選び抜いた物だ。

自分の服に、そんな労力を使ったことなんてない。

それなのに・・・それなのに・・・。

 

台所へ戻ると、

女王バチみたいなかずこさんは、体温計を覗き込んでいた。

「35.8度。普通やな?」

「そうだね、平熱だから安心して。」

とりあえず、服を着替えさせようと思い付き、

また寝室へ行き、適当な部屋着を手にして戻ると、

女王バチは、また検温している。

「ほら、これに着替えて。」

部屋着を渡し、トイレへ行って、また戻ってくると、

女王バチは着替えもせず、3度目の検温中。

「もう何度測っとる?35.8度だから!」

「ほうやな。35.8なら、ええよな?」

その時、かずこさんは女王バチのくせに、控えめな笑みを浮かべた。

 

私は、ふと閃いた。

かずこさんは、検温したことを忘れ、

だから何度も繰り返しているだけではない。

緊張しているんだ。

私に緊張している。

検温するという行為に拘るのは、緊張のせいだ。

出で立ちは女王バチみたいだけれど、かずこさんの中身は猫みたいだ。

新品には、なかなか慣れないし、

叱られて居心地が悪くなると、

とたんに熱心に毛繕いをする猫みたいに、検温を繰り返しているのではないだろうか。

 

夕方、帰宅した頃には、

エントランスのハチの巣は壊されていた。

床には、粉々になった巣が残ったままだけれど、死んだ蜂は見当たらない。

「早いうちで良かったんだよな。」

早いうちの方がいい。

その方が痛手は小さくなる。

 

私は、今朝もこれから、実家へ向かう。

もし、かずこさんが女王バチの姿でいたら、それはそれでいいじゃないか。

そう思うことにする。

私の固定観念なんて、早いうちにぶっ壊しておいた方がいいんだ。

そのほうが、うんと愉快だ。

そして、

女王バチどころか、アゲハ蝶みたいな寝巻、探したろう、そうしよう。

 

さて、これはなんだ?

のん太「これは、なんなのら?」

 

のん太「これは・・・」

 

のん太「これは、なんら?」

 

これは・・・

あや「あたしでしたぁ~。うふふ、のんちゃん、楽しかった?」

 

のん太「かかぁ、のん、怖かったんら」

あや「ちょっとぉ?!」

早いうちに、ネタをばらさないからだぞ、あやさん?!


ゆっくりな私と猫

2022年06月12日 | おたまの事

やっちゃったな~。

昨日は、久々にやってしまった。

 

おはようございます。

最近のおたまは、扱いやすい。

おたまは、我が家にやって来て以来ずっと、

あやに拘り過ぎて、逆にあやに嫌われているのに、

それでも、あやにチョッカイを掛けようとする。

けれど、そんな時も、

「ダメよ~、おたーまちゃん」

と声を掛けるだけでやめるようになった。

 

たれ蔵との関係も落ち着いていた。

以前は、たれ蔵を撫ぜた手で触られるのも嫌がったが、

最近は、たれ蔵と追いかけっこして遊んでいる。

とはいえ、それはたれ蔵の細心の注意の元に成り立っている。

一定の距離、走るスピード、時間、

おたまが嫌がらない範囲を、たれ蔵はいつも探っている気がする。

 

それなのに、昨日はやってしまった。

訳もなく、いや、おたまには訳があるのかもしれないが、

不意にスイッチが入り、荒ぶっていたのを見て、

「おたまちゃん、やめようか~?」

と声を掛けても止まらない。

 

多頭でいると、悪戯に興奮させるのは禁忌だ。

興奮が他の猫にも伝染して、あっちこっちで喧嘩が勃発することにも成りかねない。

特に、オス猫が多めの今の我が家は、微妙なバランスで保たれている。

そうなると、大惨事だ。

 

私は慌てたが、いかんせんトイレに座っていた。

まだ立てない。

だから、トイレから、おたまに声を掛けていたのだ。

でも、そうも言っていられない。

あやは、けたたましいサイレンのように、おたまに威嚇音を発している。

私はグッと出そうな物を腹に引っ込めて、立ち上がり駆け寄った。

すると、おたまは私に向かってシャー!っと威嚇した。

私は再び、腹にこみ上げる物と、ほんの僅かな怒りを堪えて、

おたまを撫ぜた。

いや、撫ぜようと手を伸ばしたのだ。

その時、おたまは、私の手を咬み、シャー!とまた威嚇した。

そして、あろうことか、

その声を聞いて駆け付けた、たれ蔵に、ガブリと噛みついた。

私が咄嗟に

「こらぁ!」と怒鳴ると、

おたまはたれ蔵から離れて走って行った。

私は、シャーっと威嚇しながら走り去るおたまの後ろ姿を見送りながら、

「ああ、やってしまった・・・」

と呟いた。

 

普段、しょぼくれた顔で寝ている事の多いおたまは、

決して、穏やかな猫じゃない。

それは、拾った時から変わらない。

おたまは、幼い頃からずっと、心に何かを秘めている。

それが何かは、私には分からないし、

おたまは決して隠しておきたいと思っている訳でもないだろう。

けれど皮肉なことに、

私としたら分からないから、おたまを信じられない。

 

そんな中、おたまは随分変わったところもある。

6年間まったく食べられなかったドライフードも食べるようになったし、

ブラッシングもさせてくれるようになった。

撫ぜると漏れなく咬みついていたおたまが、

ゴロゴロ控えめに喉を鳴らした時、あの時、私は跳び上がるくらい嬉しかったが、

あの時、私じゃなくおじさんが撫ぜている時だったものだから、

嬉しかったけれど、おじさんに飛び蹴りしたくもなった。

「どうして、あたしじゃねーんだよ」って。

環境の変化に最も苦手で神経質なおたまが、

新たに加わった新入りとの日々を、ゆっくりゆっくり構築している。

自分を変えながら、ゆっくりとだ。

よちよちと歩き始めたたれ蔵に、ようやく近づき始めた頃

 

並んで食事ができるようになった頃

 

私は、そんなおたまの変化も信じられない。

おたまに、いろんなことが乗り越えられるのかと信じらない訳だ。

一番厄介なのは、実はおたまを信じられない私なのだ。

 

だから昨日は、しょんぼりしていた。

私もしょんぼり。

おたまも、しょんぼり。

訳も分からず咬まれたたれ蔵も、いささかしょんぼりして見えた。

白い猫と黒い猫と、くすんだ肌の女は、

三角形を作る位置で、それぞれしょんぼりしていた。

 

「おたまぁ・・・ごめんな」

と声を掛けたら、おたまは頭を上げて目を細めた。

「たれ蔵、ごめんね」

と声を掛けたら、たれ蔵はすっかり熟睡していた。

なんだか、ひどく静かで、この上なく平和な時間だった。

そして、そんな昨日は、よねの命日だった。

 

よね「あのね、あのねのね~」

何か伝えに来てくれたのかい?

 

よね「あの子をね、もっと信じてあげてよね~」

そうだよね。

そうなんだよね。

 

よね「あぁぁ、そこもっと、ゴリゴリしてよね~」

私とおたまは、ゆっくりと進んでいくよね。