今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

エリック・サティを聴きながら

2006-04-13 05:10:27 | Weblog

エリック・サティのCDをかけながら、クッキー焼いてました。
(お友達のブログでたまたまこの人の話になったもので。)

20世紀初頭のパリで活躍した人。
彼はモンマルトルで演奏していたらしい。
演奏の前後には、丘の上やら下やらで、知人と飲んだり歓談したりしていたのでは
なかろうか。
わたしが今住んでるアパートは、ちょうどサティが活躍しはじめた1800年代の終わり頃
に建てられたもので、築100年以上たっていることになる。
モンマルトルの丘の上からウチのすぐ近くの坂道を通ってずっと下っていくと、そのまま
ピガール界隈へ出る。立ちんぼの女性たちを冷やかしながら、彼は歩いただろうか。

わたしがモンマルトルへ住むことになったのは本当に偶然で、わたしが選んだ場所
ではないのだけれど、なんとも偶然なことに、この時代、この界隈で活躍していた
人たちには以前から興味を覚えていたのです。ただ、それが現代のモンマルトル
とは結びついてなかった。やはりアタマの中は1900年前後の状態なので。

かつてのモンマルトルはよかった、と、往時を知りもしないわたしでも想像がつく。
(ニコール・キッドマン&イワン・マクレガーの「ムーランルージュ」にこのイメージが良く
再現されています。←セット撮影だそうです。)
ピガール界隈の古いキャバレーやバーの外観写真を見たことがあるけど、凝った
立体装飾がしてあり、まるでアメリカかどこかのような印象を受けるが、そのちょっと
小粋なデザイン性はやはりフランス。いまでも、ピガール駅地上口から少し坂を下ると、
面白い外観のバーがずらりと並んでいて、男性陣のお財布からカードを抜き取ろうと
手をこまねいている。(渡したが最後、カード上限めいっぱいまで吸い取られるらしい
ので要注意!笑)

今は法によって「性産業」が禁止されたので、この界隈も徐々にクリーンな街に
変わりつつあり、また、パリ市も実際そうなるよう工夫・努力している。もう10年もしたら、
この辺りから「性産業」のイメージは薄れ、高級なイメージが強くなってるかもしれない。
実際、アベス通り近辺は店がコロコロ入れ替わり、今では「petit bateau」なんぞ出現してる。
(そんな店は要らんのじゃ!!)
しかしそれならいっそのこと、昔の街を再現して欲しいと思う。
ムリにエッチなバーを作るのではなく、そんな昔風のキャバレーや色気たっぷりの酒場
で健康的にお酒が飲めたら、中年夫婦の観光客でも気軽に飲みに行ける場所で
あったら、観光で訪れる人も地元の人も皆、それを楽しめるのではないかと思うのだけど。

守って欲しいなぁって思うものはどんどん消えてくような気がする。
モンマルトルのタウン誌では、昔の丘の写真などを時々載せている。これによって
わたしのような人間でも、ここがかつてどんな場所だったのかをうかがい知ることが
できる。個人商店の店主の顔も乗せている。地元の有名人(?)の顔も載せている。
そんなタウン誌と地元商店はなんとかがんばろうとしているのだけれど、古い町並みを
再現ともなると、これはやはり大掛かりになってしまう。地元だけではムリだと思う。

モンマルトルから車を追放!という計画が実行されはじめた。
サクレクール寺院下の公園からアベス駅にかけて続く Rue Yvonne Le Tac 通りでは
車道を狭くして歩道を拡張する工事が現在行われている。今まで路駐スペース
として活用されてきた1車線ぶんを、両脇の歩道拡張に利用しているのです。これで
駐車スペースは減り、無駄な路駐車が減り、ベビーカーも楽に押して歩けるように
なるでしょう。
アメリのカフェのあるルピック通りは丘に向けての一方通行の道で、車の数が意外に
多い場所。ここはしばらく前から週末の車の立ち入りを限定・制限している「半ホコ天」状態。

夫の友達に「エリック・サティっていう音楽家、知ってる?」と何度も聞いてみたけど、
いまだに「知ってるよ」と答えた人に出会っていない。
日本だとよくCMに使われてもいるし、知名度が高いのかもしれないけど、いかに
言っても本国フランスで、これほど知られて無いとは・・・。(メディアに流れる機会も
極端に少ないような気がするし。それよりジャック・タチ映画のテーマソングの方を
よく耳にする。)


わたしがこのCDを買ったのは、大学に入学して2年目だったかな。
近所のCD店で500円均一で買ったような気がする。
あの頃はフランス語なんてまったくわからなかったので、日本語の解説を読みながら
聴いていたけど、とにかくのんびりした曲調なので、集中して聴く感じではなく、むしろ
「ながら」に向いた曲。今回も楽しくクッキーを作ることができたし。(ぺこはその後で
いつになく大人しく寝たので、動物にもサティは良い効果をもたらすのか???)

