今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

エタン -フランスの錫製品-

2006-04-18 19:14:41 | Weblog

わたしの好きなテーブルウェアの素材の一つに、錫(スズ)があります。
もうかれこれ、10年以上も憧れ続けています。
生まれて初めて錫の食器を目にしたのは、京都・北山の F.O.B COOP にて。
今でもどんなデザインのだったかハッキリ覚えています。
重厚かつシンプルなデザインのお皿で、見た目はちょっとばかしアルミやブリキに
似た、鈍い光沢のある金属。持つとずーっしりと、重い。それが何かわからずに
店員さんに聞いたんだったか、説明書きを読んだんだったか、それで「錫」という金属
について初めて知ったのです。
確かに、手仕事の番組で、錫を使って燗する容器などを作っているのをテレビで
見たことがあったけれど、錫製品を“若い人向け”のお店で目にしたのはこれが
はじめてでした。その重み、鈍い光沢から、自然と中世ヨーロッパのイメージが
沸いてきて、そうか、これなんだ!とひらめいた。
(欧州の時代モノ映画を見ていると、頻繁に錫製品が出てきますよ。)
その当時、大学に入りたてだったわたしはそのお皿を買うお金が無く(確か1枚5000円
くらいだったかな、10以上年前ですが。)狭い部屋なんだし、どうせ日常では使わない
のだから・・・と自分を押し殺して、いつもその店で眺めるだけにしてました。

この錫製品、フランス語では Etain(エタン)と言います。フランス各地で作られている
ようです。夫の出身地アンジュー地方でも、アンジェ市にて盛んに作られています。
でも、確かにアンジェの錫製品も悪くは無いのだけれど、あまりにきっちりしすぎて
いる嫌いがある。F.O.B COOPで見て憧れたあのお皿、表面がごつごつとしていて
岩肌のようで、そこが朴訥とした感じでとても心地よかったのですが。アンジェのそれは
木型に押し当てられて作られるので、表面がステンレスみたいにつるんとしていて、
とても人工的に見えます。
(フランスの一般的な錫製品の写真です。参考までに。)

なかなかわたしの心の琴線に触れることが無かったフランスの錫製品ですが、
ある日とうとう出会ってしまいました・・・。
パリ6区、オデオン近くにある錫製品のお店。ネットで錫製品販売店を検索していて
偶然発見。そしてこの店の商品にヒトメボレ。
それが上の写真です。
(実は、ウチの両親への退職記念にと思って買った品。これから実家に送るところ
なんです。)
銀製品のような色合い・輝きのこの錫製品。しかし表面は少しでこぼこしていて、
素朴な味わいがあります。それは、数世紀前の錫製品を型取りして作ることにより
従来の錫製品とは違う、味わいのある質感のものを作っているからです。
全体の姿は、こんな感じ↓です。

これは小皿ではなく、ワインボトルを置く時の「露受け」です。
白木のテーブルやきれいなナプキンをかけているテーブルには、これがあると
輪染みなどがつくのを防げます。
手で表面を触ると、うっすら指先で感じるでこぼこ。そこに温かみを感じます。
この露受けに、文字入れをしてもらいました。
    “Nouvel envol”
        Mars 2006
( 新たなる飛翔 2006年3月 )
お店の人に一緒に考えてもらったこの文句。第二の人生のスタートにもってこい
だと思います。

この露受けとセットにして贈るのが、↓このカップ。(カップは2個セットで買いました。)

さほど大きくないところがまた魅力です。
つまり実用的なのです。
こういうものは、実際に使って楽しまなければ意味が無い。
このくらいのサイズであれば、ワインでも、ビールでも、時には冷酒でもイケそう。
実はこれ、夫の家族たち皆で割り勘のプレゼントなんです。皆でカードにメッセージを
書きました。
両親に、フランスにいる“親戚たち”を思いながら乾杯してもらいたいです。
「酒は百薬の長!」なんて言いながら。(笑)

この、パリ6区にある錫製品店、残念なことに閉店予定らしく、早ければ今月中にでも
店を閉めると店の女主人が言ってました。
とってもとっても残念です。
このお店を知ってからわずか2年ほどなのですが、その間に何度もこのお店へ
足を運び、魅力的な錫の世界に浸り、女主人と錫の魅力についての話で盛り上がり、
そして何度かプレゼント用に小さなものを購入しました。
いつかは自分たち用に何か買おう。そう思っていたのですが、生憎今はそんな
余裕の無い時期ですから無理。「あと5~6年したら夫のお給料もよくなるだろうから」
なんていうわたしの期待とは裏腹に、店が消えそうなんです。
寂しい・・・かなり寂しい。
自分に、あれこれと買えるだけの財力が無いことも悔しいですが、この店が無くなる
ことにより、パリの街からまた一つ、素晴らしいものを伝えてくれる場所が減るんだ、
そういう気がするんです。

この店が本当に無くなってしまったとしたら、この味わい深い錫製品を買うことができるのは、
もやはミュージアム・ショップくらいしかありません。(そこにはレプリカの錫製品が売られて
いて、見た目もほぼこの店のと同じです。同じ工房出身なのかもしれません。)
一昨日くらいまでは開けていたお店の通販用サイトも、昨日から開けなくなっています。
どうして???


(続)ぺことリコーダー

2006-04-18 18:21:39 | Weblog

数日前に書いた話の続編です。

あれから毎日のように、ちょこちょこっとリコーダー吹いてます。
(って言っても一日5~10分程度。)
その時は、いつもぺこと一緒。
リコーダーにもすぐに慣れたぺこは、わたしの肩や腕に止まり、リコーダーの音に
合わせるかのように、甲高い声で鳴きます。

さっきまで肩の上にいたのに・・・

ほ~ら、こんな風にして、演奏中のわたしの「動く」左手人差し指の上に止まってます。
なんて言うか、「かぶりつき」での鑑賞ですね。(笑)


そして、カジカジ・・・ (プラスチック製なので壊れないですけどね。)


ホラ、思いっきり指に止まってるでしょう?
チューリップとかきらきら星とか吹いてるぶんには、指の動きがスローなので
ぺこもこの状態でまったりしてます。(笑)

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<お詫び>
スミマセン・・・これらの写真、「ヤラセ」です。
ぺこがなかなか写真撮らせてくれないし撮影者がいないので、テーブルの上に
カメラ置いて、タイマーセットして撮影しました。で、シャッターチャンスに合うように
ぺこを指の上に止まらせています・・・。
でもでも!これは「現実の行為を再現したもの」だと受け止めてくださいねっ!!
ねっ!! ねっ!!(笑)