とくに東急線には土休日回数券と言って、10回分の料金で14回も乗れてしまうスゴくお得な回数券がある。ただし、土日祝日のみの利用しかできないが。
その回数券を使ってお得感を実感できて、しかもなんか楽しいことをしたいな…と路線図と睨めっこしていた。
私が住む武蔵小杉からは、JRでも東急線でも横浜までは同じ220円。
しかし、大船駅までならJRのみで行くと550円、東急線とJRを組み合わせると518円。
2社使う方がお安くなるとは予想外だった。
しかも前述の土休日回数券を使うと約459円。
思っていたよりもお得感がある。
それなら…と大船植物園に行くことにした。
地理的に分かりにくいかもしれないが、私が住む武蔵小杉は、神奈川県の北東部にある。
横浜は東の東京湾の近く。
ここまでは旧国名は武蔵国。
大船は鎌倉市北部で、鎌倉の観光地とはちょっと離れた所。
こちらは旧国名では相模国。
大船を訪れると先制攻撃を受けてしまう、ツッコミどころ満載の大船観音。
知らない人が見ると、スゴく大きくて立派な立像に見えるらしい。
じつは山の上に胸から上しか建造されていない。
でも山の借景のおかげで巨大立像に見えるのだから不思議だ。
駅から大船植物園方面に歩いて行くと見慣れない石碑と六地蔵、馬頭観音があった。
玉縄首塚といって、安房の里見氏が鎌倉に攻め入ったことに因むらしい。
安房の里見氏が鎌倉に攻め入る…あれ?滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」はその話に因むシーンがあるはず…。
さて気を取り直して大船植物園へ…。でもふと視線を向けた先に興味深いモノが。
やだ、なにこのトンネル!
車は通れないかな?人と自転車くらいなら通れそう。
これは行かなければ!
トンネル内部はちょっと暗い。天井や壁は金属で覆われていてかなり頑丈そうだ。
それだけ生活道路として重要なのだろう。
なによりもラクガキがないので大切に使われているのだろう。
トンネルを抜けて振り向いたところ。
もの凄い絶壁。おお、なんだか見たことがない地形にワクワクだ。
少し進むと、地層むき出しのところが何か所か見えるが、私有地っぽいとか私道の先みたいなので、さすがに勝手に進んでいいとは思えず断念。ああ、残念。
学校っぽいところだなぁ、と見ていたら、玉縄小学校の敷地で桜の木が植わっていた。
玉縄なので、玉縄桜が多いのかと思っていたが、どうやらソメイヨシノあたりっぽい。
この辺りの住所表記は玉縄だった。
この玉縄、大河ドラマ「真田丸」の舞台の1つだった。
え?鎌倉なんて出てきた?と思ったあなた、最終回を見逃しましたね?
最終回で、本多正信(佐渡守)が真田信之(伊豆守)を案内した村が玉縄村。そう、この辺りという設定。
大泉洋さんが「参るぞ」と言っていた場面のところ。
そんなシーン、史実でもないし、ここで収録したわけでもないけれど、私には「ああ!玉縄桜のふるさと!」と嬉しくなってしまった。
ふはぁ~、楽しいなぁと思いつつ気がつく。
ここどこ?
大船植物園があるのは岡本という住所で、近くに玉縄という地名があるのは知っていたが、なんとなくの方角に進んでいただけ。
土地勘がないところを歩いたので本当にどの辺りかよく分からない。
が、気がついたら、知っているところに出てきた。
なんだ、大船植物園のすぐ近くだ。
歩道橋の上からいま歩いてきた玉縄あたりを振り返る。
今日の目的地に到着。
大人の入園料は360円。
玉縄桜。
玉縄桜はソメイヨシノと同じ系統なので、ソメイヨシノそっくり。
河津桜。
河津桜は玉縄桜より少し早めに咲いて、色も濃い。
玉縄桜の原木。
まだまだ広くは知られていない品種だけれど、この時期にソメイヨシノそっくりの淡いピンクの桜。
去年この原木を初めて見に来て、本当に感動したんだ。
そして、春になるのに、桜が咲いているのに、ただ家で日々を淡々と過ごす自分が世の中から切り離されている気分になっていた。
心の葛藤に揺れ動く春だったことを思い出した。
大寒桜。
見上げた空はどこまでも青くて、やっぱり、今年もここで玉縄桜を見られてよかった。
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