改めて、CD盤面に印刷されている各曲タイトルを見ると、
「Je te veux」と書いてある文字がやたら艶かしく見える・・・。
英語にしたなら I want you であり、邦題は「きみがほしい」で、あまりに直接的。
もっと良い邦題は無いのか?ってかつては思っていたけど、今のわたしが仏語の
題名を見るとまさに「きみがほしい!」と力説してるようなそのまんまの状態なので、
これ以上“お上品な”タイトルはつけられなかったのかもしれない、と思う・・・。
このあたり、まさに「モンマルトルのミュージックホールの歌手たちのために書いた
洒落たシャンソン」(←CD解説文より)だからであろう。

モンマルトル、好きなんだけどね。
100年前にココに生まれたかったなぁ・・・。


蕎麦粉のクッキー

2006-04-13 05:04:14 | Weblog

またしても、創作クッキーです。(笑)

先週クッキーを主食のように食べててちょっと太ってしまったのに、まだ懲りてない。
ていうより「体に良いクッキーを作ろう!」と考えが変わってきつつある。(食べるのを
止めろと言わないで・・・。)

で、お山に行ってた際に「ショウガの砂糖漬け」を入手して来たので「これを使ってクッキー!」
と思ってたんですね。ショウガに合いそうな風味で何かクッキーにできるものを・・・と
考えた挙句、浮かんだのが「蕎麦粉」でした。蕎麦粉独特の素朴な風味と、ショウガの砂糖漬け
の香り&甘さがイイカンジになるかな?なんて思って。

で、この間のクッキーのレシピをまたまた改良っ!

粉類が全体で250gなので、「小麦粉80g、コーンスターチ70g、蕎麦粉100g」の割合
にしました。(今回はベーキングパウダーは無しにしてみました。)
それに「きび砂糖80g」と「無塩バター100g(室温にもどす)」と卵1個。
さらに、中に何を入れようか?って思って、プルーンを入れたら体に良いぞ!鉄分補給!
なんて思いついて、「オレンジキュラソー」にひたひたにしてレンジでチン♪してから
刻みました。ついでにウチにあったアーモンドも荒く刻んで入れてしまおう!
さ~、どんな味になるかなぁ?

ここで気が付いたことがある・・・。

「ショウガの砂糖漬け、入れ忘れてるよ!!」

ガーーーーーン・・・

全てはこのショウガの砂糖漬けから始まったアイデアだったのに。
なのになのに・・・わたしっておバカ・・・(涙)
もうすっかり混ぜ終わり、1回目を焼いてる途中で気が付いたワタシ。
仕方が無いからまた次の機会に使おう・・・。

気を取り直して。

↓1回目に焼いたものです。

オーブンシートの上にもったりと落とし、生地に十分水分が無いのでスプーンの背で
軽く押して成形しました。でも厚みがありすぎて、30分くらい焼いても結局中心部分が
なんとなく生焼けっぽくなってます。(食べれる状態ではあるけど、これじゃイカンですね。)

なので↓2度目以降はもっと薄くしてみました。

焼き時間は、170℃で約20分、といったところでしょうか。
うっすら焦げ目がつくくらいが香ばしくて良い仕上がりになるんじゃないかと思います。

で、実はコレが今夜のごはんなんです。夕方からクッキー作り始めたので・・・。
(健康によさげなクッキーを作ろうと思っていたのに不健康な食生活になってる?謎)

しかし、蕎麦粉って初めて使ったんですが、焼くとなかなか良い香りですね~。
いや、生地を混ぜてる段階からすでに良い香りはしてたんです。素朴な、なつかしい
ような香り。何かに似てる~と思ってたら、浮かんできたのが「すはまだんご」!
なんとな~く、あんなイメージです。

実際に食べてみると、粉っぽい味なのですが(蕎麦粉入れすぎ?)でも美味しい。
素朴な味わいそのもの。なのにバターがけっこうしっかり入っているので美味しいと
思えるのです。砂糖も入ってるしね。牛乳をおかわりしつつ、4枚くらい食べてしまい
ました。これって朝食にいいかも!