MacTiger!

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2次元児童ポルノ規制騒動

2010-03-21 21:07:53 | Weblog
東京都は、マンガ、アニメ等の未成年者の性描写を規制する条例案を審理するとのことにマンガ家、出版社等の激しい反対にあっている。「非実在青少年」なる概念も登場し問題は複雑かしている。
まあ、児童ポルノ規制が被対象未成年が実在することを前提にしているため、国法の間隙を条例で埋めるということであろう。海外では児童ポルノの規制がかなり厳しく、日本のアニメ、マンガの世界中の席巻は実は児童ポルノ的性描写にもあるようにもいわれている。
まあ、確かに立法、規制目的である児童の性的虐待防止はもっともだが実在の未成年者に対する性犯罪を助長するものがどうか断言できないし、線引きが難しい部分での表現の萎縮効果もありうる。
法案とおれば、従来のマンガでも事実上発禁本になるのも多くなるであろう。
未成年者といってもはばがあり、精神医学上、児童性愛者の定義は13歳以下が対象であるし、刑法上は13歳未満に対する姦淫は同意があっても可罰的である。19歳から13歳までにおいては、児童に対する性的な行為は児童福祉法違反、児童に対する買春罪、各種の青少年保護育成条例等で規制されている。まあ、現実の行為にでれば、違法であり、可罰的であることはあたりまえであるが、たかがアニメ、マンガの児童ポルノで現実の犯罪を助長するのか科学的証明など不可能であろう。
他方、刑法は、わいせつ物頒布罪を規制しているし、「わいせつ」にあたれば、児童ポルノといえども処罰される。ただ、規制積極論は、「わいせつ」にあたらなくても広く規制したいとの趣旨なのであろう。この文脈の中、最近のニュースで「児童ポルノの単純所持」規制の方針に政策転換した日弁連の意見は興味深い。ただ、これも海外の規制強化、積極論の意向と何ら変わりはなく、刑法175条がわいせつ物を単純所持ではなく「販売目的の所持」に限って規制、処罰していることとの均衡、表現の自由への配慮を欠いていることから、近時の厳罰化処罰化の傾向のポピュリズムに迎合しているとの批判は免れまい。なお、二次元児童ポルノの悪影響というのは、現実ではなく二次元にしか感じない人(笑)という一種の性倒錯のおそれのほうではないか。
ディズニーアニメは必ずハッピーエンドに終わることになっている。子供には夢をのポリシーだ。教育者受けだけど、お話はおもしろくない。刺激や毒というのから無菌の状態で子供を育てることはできない。マンガ、アニメというの疑似空間のシュミレーションを通じて判断能力を養うことも必要ではないか。また、無規制の刺激、毒こそが日本のマンガ、アニメの多様性、発展のエネルギーだったのではないか。まあ、確かにロリコンとかショタコンとかBLとか大人の良識からは、眉をひそめるものもある。これがメジャーになるのはどうかということはあるけど、これを「焚書」にする規制は少数派に対する排除、不寛容という思想につながるのではないか。教育、正義、犯罪防止の名のもと一定の表現を抹殺することは長期的にみて社会、文化にとって得策とは思えない。
唯一残った日本のマンガ、アニメのコンテンツの生命力を奪ったら、経済回復なんか夢のまた夢となるでしょう。

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