今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

母の第四日目: ヴィランドリー城(続-2)

2005-09-19 05:04:56 | Weblog

ここからは、お庭見学のスタート!
屋上から降りて庭の脇の小道を進むと、上の写真のような眺め。
庭の花がグッと近くに見え、お城全体の姿を良く眺める(楽しむ)ことができます。このお城の「イチオシ見学地点」がこのお庭っていうのが実感できます。
(この赤・白・ピンクの色鮮やかなお花は、どうやらベゴニヤのようです。)


こちらは雰囲気がガラリと変わって、とってもシック。
手前に見えるのが運河の壁と、ぶどう棚です。
階段を下りてぶどう棚をくぐると、お庭の中を歩けます。

ぶどう棚にはぶどうが沢山なっていました。時期も9月とあって、ぶどうは収穫期です。すかさず“ぶどう好き”の義母が数粒“盗み食い”をしてました。「おなか痛くなっても知らないよ~!」とわたしは最初は言ってたものの、「意外と甘いわよ」と笑いながら答える義母の言葉に誘われて、実はわたしも1粒味見してしまいました・・・。(腹痛のバチは当たらなかったので、きっと多目に見てもらえたのでしょう。苦笑)

先ほどのシックな側から見ると、ますますシックな印象が強いことを発見。(隣の色とりどりのお庭が、木に隠されているからです。)
う~ん、フランス式庭園、奥が深い・・・。(実は最初バカにしてました。すみません・・・。)この紫色のきれいな花は、ラベンダーセージでしょうか、ラベンダーではありませんでした。
お城の石葺きの屋根(アードワーズ)の灰色と、空の色と、この薄紫色の花の色がとっても良く似合っていて、これぞフランスの色!って感じ。(いや、昔見た「フランス伝統色」っていう色見本帳がこんな色調だったもので・・・。)

ようやく最後になって、先ほどから気になり続けていたお庭に到着。
例のキャベツ?のあるお庭です。

こうして見てるぶんにはキレイなお庭なんですが・・・
実は、コレは「菜園」なんです。

ホラ、こうして見るとわかるでしょう?
中央のオレンジ色の実はトマトなんですよ。その奥の紫色のは葉牡丹。
右側手前にチラホラと葉が写ってるのは、低く仕立てられたリンゴの木。左側の高さのある木の葉もこれと似てますが、多分こちらは洋ナシだろうと思います。その洋ナシだろうと思われる木の足元にある銀葉系の植物は、カレープランツ(カレーの香りのするハーブ)です。他にも沢山の野菜やハーブ、果樹が植えられていました。
こんな沢山の植物を、これほどまでキレイに保とうとするのは大変な仕事だろうな~と思っていたら・・・

先ほどからチラホラと見え隠れしていたこの服装の方々が、お庭の手入れをしていらっしゃったのでした。
植物の健康管理はもちろん、背丈を管理したり、花がらを摘み、果実が実ると採集する。一年中、仕事は山のようにあると思います。

お城と庭園見学が終り、出口の両脇にある売店へ。
ここで発見したことがひとつ。実は、右側の売店はお土産売り場なのですが、左側の売店はなんと、お花の苗やら園芸用品を売っているお店なのでした。お城&庭園見学ですっかりお花の魅力に感化された時、「ラベンダーの苗でも買って帰ろうかしら?」なんて思うのも自然の流れですよね。
海外旅行者である母ご一行様にはそんなモノは買えないのですが、お土産売り場の方にも実は独特なお土産品が。
なんと、お城で作られた作物を利用したジャムなどを売ってるのです。

ジャムは4種類ほどありましたが、一番変わってるだろうと思うコレを買ってみました。「Potiron a la vanille(カボチャ&バニラ)」のジャムです。
「カボチャ!?」と我が夫は変な顔をしましたが、パンプキン・スープって甘いでしょ?パンプキン・パイってのもあるでしょ?そう考えるとジャムにしても美味しいんじゃないかって気がするんです。(まだ味見してないんですけどね。)色もすごくキレイです。
で、このラベルに「Les jardins de Villandry(ヴィランドリーのお庭)」と書いてありますが、 jardin という単語は、単に日本語で言う「庭(=観賞用の庭園)」の意味だけではなく、実は「菜園(食用野菜を育てる場所)」という意味でも使われているのです。(正確には jardin potager と言うようですが。)
フランス人が「ウチの“ジャルダン”でトマト育ててるのよ」って言う場合、お庭の真ん中にトマトが植えてあるのではなく、お庭の一角で家庭菜園してるってことですね。
お城にこのように食用の野菜や果物を植えていることは案外多くて、中世の戦乱期にはこれで兵糧攻めに遭ってもしばらくの間は暮せるようにしていたらしいのですが、このヴィランドリー城はその戦乱期後の平和な時期のスタイルのお城なので、単に城主の趣味なのでしょうね。

母たち日本人組みだけではなく、義父母も感動したヴィランドリーのお城でした。


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