
今日は私のバースデーでした。
もうバースデーが来てもワクワクしないけれど
家族が祝ってくれるその優しさが嬉しい。
ささやかに祝ってくれて
「おめでとう」という言葉に、いつも元気をもらう。

子どもたちが私のバースデーのために
心斎橋でディナーを予約してくれていました。
娘がよく行く「ビストロ・フレンチ」のお店です。
久しぶりに4人でミナミへ。
少しおしゃれして4人でお出かけなんて嬉しいです。

ここはミナミで最も古いフランス家庭料理のお店。
リーズナブルなお値段で気軽に食べられるお店で
とても人気があり予約無しでは入れません。
娘がフレンチでは一押しのお店です。
今日も案の定店内はいっぱいでした。

一週間ほど前に
バースデーのディナーを予約するから
日本料理、フレンチ、イタリアン、中華料理、どれにする?
・・・って娘から言われていました。
日本料理かフレンチを迷ったけれど・・・
バースデーにはフレンチがいいかな?・・・と。

私はフランス料理の中でエスカルゴが大好きです。
エスカルゴにパセリやニンニクのみじん切りを入れて
バターと一緒にオーブンで焼く。
この香ばしい香りとまろやかな味
エスカルゴの味付けは絶妙だと思います。
で!やっぱりエスカルゴを注文して・・・・。
でもダーリンはエスカルゴはダメなんです。
理由? それは「かたつむり」だからです。(笑)
私は何にでも物怖じしない好奇心旺盛型。
OL時代に友人たちとパリに行って
本場で食べた初めてのエスカルゴ。
そこにもまた素敵な青春の思い出があるからなお更です。

ここのフレンチは前菜、魚料理、肉料理
デザートの中から好きなものを選べます。
シェフのお任せコースもあるのだけれど
今日は何となく冒険したくて
チョイスするコースにしてみました。

どんなものが出てくるか、ワクワクします。
うちの家族の中で一番グルメなのは娘。
彼女の舌はとても敏感で
かすかなシナモンの味でさえ見分けてしまうほどです。
ご馳走を食べながら
家族であれこれ味について話すひとときは本当に楽しいです。

私がメイン料理に選んだものはこれです。
「牛ほほ肉のたっぷり8時間赤ワイン煮込み」
すごい名前でしょう?
さすがに赤ワインで8時間煮込むと
お肉を口の中に入れた瞬間崩れてゆきます。
とろける牛肉。
これはここのビストロの定番メニューだそうです。

そうそう・・・・
最後に嬉しいデザートが運ばれて来ました。
娘が予約の時に
私のバースデーのことを伝えていたみたいで
注文したデザートに可愛らしいローソクが立てられ
プレートにはフランス語で
「お誕生日おめでとう」という文字が書かれていました。
そしてほんの数分間
ハッピーバースデーの曲を店内に流してくれました。

ウルウルしそうな私にウエイターはまだまだサービス。
今度はそのデザートの前で
家族のポラロイド写真を撮ってくれました。
そして帰り際に店長さんがメッセージを添えて
ポラロイド写真を渡してくれました。
本当に温かくて家庭的なビストロでした。
レジでこんな押し問答の光景がありました。
支払いをダーリンと娘が取り合っています。
ダーリンのメンツもあり、セッティングした娘のメンツもあります。
結局娘の押し切りで、娘がご馳走してくれました。

もうお腹はいっぱいです。
次にカラオケに行こうか!・・・って
カラオケボックスに行ったけれど
土曜日のミナミはどこも数時間の待ち時間。
心斎橋も宗右衛門町も道頓堀も人でいっぱいです。

やっぱり今夜は帰ろうということで
少しだけ道頓堀で夜風に当たり帰って来ました。
4人でいると少しも急くことはなく
時間がとてもゆるやかに流れてゆく。
私は人混みの中であちこち写真を撮るものだから
迷子になってしまう。
そしたら子どもたちが私を探してくれる。
昔は迷子になった子どもたちを私たち夫婦が探していたのに。
いつの間にやら立場は逆転です。

ミナミの明かりはいつまでもキラキラキラ。
その明かりに負けないほど、今日の私もキラキラキラ。
心斎橋から難波までを歩く。
酔いが醒めるにはちょうどいい距離です。
春にしては少しだけ寒い夜だったけれど
少しだけ温かいのはきっと幸せの分量?
素敵な私のバースデーでした。